これ買いました15年5月

バーヴ安田とニューオックス/涙の想い出

約束通りあげますが、なんだかわからん画像だな・・・。


15.5.21 CDR一枚を頂く。チャオさま有難うございました。自分は英米ガレージじゃなくて辺境ガレージ大好きと言うことを再確認しました。手製プラネタリー・ぺブルス+ガールズ・イン・ザ・ガレージ・アジア編と言った感じ。相変わらずクエスツのかっこよさはピカイチ。「ブンブン」や「ドント・プレイ・ザット・ソング」などのカバーものにハッとする作品が多い。オリジナルではオクトーバー・チェリーズの「バッド・トリップ」が名前の通り、サイケデリックなイントロからニューロック風演奏にのって「ゲットバック」のような曲が奏でられるという意表をついた曲で参った。ブラスの入った曲とか前のよりも自分の趣味にあった曲が多くてよし。もっとも一番凄かったのはフィリピネス・ファイブ・シスターズという人達の「ワン・ツー・スリー」の下への突き抜き具合のすごさに今夜は魘されそう。

15.5.16 一番星買われちゃった。

じんじん

あほだらサンバ

EP コロムビア  FH222  オキナワン・アイドル・グループ兼ヤング・ムード・コーラス。あほだら経を下敷きにした溌剌としたプログレッシブでダンサブルなサンバ。全員一丸となってうねるボーカルは既に聞いていた「旅に出るんだって」を軽く上回る、素晴らしい出来。パーカッションと三味線とギターの三位一体的バッキングも最高。民謡素養からくる実力の程を見せつける。B面はとても80年代に入っているとは思えない古臭い曲だが、アレンジには喜太郎の影響が見てとれる。ソロでは何とも不安なボーカルだがハモると素晴らしい高音部の伸びを見せ、引き込まれるものがある。サビが山本正之っぽいのはご愛敬だが「島の桟橋」と歌い上げる部分の切り込みの鋭さは特筆もの。同時に誰もが持つ幻想としての郷愁を喚起させる強烈な素朴さも兼ね備えている。素晴らしい。俺にとってはこっちの方が正しく良さを生かした沖縄グルーヴ。
リッキー&960ポンド

抱きしめて

EP 東芝 ETP10346  フリオ・イグレシアスのカバーで普通の歌い上げバラード。このころにありがちなニューミュージックな音で特になし。かなり後期のシングルで、マジョリーさんも亀淵さんもいないが前野耀子在籍時代。というか昭和52年にもなってまだこのバンドがあったとは、正直驚き。B面はベースが唸る演歌よりグルーヴ歌謡。アナログシンセがいい味を出している白熱のバックトラックに対して今ひとつのりの悪いボーカルが何とも惜しい。とはいえ、こっちの方が出来は良い。手に汗握るサックスのアドリブを楽しんでいると、いきなり終わるのもよい。
千代恵

ウンガチョコ先生

EP テイチク RS83  浜庫作品。他人の理解を拒絶する暴走するエロ歌謡。健康的なボーカル、曲調が余計に頭を抱えさせる。やはり天才は考える端緒が違う。タイトルからして意味不明。B面は「ここがいいのよ」をスター誕生っぽくリメイクしたかのような明朗なアイドル・ポップス。でもエロ歌だけどな。まずまず。
三矢恵子

やきとりソング

EP コロムビア AA9  未解放幻の名盤。クィーカとシンセが豪快に鳴り響く異常なトラックを「豪快なくだまき」と評されたうねりまくるボーカルが一方的に引っ張る目の覚めるような酩酊ソング。この人の謳い回しはあまりにも孤高でルーツがよくわからない。何だか解らないがすごいというしかない。B面は大正琴が鳴り響く真っ当な保守的演歌。都はるみの影響大。こう聞くとそれ程変でもないが、普通の演歌歌手はA面を歌わせてみてもこうはなるまい。
いとのりかずこ

女の旅路

EP キング BS1347  元ピンキーチックスのボーカル。お詫びを兼ねて。パンチの効いたR&Bの素養を強く感じる演歌。藤圭子の便乗組ではあるが、真っ黒。まるで零れた原油の池のような黒さと粘り。ヤケクソで破滅的な「ふて節」路線の曲でピンキーチックスの華やかさとは縁遠し。B面はアクショングラマー路線のブルース歌謡で、朱里エイコが三人ぐらい人を殺してきたような、とても筒美京平作品とは思えないダークさがたまらない、業の深さが滲み出た佳曲。劇場バンドっぽい編成のバックもグッド。いとのりのプロフィールが乗ってるが松竹歌劇団→ピンキーチックス→ソロってものすごい経歴だと思う。
いとのりかずこ

夜明けのハレルヤ

EP キング BS1464  こっちの方がやや有名か。賛美歌のように始まるが叩付けるピアノを中心とした演奏に切り口鋭いボーカルが絡む魔術的な快心の名曲。上手い具合に絡みつくコーラスに即昇天。当に秘宝。どう考えても青山ミチ、朱里エイコの上を行く名歌手として認定する。B面はこつまらない歌い上げバラードだがその歌の巧さは充分堪能できる。アルバムの広告が載っているので探してみることにする。両面とも筒美京平。今日から自分の中での日本一の野獣系女性ボーカルナンバーワンはこの人になりました。
津江不二夫とコンソルティーノ

ダウンタウン横浜

EP テイチク SN785  A面は「ムードコーラススペシャル」収録。B面は三島敏男風お座敷ソング。琴とスチールギターの掛け合いやまったりした曲調、奇襲攻撃を掛ける三番、四番でのファルセットのリードボーカルなどなかなかよさそうな要素が揃っているが、囃子のような部分が余りにも作り飛ばしたように情緒が無く残念無念。
グルービー・ハーツ

男と女のセレナーデ

EP キャニオン 7RK1012  あの「ぬくもり」のグルービー・ハーツらしいです。淡々とリズムを刻むシンセが印象的なテクノ・アダルトポップス。正直、予想をしていなかったサウンドだったので驚いた。曲自体は普通のホスト系ムードコーラスなのだが、テクノサウンドがとにかく圧巻。パトロール形式のイントロも印象的。B面も同じ路線だが、コーラスがより前面に出てムードコーラス好きとしてはこちらの方がより好む所か。YMOの世界的威力のすざましさをまざまざと見せつける。素晴らしい。グッド。テクノ歌謡キャニオン編に入れて欲しかった。
裕圭子/アンジェラス

あなたがしみる

EP ポリドール SDR1376  なんだこのジャケットは。叩付けるような猛烈なコーラスから入ってくるがベースを強調した編曲がグルーヴィー。ボーカル/コーラスをとにかく立てようとするフルートとピアノの控えめながらもたおやかなプレイが胸を突く。女性ボーカル、メインボーカル、ファルセットボーカルが入り乱れて聴きごたえ充分。但しいかんせん地味。B面は自作でこのバンドらしい欧州映画音楽的感触のあるサックスを中心に据えた穏やかなジャズ歌謡。通好み。
尚美&ラブ・サントス

恋の街・黒崎

EP コロムビア AH274  妙に冷めたラテン歌謡。マイナーなご当地もの。ロマンチカ風ギターとシャララパッパというコーラスがスパイスになっており、それなりに纏っているがそれまで。B面はサックスの噎ぶアローナイツっぽいバラードでお洒落なピアノなどにジャズ的要素を感じる。根の見えないバンドだな。これも下手に纏っているせいで特筆事項なし。女性ボーカルはムードコーラス一般の例に漏れず合格手前。

15.5.11 サイコ・ル・シェイムの新アルバムがバガルーズのパロディーなのは何故だ。

ザ・ホリーズ

グレーテストヒット

2CD EMI 724358201222  ごめん、ミーハー。64年の録音が一番古いのだが、そのデビュー以来なお活動中の現在までの楽曲を詰め込んだベスト。いかにも60年代の英国のコーラス重視のバンドという音だが、なるほど向こうの音楽は60年代と70年代が地続きだ。意表をついた編曲や音の壁的コーラスは心地良いのだが、高音質過ぎて性に合わない・・・。ここまで来ると歌や技術云々じゃないのでどうしようもない。特になし。しかし結成40年を迎えようと言うのに全く衰えない歌声は偉大と言うより他にない。
V.A.

青春歌年鑑’67ベスト30

2CD テイチク TECN29846−29847  奈美悦子「大阪ブルース」目当て。普通のヒット曲集だがこれだけ気の狂った選曲なので一部で話題に。由美かおる「レモンとメロン」とかが聞けたのが有り難いが、この年のベスト30には間違っても入る曲じゃないと思う。アウトキャスト、ダイナマイツとかが収録されているのも謎。こんなんだから当時を知らない人のグループサウンド感が狂うのだ。何気に「君こそわが命」が手に入れられて嬉しい。
トーゲス

ザ・コレクション

CD ディスキー SSI640812  北欧を代表する60’Sビートバンドのベストだが、かなりポップ。ダーツとリバティーズとスパイダースとハルヲフォンを混ぜ込んだような印象を受けた。必死なリードギターとドンドコドラム、ブンブンベースが大きく○。
シング・アウト

愛のつばさを シングアウトの旅

CD BMG BVCK37098  日本を代表するソフロックグループのベスト。事実上買い換え。聴いたことがなかったのはアーチーフレンズ名義の2曲だけだが、そのどちらもが素晴らしい出来のソフトロック。特に「ボーイズ・アンド・ガールズ」はワイルドなギターに重厚なコーラスが絡み合うグルーヴサウンドの極地。1秒ほど聴いたところで即死必至。何故かというか半分理由は伺い知れるが「アーチーのテーマ」未収録が惜しい。
中村晃子

昭和フォーティーズ 虹色の湖

CD キング KICX7094  何気に初CD化作品を多く含む一風変わった編集盤。以前出た「ロック天国」と併聴すればヒップな中村晃子はほぼ押さえられる。口の中に何か入れたようでいながら、空気を断ち切るような鋭さもある歌唱はどれにも共通。「雨」「ブルージーンと皮ジャンパー」「マンチェスターとリバプール」などのカバーや「ブルーシャトウ」といった「ロック天国」未収録のひとりGS路線曲の出来がどれも良く、満足。特に「ブルージーンと・・・」はどっかの組の姐さんが歌っているかのようなドスの効き具合が痛快。流石ポップ系バックバンドのレベルの高いこの頃のキングらしく、ばっちりとベースが立っている曲が多い。超絶名盤「あまい囁き」がCDで持てたのも嬉しい。唯一初めて聴いた「薔薇の囁き」はフレンチ・ポップス流れの真っ黒い歌謡曲でチェンバロとホーン、ベースの絡まり具合が眩しい。あとは「アタックシューベルト」CD化だけだ。
寺本圭一とカントリー・ジェントルメン

寺本圭一ウエスタン・ヒッツ

CD キング NKCD1151  ウエスタン/カントリーの日域第一の立役者・寺本圭一が代表曲を歌う、ベスト曲集。曲に関しては、出来不出来とか特筆すべき編曲とかつっこむようなこととかは全くなく、書くことはないが、いつ録音したものかぐらいは書いて欲しかった。逆にその粒が揃いすぎと言うほどのまとまり具合のせいで平坦に過ぎる気もした。
林家三平

メモリアル・ベスト

CD 東芝 TOCT6659  林家いっ平プロデュースの未発表曲を含む完全ベスト。全く曲データなしだがレコード会社を横断した選曲が発売時期の割に勇敢。歌ははっきり言って下手だが、人生の歩みから来る底の深さが胸を打つ。シャンソンなどのカバーが多いが、完璧で優雅なバッキングと共にこちらの人生を見透かされたような歌唱にハッとさせられる。ただし高座での破天荒さが曲の方には微塵も感じられず、例えば浜庫さんや萩原哲晶氏といった辺りに曲をつけて貰えれば相応の凄い曲が出来たのではないかと思わせて涙が出る。
山本正之

才能の本能

CD パイオニア BBCA3004  ギター一本による最新アルバム。良くも悪くも山本カラー全開。この人はこの人が押し進めたい路線と期待する路線がかなり食い違っているという感じがする。少なくとも自分にとっては。ギターの力強さこそ感動したもののこれが彼のアルバムの中で傑作と言えるかといえばなかなかそうも言えないという出来。胸には染みるが目玉となる曲がどれといえないのが惜しい。
長南百合子とシルクロード

トウキョウ湾ブルース

LP 東芝 ETP72257  「墜ちる女」収録。橋本淳・川口真コンビの作品多し。川口真とくれば、はい、ベースと言うわけですが、遙かGS時代の初代シルク・ロードと同じくトランペットとベースを前面に押し出すスタイル。ディスコティックを通過した発想とはいえ、クラシックを下敷きにしたストリングスのフィーチャーの仕方やビクター時代のブルコメと共通点のあるトラックやメロディーにニヤリとさせられる。もっともこれにGSサウンドを期待してしまうと肩すかしかも。「墜ちる女」より「土曜日のハンター」の方がいい歌だな。まあまあ。
朱里エイコ

心の痛み

EP ワーナー L1090R  そうは言ってもこのひとは大津美子、北原謙二並の大病を乗り越えたせいでああなったんだし。矢口真里にも見えるグッドなジャケット。B面だけ。「ビキニスタイルのお嬢さん」を下敷きにした、のりのいい、フロアを意識したハバネラ(?)歌謡。直前にいとのりかずこを聞いてしまったんでインパクトが薄まってしまったが、この頃のこの人としてはまずまずの出来といった所か。
愛川みさ

誰にも云わないで

EP ミノルフォン KA261  初期ミノルフォンを代表するヒット。狙いなのか何なのか壺を微妙に外すミノルフォンオーケストラの音にはこの時代考えられない哀愁のGS情緒が隠れる。このレーベル特有のバリアを張ったような歌唱。サビが取って付けたようで良いが、全体的には「夢に咲く花」をもっと大衆向けにしたような歌。「これが泣かずにいらりょうか」も混じってるけど。B面は絞り出すような三連ロッカバラード。貧乏なオルガンの音に泣ける。
かんのますみ

別離

EP 東宝 AT1035  グッドジャケ。ドスの効いた低音で歌われる「夫婦船」みたいな完全な演歌。馬飼野俊一。所謂ブルース演歌を狙っているらしいが、敢て言えば純怨歌と言う言葉が一番しっくりするか。B面はのっけのドラムの音におっと思うロッカバラード色の強い悶えまくるハードロック調演歌なのだが、いまひとつぐっと来るところがなく残念。
森本和子

私でなけりゃ駄目な人

EP ビクター SV2117  有名レコード。一書に曰く「決め付け大王」。グレートガレージ「ハイティーンゴーゴー」の面影など何処にもない、普通のブルース演歌。こっちの方があってるけどどうと言うこともない。いかにもビクターらしいライトなバックの演奏が惜しい。B面はいわゆるグルーヴ演歌。後ろに引っ張られたような歌唱が気になるが、ブンブン唸るベースを中心とした「六本木の雨の中で」路線のなかなか聞けるグルーヴもの。作者が同じ「酔いどれ女の子守唄」を彷彿とさせる余韻を音の隙間に感じる。こうしてみると実力派と言われたGS時代のガール・ポップスの主体者のかなり多くがグルーヴ歌謡路線に邁進していったのがよく俯瞰できる。
井関真人

抹香鯨のバラード

EP デラ DSR1030  有名レコード。佐々木功を思わせるダイナミックな歌唱による感傷的バラード。細かいところで声の制御が甘くなるのが難だが、流石「銀巴里」出演者という出来に満足。片面は如何にも声楽的な素養がそのまま出てはいるが、とてもヘレンケラー物語の主題歌とは思えない布施明「愛の園」を淡泊にしたような純歌謡、と思いきやさすがミュージカルものメジャーに突然転調する自主制作歌謡の壷そのままの曲。

15.5.4 「里見洋と一番星」給料日まで売れるな。

小川正美とルナ・ロッサ

只今ヒット中 魅惑の歌謡コーラスベスト12

LP BMG JRS7095  BMGってマイナームードコーラスにやさしいな。エロジャケット。とても20代前半ばかりのバンドとは思えない年季の入ったボーカルがグッドだが、それ以上に編曲の松本浩と思われるピアノが絶品。本人たちにないピアノとサックスのパートを強調した編曲でそれは成功してるんだが、それで普段のステージとかいいのかしら、と余計な気を遣ってしまう。何と言ってもなかなか完成された音でグッド。中でも和田アキ子「笑って許して」のカバーが上手い具合に緩さがあってオリジナルに比肩する出来だと思う。この時期のRCAの歌謡曲系歌手は「夢は夜ひらく」をカバーしなきゃいけないみたいな決まり事があったのかしら。最後の森山加代子のカバーらしい「ふりむいてみても」はグルーヴィーかつ編曲が緻密な佳曲ながら、思いっきり所謂差別語が出てくるので復刻不可能。残念無念。
青木健とワイン&ローズ

ふたりの灯り

EP ワーナー L201R  珍しく女ボーカルが上手いが、三島敏夫を想わせるおっさんくさいボーカルがそれを食う。昭和50年代のデュエット酒場歌謡とムードコーラスの果敢なハイブリッド。すっきりとした曲で、メンバーのパートを生かし切れていないのが惜しいが、合格点の出来。B面はカラオケ。
本間誠二とアイドラーズ

離れないで

EP ビクター SV2346  珍しく笑ってない。吉田正御大自らの筆によるマヒナスターズ「泣かないで」フォロワー曲。アイドラーズと言えば本間のハープをフィーチャーしたバンドだがここでは彼はスチールギターでの達者な腕を見せている。(演奏はビクターオーケストラになっているがスチールギターは本人たちだろう。)ファルセットがまろやかなことを除けばよくマヒナ風の再現に成功している。B面もやはりハワイアン系の吉田メロディーだがぐっと近代的。チャームエコーズの「長崎おんな」を彷彿とさせる。
渚一郎とルナ・ジェーナ

女ですもの

EP BMG JRT1025  幻の名盤。ということでA面だけ。スチールギターとベースで綴るムードコーラス・クールな(←今作った言葉)曲。出来は良いけどこりゃ華がないな。さいたまんぞうの「なぜか埼玉」に似ているので思わずクレジットを確認してしまった。B面は言わずと知れたR&B系ムードコーラスの大名曲。
松平直樹とブルー・ロマン

明日があるから

EP 東芝 TP2380  西田憲夫在籍時。マンドリンをフィーチャーした「北上夜曲」路線のワルツ。いくらなんでも時期を逸していると言わざるを得ない。何だかんだ言ってロシア民謡を彷彿とさせるのはジェノバの濃い血筋か。って本当にマヒナ+ジェノバがコンセプトだった可能性もなきにしもあらずだな。B面はサックスが大フィーチャーされたアップディトな純歌謡で、こっちの方をプッシュした方が良かったと思われる。ファルセットが心地良い。
グリーン・シャンデリア

神戸ろまん

EP ポリドール DR6092  ビートの効いたマイナーチューン。ちょいとエキセントリックに走ったメロディーが玉に瑕だが、サザンクロス路線のホスト的まったり感と随所に光る躍動感が心地よい。鈴虫のような謎の効果音も入るなかなかの佳曲。B面は歪んだギターも心地よい「長崎ごころ」路線を近代的にしてホスト系にしたような完成された曲。
演歌・ザ・トリオ

女のまごころ

EP ポリドール DR6083  未開放幻の名盤。名前の通り、良くできたポップス演歌。いかにも浜圭介。サックスが噎び頭打ちのリズムに乗る。基本的にはディープな独唱だがさびで綺麗なコーラスを聴かせるのが泣ける。B面も同じ路線。両面とも演歌としては○。
演歌・ザ・トリオ

お待ちしてますゆう子です

EP ポリドール DR6179  同上。こっちはむつひろし作品。トリオ・ザ・ミミックの「キライキライ小唄」にR&Bテイストを入れ込んだような曲だが、それでいて重みが全くないのは彼らの個性故か。この手の小唄ものに付き物の冗長さもなし。コミック味と女の悲哀が同居していて素晴らしい。B面はクールファイブっぽい曲だが跳ねるギミックや全員が小節を利かせてハモる新機軸が胸をうつ。こっちもむつひろしの本能的R&B臭を遠くで感じる。グッド。
津江不二夫とコンソルティーノ

何をたよりに女は生きる

EP 大映 G15  「あなた以外はみんなバカ」をもっとクールにしたような疑似復古歌謡。女性ボーカルがいるのに完全に脇役で使っているという個人的には「正しい」ムードコーラス。これもちょっと華がない。B面は完全にクールファイブの路線だが、がんばっているものの、どれをとってもクールファイブの8合目という感じで今ひとつ物足りなく、惜しい。「ダウンタウン横浜」よりはカラッとしている。
敏いとうとハッピー&ブルー

夜の花びら

EP テイチク US717  デビュー盤とのことだが、後年のイメージとはかなり違う演歌発想のモダンポップス。イントロのパーカッションの入り方、うねるベースや、さり気ないながらも鋭いホーンなどかなり濃密な編曲で、流石鈴木邦彦と唸らせる。末期のヴィレッジシンガーズよりもポップスよりの曲。B面も特筆的にポップス濃度の高く、ボーカルが悶えまくるのを除けば、ピアノの活用が当時のソフトロックの流れの中で語るのも可能そうだ。どうでもいいが結婚記念のレコードを中古にまわすなよ。グッド。
新撰組

出逢いの街京都

EP キング NCS1680  女性ボーカルの出来が死ぬほど惜しい良く出来たムードコーラス。マイペースの「東京」を思わせるセピア色の表現が出色。玉砕する終奏も含めて名曲の資格充分。哲学の道、二条陣屋、広沢池というおそろしくマイナーな観光地が読み込まれているのも元京都市民として萌え。B面はニューミュージックぽくてちょいと萎えだが、こっちが自作なんだよな・・・。こちらも女性ボーカルがなぁ・・・。ムードコーラスのピンじゃない女性ボーカルはなんかねぇ。レコードジャケ裏の「このレコードに対するお問い合わせは(03)○○○○(←自宅?電話番号)リーダー今村まで24時間OKです!」ってのが泣かせる。演奏・ワインスポットって誰よ?
松原隆と東京エコーズ

花子さん

EP テイチク SN1160  マイナーな兵隊節のカバー。聴けば聴くほどこのバンドってコミックソングとは縁遠いサウンドをしてるような気がするが何でこういう軽い曲ばっかり宛わされたのか不思議。「バババ」という謎のコーラスが聴ける。B面は名曲「可愛いスーちゃん」のカバー。サックスが効いている編曲もなかなか良いが、こういうしっとりと泣かせる曲こそ彼らの天明だと思う。ファルセットも快調。高月ことばによる補作詞はちょっと冴えを曇らせている気もするがむちゃ出来が良い。
ファイブ・キャンドルズ

風とボクとのちいさな秘密

EP テイチク A57  ラスト・シングルらしい。日活ヤング&フレッシュ「きっと何処かに」が一緒に頭の中に流れるフォーク歌謡。ハミングはダーツ「ケメ子の歌」を想わせるがそそり立つ妙にくっきりしたボーカルは健在。B面は同じテイチクのワンダース「僕のマリア」をもっと歌謡曲寄りにしたような軽めのラブラブコミックソング。ドラムの音が良い。これ聴いてるとやっぱり彼らはGSのような気がする。
ザ・フォーカス・ブラザーズ

いとしい人へ

EP キング HIT749  GSでもムードコーラスでもないコーラスグループを狙っていたらしい。警戒しながら聴いてみたらマリンブルー「ミッドナイトタウン」みたいなよれたボーカルのマイナー歌謡で、強烈なファルセット入り。思いっきりど真ん中のムードコーラス。B面もとても外国曲のカバーとは思えない、A面に似た胴に入ったムードコーラス。両面ともチープなオルガンがグー。ロス・プリモスに音がよく似ているが、ムードコーラスとしては独特の浮遊感がきらりと光り、絶品。というか、わざわざ「ムード歌謡グループでもない」と否定しているのはこれを聴く限り謎。ということで、ムードコーラスに認定する。
グリーメン

恋したら

EP キャニオン CA18  歴史に名が残る肩を組みながら歌う名ソフトロックコーラスグループ。北山修、加藤和彦作品の穏やかなフォークバラード。中庸で何と言うこともなし。B面は軽い憂いを含んだ良くできたソフトタッチのポップスで、ハニーナイツを淡くした、と言うか同じく葵まさひこが全面的に関わっていたキング時代のフィンガーズのボーカルが上手くなったといった感じの、何気にピアノが活躍する小品。こっちの方が出来が良い。
バーヴ安田とニュー・オックス

涙の想い出

EP グリーンフィールズ LGS2  インディーGSアルフォードのカバー。タイガースのメンバーの筆による作品。B面は松崎由治作品のアイドルバンド・ドルフィンのカバー。元ルビーズ山川氏の推薦文入り。(モップス「朝まで待てない」のパロディーになっている。このネタ異常に多いな。)昭和60年代の目黒のネオGSということです。内容はライオンズが1980年代の楽器で演奏しているような感じで、特にボーカルの調子っ外れが何とも残念。ライオンズにはまだ演奏に爽快感があるがこちらにはそれもやや欠けるといったところ。元からそれほど良い出来に感じないアルフォードのオリジナルに届かず。B面も推して知るべし。どうでもいいが「ボーカルの出来がよくありません」とかレコードに書くなと言いたい。たとえ正直な紹介でも。

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