これ買いました14年8月

伊藤照子とオールスターズワゴン/ツイストで踊ろう(裏ジャケ)

グッドなジャケだ。泣かせるね。

14.8.25 ・・・ほんま、狙ったように仕事が入りやがる。なんか、もう見たいもんは見れないというのを前提に行動するわ。

中尾ミエ

ヒット・ソング集

CD Pヴァイン PCD1559  ナベプロ新三人娘の筆頭格、中尾ミエの1960年代前半のポップス作品を集めた盤。
 大ヒットした「可愛いいベイビー」があまり好きじゃないので食指が伸びなかったが、聴いてみると他の曲は切れがあるものもあり、ちょっと反省。後半は小ぢんまりとまとまった曲が多いのだが、前半は中尾ミエ本人のボーカルのパンチの効き具合もさることながら、特に楽団ブルーエンゼルなるバックバンドの熱の入り具合には特筆すべきものがある。ロッカビリー時代の熱気があふれている。既聴ではあったが「アッハー」の南国的な湿度の高さはつくづくすごい。ほかに同じナベプロであるピーナッツの「恋のバカンス」のカバーと時期のわりに妙に近代的な「メイビーアイノー」(コーラスはスクールメイツ?)の出来が比較的良かった。もっとも「ラブユーラブユーラブユー」とか微妙に出来が惜しいのが多すぎる。また、CDの狙いからは外れるものの肝心の「恋のシャロック」などの楽曲群がすっぽり抜けているのが痛い。どうでもいいが「ジムダンディ」は「サーフィンバード」に少し似ている。
 カバーポップスの失速を追体験できるという意味では貴重で誠実。
伊藤照子とオールスターズワゴン

ツイストで踊ろう

CD Pヴァイン PCD1559  短く激しく燃え尽き足跡を残さなかったツイストガール伊藤照子の全録音にいまや世界に名を轟かせる彼女の所属バンドオールスターズワゴンのロックコンポ時代のインストアルバムを追加したもの。
 ツイストものとしては邪魔なものもあるが極めて上質。オールスターズワゴンの実力に裏づけされた計算ずくでしかも微熱のある演奏に舌を巻く。サックスの活躍ぶりはこの時代ならでは。とともに、伊藤照子のツイスト歌手一辺倒ということで見た場合限りなく理想に近い声質と歌唱技術がとにかく瑞々しく聞くものを上気させる。コーラスも的確に歌手・演奏を煽る。まことに端々に入るバラード物が無ければと。なんと言っても「黒田節」が引用される驚異の高品質オリジナルツイスト「さくらツイスト」は小品の域だがびびらされた。基本的にツイストものに限ればどの曲もよく出来ていて、本当に何で一曲もヒットしなかったのか不思議。歌えるジャンルがあまりに狭すぎたのだろうか。後半のインスト部分はまさに日本最高峰のツイストバンドとしてのオールスターズワゴンのクラブでかかってもおかしくない基目の細かい血中ジャズ濃度が極めて高い演奏が堪能できる。細かいギターワークはやや過剰なところもあるが味がある。聞けば聞くほどおそらくちゃんとマネジメントをやってやれば世界に通用したであろうと思われ残念でならない。オリジナルの「ジャングルツイスト」も途中部分は普通になってしまうがスチールギターによるおどろおどろしい効果音をはじめよくジャングルの情景を描いており素晴らしい。「第三の男ツイスト」も普通にCMとかで使えそうなお洒落っぷり。「ジェニジェニツイスト」も真っ黒だ。ところが、ここでは一曲「タッタツイスト」でフィーチャされている伊藤照子が激しく腰を折っていて少し萎えた。全体的に見れば曲の質が高く、楽しめる。
佐々木功

GIブルース

CD Pヴァイン PCD1570  佐々木功の「和製プレスリー」時代のほぼ全曲を網羅したもの。しかしながらその渾名とは裏腹に激しいロックものにはあまり向いていないようで、バラードものの方が総じて出来がいい。ただ、それを含め比較的出来のよい曲でも、今ひとつつっこみが浅く、後年のパワフルさを期待すると肩透かしを食らわさせる。この人はロカビリー以後の声優の経験によって、歌謡曲の内包する演技性を活性させる術を身に付け、よって歌手としての素質が花開いたと断言してしまう。それにしても洋楽のカバーと日本のロカビリアンによる楽曲と歌謡曲作家による楽曲が、それぞれちょっと聞いただけでそのどれかすぐにわかる位毛色が違うのが凄過ぎる。邦洋の音楽の方法論という点で興味深い。遠し。
西田佐知子

アーリーデイズ

CD Pヴァイン PCD1592  その歴史の割りに何故か数少ないポリドールの看板歌謡曲スターの一人、西田佐知子のマイナーな曲を中心にした初期作品集。
 さすがに同時期に出た同時代のポップスシンガー陣とは一くくりに出来ない壁のようなものがあり、このCDとほぼ同時に同コンセプトでCDが発売された浜村美智子、梅木マリ、中尾ミエといった人たちの作品に比べてかなりシックで歌謡曲的な湿り気が強い。この人の魅力は従来落ち着いたクールな色気ということで語られてきたが、実は上の方に抜ける声に端的に表われたその衣から見え隠れするキュートな隠し味の利かせ方の絶妙さにあると感じられた。特に「月影のキューバ」では演奏、コーラス陣の素晴らしいノリにも助けられ、パブリックイメージからは思いもよらないはじけっぷりに驚いた。また「スクスク」も独自なアレンジ。ただし前述の通り、全体的には潤んだ雰囲気が支配しているので、自分の中での先入観との違和感はあまりなかった。昭和30年代を象徴する名曲「アカシアの雨がやむとき」とブレイクのきっかけになった「コーヒールンバ」が入っているが、彼女の真髄はやはりここには未収録の「赤坂の夜は更けて」に尽きる。まずまず。
スクールメイツ

ベスト・オブ・スクールメイツ〜若いってすばらしい

CD ウルトラヴァイヴ CDSOL1052  その昔俺が某再発系レコード会社に持ち込んで思いっきり蹴られた企画。一応、「エキスポ・メイツ・ショー」目当て。
 この万博前後の時期のスクールメイツは叩き付けるような歯切れのいいコーラスが特徴で、とかくダンスグループと見られがちな後期のこのグループとは同一視できないほど歌唱面が充実している。ここでもその弾けたコーラスを披露している。他のソフトロックグループに比べると力強く、生命感が充満している。こんなのをバックグループとしてつけられるというのは余程フロントの実力というか花がなければやっていけない。自分で思った以上に惹きつけられるものがあり、堪らず涙腺が緩んだ。楽曲的には所々の破綻さえ気にならなければ粒ぞろいで、中でも「恋のジェンカ」はこのグループの若気が最もいいほうに発露しており、北方情緒の絡んだ哀愁がかなり巧く表現されており脱帽。未発表音源などもあるが、これが正規音源と謙遜ないからたまらない。また、解説中に有るとおり、ヤング101との相乗効果という点も見逃せないが、ほかの渡辺プロの歌手のサウンドとの共通項も多く散見出来、この点も楽しい。目当ての「エキスポ・メイツ・ショー」は、エキスポ(スクール)・メイツもさることながら、バックのニューハードのコミックな面をも垣間見せるジャズ的な演奏がすばらしいの一言。厚いホーンと厚いコーラスの渾然一体となった若さ汁とびまくりの真正万博サウンドに胸を打たれた。グッド。
スクールメイツほか

スクール・メイツ+ジミー竹内=モンキーズ

CD ウルトラヴァイヴ CDSOL1053  スクールメイツがジミー竹内と組んでモンキーズをカバーした企画盤にいろいろ引っ付けたもの。はじめの方は砕けたコーラスにすっこけたが「タピオカツンドラ」中盤以降は持ち直し、ソフトロックの佳盤として聞ける。バッキングにはやや切れのないところもあり不満も残るが、とにかくジミー竹内のグルーヴ溢れるドラミングはすごい。すべてを帳消しにする。その中でも唯一のインスト「ライティングロング」は流石竹内と唸らずには居られないクラブ向けグルーヴチューン。これは完璧。これだけでも買った甲斐があるというものだ。コーラス陣も鶴間エリ、森本英世、マーガレットスー、岡田恭子といったソロとしても十分にやっていける人材がそろっていただけに、躍動感溢れるはじけっぷりが嫌味に聞こえず纏まっており、聞いているだけで楽しくなる。ボーカルものでは特に「涙の街角」と「恋の合言葉」の出来が出色。ボーナスもほうと思うもの多数。まずまず。
V.A.

コメディー・ドラマ・ソングブック

CD バップ VPCD81309  「水もれ甲介」目当て。日本テレビの石立鉄男主演ドラマシリーズの主題歌集。世間の評判に反して、ぐっときたのはバカラック風の「おひかえあそばせ」と「気になる嫁さん」の二曲のインストと続くロビー和田作曲の貝がらなるフォークグループによる典型的なソフトロック「虹」同じくグッドボッサ「夜明け」で、これだけで元が取れると思われた。山口いづみの「そよ風のように」は普通の歌だがテレビ落としのため妙な臨場感があってよい。肝心の「水もれ甲介」は期待が大きすぎたせいか平板に聞こえ肩透かし。それからあとは自分には不要の楽曲群。敢えて言えば石立の歌唱が聞けるのが貴重という程度。ブックレットの番組に関する資料がかなり充実しており、親切。
V.A.

戦争は知らない

CD テイチク TECN25822  昭和40年代にリリースされた歌謡曲流れの反戦歌を集めた盤。歌謡曲に政治を持ち込むのは反則というか忌むべきものではあるのだが、この時期の反戦/アングラものと戦時歌謡だけはそれが音の欠くことの出来ない主要要素になっているので別。時代の雰囲気をいっぱい吸い込んだ楽曲たちは、力強いようで実は儚い。音楽的に派手なものはあまりなく、寺内タケシのギターさえも大暴れというには程遠い。
 やはり高石友也のバックをつけるジャックスの存在感は他を遥かに凌駕してしている。身が引き裂かれそうになる演奏はやはり唯一無二だ。数的にはタイガースが多く収録されており、その頑張りは認めるが、どうも足に地がついていないような気がする。もっともこれはタイガースだけというわけではなく、このCDのどの歌手にしてもそういう気が強い。この足に地がついたという感覚こそ戦時歌謡の反戦歌に比べこの時代の反戦歌が空虚な、単なる流行ものに感じられる理由である。試しに小野巡の「涯なき泥濘」を聞いてみてほしい。近年反戦コンサートで「涯なき・・・」を愚かにも単なる軍歌だと解釈して「批判的に」演奏したアホなクラシック歌手がいたらしいが、見事もっとも反戦歌として聴衆の心を捉えたのはかの曲であった。熱い政治の時代が終わったあと生まれた俺が言うのもなんだが、「涯なき泥濘」や「さくら進軍」の歌詞の隙間から滲み出す凄惨さや悲壮さを先に経験してしまったあとではこれら楽曲はまるで従来のニューリズム歌謡と同じく、反戦というお題のニューリズムものであると悲しいかな認識してしまう。
 ただし、楽曲的にはそうそう聞けない珍しい楽曲や森山良子、トワエモアらによる他歌手のカバー曲が聞けるので有難い。斎藤任弘「一人の手」は小さいころ馴染んだ歌だが確か違う詩だったような気がする。
ガーネット・クロウ

スパイラル

マキシ ギザ GZCA2044  バッキングはギターとオルガンに僅かな媚びが見られるが、特徴がないいかにも今のJpopのバックという感じで取り立ててどうということもない。曲自体もさびだけはよいという感じで、センスは悪いながらも商品としての最低限の線はキチンとキープしている。で、問題はボーカルだがどうにも引っ込みすぎな上、いかんせん息切れが激しすぎる。しかし、何よりも一本調子で、表現力や表情があまりに無さ過ぎるということが致命的。どうも元ちとせを意識した節回しが始めの方で見られるなど、いかにも勝ち馬に乗る彼ららしいもってき方だが、あまりにいろいろな勝ち馬に乗ろうとして何だかわからなくなっているのがほほえましい。カップリングの「夕立の庭」はピアノ主戦だがちょぼちょぼ、ボトムのダフトパンクな「ナックド・ストーリー」の方が加工してある分だけ聞ける。魔が差した。

14.8.18 給料日後3日にしてすでに金が侍らず。

平山三紀

筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス

CD コロムビア COCA14815  内倉君、やっと買いますた。平山三紀に提供された筒美京平作品集。
 平山三紀は「真夏の出来事」がそんなにしっくりこなかったこともあって、敬遠してたが、はっきりいって聞かず嫌いでした。改めて聞いてみると意外にパンチがあってむしろ「真夏の出来事」のほうが異色の作品であったと言い切っていいかと思う。高質の作品ばかりでやはり今更ながら筒美京平の偉大さには舌を巻かざるを得ない。その中でも「愛よ永遠に」がまるで都倉俊一作品かと見紛うアレンジでびびった。リズム一辺倒の楽曲もここまでいけるとは・・・。何度聞いても「ビューティフルヨコハマ」の時空の歪み方はすごい。さすが橋本淳。この人のこの時期の詩についてはもっと評価されないといけないと思う。本当にどれも良かったが他に「ブンブン」とか。
V.A.

URCアンソロジー URCの時代 2

CD エイベックス IOCD40009  KKKD(某氏提唱のコピーコントロールCDの卑称)等で評判の悪いエイベックスだが、これはそんな仕様ではなく、かつまたかなり良心的な布陣で臨んでいる。ひとつ注文をつけるとすると曲数が少ないことぐらいか。ミューテーションファクトリー版「イムジン河」目当て。(平沼義男さん在籍なので本人に教えてあげるように。)どうでもいいが、何故帯はつじあやの?
 その「イムジン河」はカレッジフォークとしては上の下位の出来だが何しろフォークルのオリジナルメンバー、そこかしこに「ハレンチ」を髣髴とさせるところがあり、興味深かった。自分にはどうも度し難い「70年の壁」があるようでこの手のが好きな人にとっては煌びやかな70年代の楽曲が自分には苦痛だった。ムードコーラスはこの時期が一番好きなのだが、何故なのかしら。ただし、その中で愚と五つの赤い風船は引き込まれるものがある。前者は既聴だが何度聞いてもいい歌だ。後者のこの曲は初めて聞いたが、イギリス・トラッド的情緒の溢れるトラックで真にアメリカ録音の甲斐があったというものだ。イメージがかなり広がった。この二つはよい。ほかに、ジャックス、高石ともや、シバ、なぎらけんいち、中川五郎などなど。なぎらけんいちは真っ当なよく出来たハワイアン要素の入ったフォークロック。中川五郎が一番コテコテなフォークという感じを受けた。
 でいつもながら、やっぱりはっぴいえんどは何が良いのか全く理解できん。あと五百年ぐらい彼らの曲群を聞いても、このバンドだけは一曲も波長が合わないと思う。本当に誰か彼らの何がいいのか説明というか解説してほしい。ちなみにソロとか別のグループとか提供作品とかは大瀧詠一と細野晴臣は大好きなのが多いが松本隆のは大当たりもあるにはあるがはっきり言って大嫌いなのが多い。
 聞き終わってもこれがエイベックスのCDとは俄かには信じられないな。激しくカラーと合わないよ。というか、ここも世間をリードする歌謡曲を作れなくなってきていると自覚してしまったのか。ここに限らずもしこの手の商品をKKKDにして出してきたら経営判断能力を喪失してきた証拠なので株価に注意だ。

14.8.9 そうか、あんなところにCD屋があったのか・・・。どうでもいいが、お盆休みなくなりました・・・切符まで買ってたのに。

蛭子能収/パイレーツ/ハイブリッド・アルファ

えびすパイレーツのうた

マキシ マスターマックス MX03  パイレーツはあのだっちゅうののパイレーツだが、意外に歌がしっかりしてる。といっても再編後のよう。(俺西本はるかの方が好きだったのに・・・。)はっきり言って何だかよくわかんない日本情緒の入った気だるいトランス歌謡(というのか?言葉が見つからない。)とそのパラパラバージョンだが、蛭子さんはスタッフと競艇は云々とか言ってる喋りがサンプリングされているだけです。俺はユーロ/パラパラでもいけない曲があるというのが発見。

14.8.2

CDR2枚、MD1枚を頂く。

 

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