これ買いました15年9月

これだと訳解りませんが真ん中の方えらい美人です。グッド・シャミセン・サウンド。

ひまわり姉妹/今年も来ました渡り鳥


15.9.27 いまさらだが、「オー・マイキー」ってむちゃくちゃ面白いな。

ザ・フロッギーズ

スチューデンツ・フェスティバル・スペシャル・コンサート・フェアエル・ザ・フロッギーズ

3CD レーベル名なし 番号なし  俺の特に好きな三つのカレッジフォークグループのうちの一つ、ザ・フロッギーズの当時の解散コンサートの模様を全て収録したライヴ盤。「ロック画報」に出てた奴でディスク1と3はフロッギーズの、2はゲストによる公演。殆どは洋楽フォークの英語によるカバー。フロッギーズはジャックスに打ち勝ってライト・ミュージック・コンテストで金賞を取っただけあってその演奏歌唱はカレッジ・フォークの中でも抜群に上手い。こう言っては悪いが第2部の他のバンドの演奏とかを聴くと一層その思いが強くなる。これもニューブルーストリングスやらキャスル・アンド・ゲイツ・ジュニア、森山良子といったあたりの超貴重音源なのだが。カレッジ・フォークの魅力というのはやおいの魅力で、非常に特殊な世界だと思うが、彼らに関してはそれは当てはまらない。むしろ「アングラ」でも「四畳半」でもないフォークの本来のダイナミックさを極めた数少ないグループと言えるのではないか。そんな彼らの演奏はフォーク音楽の魅力を語るのにピッタリの素晴らしいもので、中でも、コーラス力の確かさは特筆もの。もし当時彼らがプロでやっていくという決断が許される状況下にあったのなら、きっと現在ソフトロックコーラスグループとしての名声を受けていたことだろうと思う。当時売れたかどうかは保証しないが。また、MCも面白い。関東のカレッジフォークは関西のアングラフォークに一方的に差を付けられていたという歴史観が一般的だと思うが、これを聞くと、裾野はともかく、やっていることの違いはあってもトップバンドの実力は両者拮抗していたと言うことがよくわかる。それにしても異常とも言えるほど綺麗な音源でよくぞこんなお宝が秘蔵されていたものだと唸ってしまう。元メンバー小山さま有難うございました。開けた瞬間に一枚が無造作に重ねられていたので「うわ、手作業」って思った。素晴らしいです。
欧陽菲菲

ソウル・フィーフィー

CD 東芝 TOCT10590  ライト・リスナーなので入門で。流石上手くてソウルフル。快活な歌ほど歌唱がさえているのが、この人の本質を示している。殆ど筒美京平作品だが、最も出来がいいなと思ったのは初めて三保敬太郎作「愛の報酬」だった。思ったんだが、俺、女性歌手ということ自体に冷たいのかも。おまけのMCコレクションは笑える。なかなか。
キム・ランヒ

寒ひばり

マキシ クラウン GRCE15  買っちゃったよ。ジャケットを見ておけばそれでいい、このジャケットにする意味のない、どうということもない桂銀淑とかと同じ系統の普通の近代演歌。これで完璧に昭和30年代風の曲とサウンドを再現していれば伝説が誕生したのに惜しいことだ。カップリングはまだ純歌謡に近いが、昭和末期以降のアダルト・ポップスを一歩も逸脱せず、予想内のサウンド。

15.9.25 昔は渋谷のタワーレコードに行くと必ず足がつったが、最近は必ず便意を催す。(下ネタだな。)

ザ・ゴールデン・カップス

ザ・ゴールデン・ボックス

10CD Pヴァイン PCDT7229/38  ちょっと各CDの幅に感動した。内袋まで再現されているのは偏執狂的な深すぎる愛情を感じる。初めて聴いたのは今回初めて発表されたラジオ・ライヴだけなので、ここだけ。音質は悪く、自分の期待するGSの音の時期からしたら既に下りの時期ということはあるものの、何にしろ貴重。ライヴがカバーだけなのはカップスの場合寧ろ当然なのでそれは別に気にならない。そういうわけだが「キリング・フロア」は期待するうねりが特に強く出ており、感動した。
浜村美智子

カリプソ娘

CD ビクター VICL61210  「夜のラテン」の完全復刻が目玉。Pヴァイン盤未収録の曲も結構あり。浜村美智子は、自分にとっては、線が細くて、あの辺の女性シンガーの中でもとりわけ印象が淡い人なのだが、これでもその印象は変わらず。曲に恵まれなかったという感じはより一層強くしたが。その中ではアメリカ録音の「パラダイス」での米国式オリエンタリズムによる台詞のねじ曲がり方は印象に残った。
フィフティーズ・ハイティーンズ

フィフティーズ・ハイティーンズ

CD Pヴァイン PCD22059  かっこええです。今回のはやたらに音が厚いけれども、それが単純にパワーアップの方向に行っていて完全に成功。とくにアンプの横にいるかのようなベースの音の太さが尋常でないがグルーヴィーに動くのでちょうどいい感じ。サソリと知子のロックを混ぜ込んだような、サーフ・ポップ/エレキ青春歌謡を思わせる音や楽曲もなかなか宜しいけれども、それ以上に「叫ぶカタルシス」というものが完全にわかっていて拍手喝采。ボーカル/コーラスも二十歳に聞こえない凄みというか切れがあって宜しいな。・・・のどを痛めないように。「堕天使ロック」のカバーの若さ爆裂的な間奏は、こういうのをやりたかったというかやったというか、まあ表現が難しいが、俺の憧れを実現していて、落涙。表3はビートルズのパロですな。あ、ほんまや名前載ってる。本人向けの細かい気になったことは今度逢った時にでも直接言いますが、合格点は充分クリア。佳作です。六年ぐらい前にこれを聴いてたらバンドでカバーするとか言いそうな気がする。

15.9.17 出資を押さえてみた。

アニメタル

ディス・イズ・アニメタル

マキシ ソニー SRCL3758  色物と思いきや坂本英三やらガーゴイルのメンバーやらなので日本のメタルの正統。悪を倒すというヒーローの心意気と一時はタクシー運転手にまでなった坂本の日本メタル復興の心意気を重ね合わせたど根性のバンドと当時の書にある。録音裏話とかを尋ねるとエンジニアもまるで後南朝の武士みたいな感動話なのだが詳細略。「海のトリトン」とか「誰がために」とか好きな歌ばかりのメドレーなのだが、メタルとしてもアニメの奇盤としてもちょっと淡く、それが結果としてどっちつかずに聞こえるのが惜しい。随所に胸をわくわくさせるプレイが散りばめられているのでつまらなくはないのだが。これがえらく遅く聞こえるのは俺が昔やってたバンドの負の遺産。
ちゃい夢

チェキラ

マキシ クラウン CRCP81  平均年齢6.7歳、イエローキャブ所属のチャイドルグループ。なんかいきなりヴィジュアルが憎たらしい。歌唱もこれ以上ないほど憎たらしい。チェキチェキチェキラーという掛け声も腹立たしい。いかにもありがちな金のかかっていない行進曲で志の低い近代童謡風子供向けポップスの系譜。取って付けたようなアラビア風の間奏が毒にも薬にもなっていない。これは売れないよ。ちなみにリード・ボーカルの石坂みきはデビュー時二歳八ヶ月だったらしい。最年少デビューで話題を売ろうとしたが、かまやつたろうの方が早い。ちなみに石坂まさをの弟子だったと思う。そう思って聴くと、ロカビリーの方の後藤久美子よりは上手いかも。カップリングも同じラインを狙っているが、曲自体はビージーズ風歌謡ディスコ。こっちも梁のない歌唱に脱力。もっともこちらのその完成度は高い。紅屋おかめ「ディスコナンバー360ちゃん」を思い出した。こっちは当たりといえば当たりだが、ほんと、売れなくて当然。神様というのはいるな、と。とは言え、解る人には面白いと思う。
ラッキーレッグス

キック・アンド・キッス

マキシ クラウン ELCR4001  モー娘。が駆逐したテレビ東京系セクシーユニットの系譜。全員の脚にそれぞれ1億円の保険を掛けていたというレースクイーン集団。両面作詞・森雪之丞。そんなに歌は下手ではないが肝心の曲が21世紀に入っているとは思えないバブルの感覚。グラマラスなアレンジが微妙に世の中の空気と不突合なので、両者が衝突して振動を起こしているのをひしひしと感じる。ちなみに作曲は高見沢俊彦。カップリングは何を歌っているのか殆ど聞き取れないが、良くできたトランスの入ったパラパラ歌謡。民謡とマックスを強引に繋げたようなカタルシスがある。こっちも詞がバブリーだが、まずまず面白い。ちなみに編曲はO−JIRO・・・ってあの人だよね。結構意外。
布袋寅泰

ポイズン

CDS 東芝 TODT3417  忘年会用で。何故かみんなこれをカラオケのレパートリーにしてるし。いやまあ、普通に良くできた純歌謡だと思う。カップリングはブラスロックで、流石に手が届かん。こういう曲配置ということは、商売が解ってるということで、称賛に値する。
むぎふみスターズ

麦畑

CDS アポロン APDA3  特にこれと言ったことはない、オヨネーズとほぼ同じような出来映えで、なんとも普通。なんとカップリングがあの佳川ヨコ。期待したものの普通の演歌。つーか、むぎふみスターズの片割れが佳川ヨコってことそれ自体が無茶苦茶驚き。
スズキサン

とりかえっこプリーズ

CDS ピカチュー CXDA101  あれだけ売れたのに「ポケモンいえるかな」は全く見かけず、これが比較的中古で出回っているというのも聴いたら解る。こりゃ手放しても不思議じゃないな。ルンバ的なトップの曲からして今ひとつセンスの古くささがプンプンしているが、それを置いとくとしても、全編に絡む小林幸子の歌の上手さはよくわかるものの、飛ばしすぎというか妙な空気を作っているというか、そういう感じで今ひとつついていけない。
玉井しのぶ

からくり銀座

CDS ポニーキャニオン PCDA00253  フクダさん、入手しました。「新潟ブルース」を下敷きにした都会派歌謡。秋元後藤コンビのフェイク歌謡は実用的な純歌謡としてどれも完成度充分。とんねるずの番組などの放送作家で「みたいな」という流行語の元になった人だが、無茶苦茶上手い。多分山川豊よりも歌謡曲のツボが解っている。思いっきりフランク永井のフォロワー。名曲。カップリングはそのままでもハッピー&ブルー系統の名曲だが、敢てというか当然というかコミックソングとして組み立て。これも良し。
グローブ

デパーチュアーズ

CDS エイベックス AVDG71004  文句なく名曲。自分は単純な「昔は良かった」的思考や偏向きわまるパクリ排除論・マイナー信仰に組みしない。いい曲はいい曲とハッキリ言う。96年という歌謡曲にとっての太陽の季節の幕開けを告げ、小室時代の全盛期を名実共に宣じ、また、エイベックスの真面目なシングルというのはこういう作りだと言うのを天下に明らかにした象徴的なシングル。個人的な懐メロって奴だが。
朱里エイコ

オン・ステージ

17cmLP ワーナー 番号なし  非売品。と言いつつおまけだったらしく、別にライヴ音源ではない。ビッグジャズバンドに乗って想像通りの調子でクリスマス・ソングメドレーを歌う。レベルは高いが、特に書くような件はなし。しいていえば「ジングルベル」の最初は「気になる女の子」を意識しているようだと言うことぐらいか。B面「さのさ」はジャズっぽいので江利チエミを意識しているものと思われる。
ザ・シャデラックス

星と話そう

EP コロムビア SAS846  B面だけ。右翼フォーク。スピード感のある典型的初期カレッジフォークだが特にどうと言うこともなし。
ザ・シャデラックス

あしたのニュース

EP ソニー SOLA17  エコ歌謡。というよりむしろやりすぎて「ゲゲゲの鬼太郎」の原始さんの話みたいになってる。脳天気な左翼歌謡。思想の右から左まで歌い尽くす職人シャデラックスの妙。曲自体は別に普通。B面は所謂喫茶ロック路線。大仰なオーケストラにのって歌い上げられる重奏コーラスをフィーチャーしたバラード。
尾藤イサオ&ドーン

悲しき願い

EP 東芝 ETP10396  サンタ・エスメラルダに便乗したときの盤。ラテンのリズムを取り入れたディスコサウンド。尾藤イサオらしいとも言える暴発感よりも泣きの方が立っていて、ボーカルにあまり爽快感がない。ぼちぼちといったところ。B面は普通のアダルト向けバラード。布施明のつまらない曲みたい。
尾藤イサオ&ドーン

涙のギター

EP 東芝 ETP10436  これも。馬飼野康二によるアストロノウツ+ディスコというコンセプトの編曲は耳目を集めるが、ボーカルのキレが今ひとつ。唸りすぎて湿度が高すぎる。B面はフラメンコ+ディスコのサウンドで、こっちはボーカルのキレも良く、湿り気も上手い具合に情緒に結びついていてまずまずと言ったところ。それでも実力の7割も出ていないぐらいの出来ではあるが。
ザ・ヒューストンズ

アポロ11

EP 東芝 EP1167  ヒット曲。昭和元禄を象徴するスペース・インスト。B面だけ。スペーシーで意外に現代的なシンセサイザー・ヒーリング・ミュージック。惹句の「日本初のインストゥルメンタル・ヒット」ってのは大嘘もいいところだが、単に月面着陸のドキュメントが書いてあるだけでさっぱりバンドの素性が解らないライナーは見事。寺内節ってよりは成毛節に近い気がする。
マイケルズ

坊や大きくならないで

EP コロムビア CD17  B面だけ。うだつの上がらない、素朴で沈鬱でさっぱり山場がないという正しいカレッジ・フォーク。カレッジ・フォークの大凡の魅力ってはやおいの世界だってことだと思う。
平田隆夫とセルスターズ

強いほうがいい

EP 徳間 VA19  グルーヴ歌謡。目まぐるしいストリングスから始まり、このバンドらしい溌剌としたボーカルに、ピアノ、ギター、パーカッションが絡み、要所要所でオーケストラが全力で襲いかかって来るという、完璧なアレンジ。ほの明るそうで実は絶望的な歌詞の内容もこのバンドらしい。B面が収録されているアルバム「ベイビー」を聴いて以来軽視してきたが意外に面白い曲が多いことを再認識した。
メッツ

ジュディ・ランラン

EP テイチク US856  ルベッツのカバー。「キープミーハンギングオン」に似てる。ニューロック調のギターを大フィーチャーしたファンク調のダンスナンバー。若いアイドルロックとしては完成しており、親しみやすく単純なメロディーと劇的な台詞も効いていて高揚感がある。なかなか良い。B面もカバーだが、ベースが目立つグルーヴィーな編曲になっていて踊れる。これは「ワールド」に似てる。
水森英夫

たった二年と二ヶ月で

EP テイチク SN1502  もとジェノバにして氷川きよしのお師匠さまの大ヒット曲。と言うことでボーカルにはジェノバの山本と共通する節回しが散見出来て興味深い。唸りをあげる軽妙さはあの一門の売りなのかしら。ロックは敵と明言する彼らしく、自作の曲にロック色は殆どない。ただしボーカルの臭さに騙されやすかろうとは思うが、よく聞くと演歌ベースではなくポップスがベースになっている。B面は無茶な歌詞の乗せ方にしびれる正統派和製ポップス。山本正之的なメロディーで、氷川きよしの音楽に演歌臭さがあまりない遠因をここで偲べる。要するに基本的にはポップスにディープな歌唱をくっつけるというジェノバの手法はここに生きているのである。ちなみに歌は流石に上手いですが、実は私の歌い方に似てます。どうでもいいですか、はあ、すいません。
赤ずきん

あんたとあたい

EP キャニオン AV63  熊本と岡山の遠距離フォーク・デュオ。実体験とかそういうものが全く欠落した鄙びたお水歌謡。擬古調のアレンジはまあまあだが、お嬢さんが無理してあばずれを体現しようといているというオーラがプンプンしていて気を殺ぐ。B面はリコーダーが先導する素朴なフォークバラードで、こっちが本領と思われる。歌唱がややたどたどしいのが何とも惜しい。
平川幸夫

あゝ青森

EP キング BS882  スマッシュ・ヒット。昭和43年にもなって作詞・下条ひでとって・・・と、思ったら大間違い。スタッフからは考えられないビート歌謡。「どさんこキッス」が淡くなったような曲でややスローリーだが、エレキ、オルガン、ビートのひとりGSの三要素はしっかりクリア。新谷次郎や井沢八郎とかのけっして都会派とは言えない歌手の系統だが、これはこれでしっくりときている。思わぬ拾いもの。グループサウンズのブームがいかに凄いものだったのかの証左。気に入った。まさかコミックソングでもないのに「ああ青森」なんてサビのビートものがあるとは夢にも思わなかった。B面は「思案橋のひと」が長閑になったようなムード歌謡。ただし田舎情緒が厚い。
ひまわり姉妹

今年も来ました渡り鳥

EP ビクター SV807  ヒット曲。豪放な三味線をフィーチャーした陽性のビート歌謡で小林旭の「恋の山手線」を思わせるイントロが何ともいい感じ。本編はニュートラルな旧式の歌謡曲だが、珍道中風のバッキングと心の強い三重ユニゾンコーラスがそれ以上に明るい雰囲気を鮮烈に焼き付ける。佳曲。B面も三味線をフィーチャーしているが「富士ブルース」を思わせる日本の伝統的なブルース歌謡の系譜そのままの曲。オルガンの貧乏さがなかなか泣かせるが、特にどうという曲ではない。吉田メロディーの両面が現れていてまずまず良かった。
ブスっ子くらぶ

高校時代

EP トーラス 07TR1119  ヒット曲だが覚えがないな。テクノ・ミーツ・青春歌謡、アイドル歌謡入り。こういうグループの作品を聴くとおニャン娘クラブというのはやっぱりトップグループだというのが良く感じられる。もっともこちらにはB級なりの魅力があり、それなりに面白い。ユニゾンの部分はなかなか厚い歌唱なのにソロになるといきなり音程がおぼつかなくなるのがいい。毛色の変わったテクノ歌謡として結構聴けるとは思うがおニャン娘時代にテクノ歌謡というのはちょっと遅いような気もする。B面はチェキッ娘とかに繋がる曲調のテクノ歌謡。ピコピコ。ファン向けの応援歌。チェッカーズ風のサックスのソロが時代を偲ぶが、ゴジラの鳴き声が入ってるのが今ひとつ意図不明。アイドルもののカタルシスはある。最後にヤケクソな目覚まし用のメッセージが入っているが、こりゃ所謂「ネタ」ですな。ハーレムネタか。
杉田かおる

鳥の詩

EP ビクター RD4022  合唱コンクールでおなじみ。「池中源太80キロ」イメージソング。昭和を代表する名曲のひとつ。今のイメージで語ってはいけない。オカリナとチェンバロの奔放なアレンジが泣ける。ちなみに編曲は坂田晃。これでもう少し杉田の歌が上手かったら伝説になっていたはず。B面は大竹しのぶ「みかん」と同じ曲。どっちが早いのだ。もっとも、大した出来ではない。
じゅん&ネネ

お気に召すまま

EP キング BS1000  いかにもオールスターズ・レオンが演奏してますという音が嬉しくなる中庸歌謡。サビのあまりの意味の無さがちょっと萎えるが彼女たちのパブリックイメージに忠実なドメスティック色の強いポップス。B面もストリングスやラッパの入れ方がいかにもキング。泣けるメロディーの軽くビートを塗したマイナー調ポップス。こんなものだろう。
坂口純子

かわいそう小唄

EP BMG RHS9  有名レコード。詩はちょっと狂ってるが、曲は普通のお座敷もの。どうと言うことはないと思う。B面は「まつのき小唄」をベースにしたと思われる悲恋歌謡。両面ともまずまず歌が上手く安心して聴けるがB面は無理に手拍子ものにしたのは痛恨。サビの情緒が深いだけにどうしても脳天気に聞こえてしまう他の部分と強引な歌詞が極めて惜しい。
阿部徳二郎

ギター流転

EP ユピテル YS3  昭和49年発売のデビュー曲だが、本人は大正生まれで大村能章の弟子という凄いキャリア。田端義夫のような歌だが、歌い方や声までそっくり。演歌誕生以前の非クラシック系歌謡曲歌手の歌い方に忠実で感動。曲自体はなんか聴いたことあるなという感じ。・・・ほんとにバタヤンのカバーだったかもしらん。B面は名曲「天然の美」をノスタルジックに歌い上げるが、これが東海林太郎調の歌い方。つくづく解っている歌手だ。バイオリン一本で始まるが、途中からジンタ調になる。大正ロマンの世界。
マーブル・ダイヤモンド

夜明けの天使パート2

EP キューブK CBK001  以前聴いた奴がなかなか良かったので買ったが、これはあいさとうプロデュースだった。これも良くできた格好いい荒々しいビート・チューン。詩があまり良くないのとやや音の幅が薄いのがちょっと気になるが、それ以外は文句を付けるところなし。B面は彼らの自作でこちらも良くできたビート歌謡。ボーカルのフィーリングがやや堅いけれども、ザ・シェリーズがもっとロックになったような演歌感覚とガレージ感覚が奇妙に混じり合った世界観は臭みこそ強いがかなりツボをついており、トップに比べるとグルーヴ感などの点で数段出来が良い。両面ともかなり良かった。

15.9.16 今月は家庭内ドッヂラインを目指す。

椎名林檎

ギブス

マキシ 東芝 TOCT22051  試しに。守備範囲外なり。歌唱に情なく、ただただ荒れのみを追求せんとせしも、これ、成功相成らず、息苦しさのみが強調され、あさましき限りなり。編曲ももの珍しさなし。「東京の女」も歌唱荒き上に編曲も冠二郎の「バイキング」に遠く及ばず。全て小西康陽の手の上にあるかごとくにして新味なく、余裕あらずして窮屈なり。いはば創造力如絶に欠如せしアレンジなり。「Σ」も悪き意味にて極めて凡なり。ということは、あれだ、ナンバーガールとバッファロードーターも俺とは無縁ということだ。
サンプル・バトラーズ・アメリカ

どうよう・フロム・ニューヨークVol.1

マキシ ポニーキャニオン MRCA20021  ウゴウゴルーガ。ヒップホップとかのライムの上に適当に外人歌唱で童謡を歌わせただけで、別に面白くなし。エキストラのメロディーとかもこんなものだろうという予想の範囲内。「暗い日曜日」に匹敵する自殺誘発感がある同趣旨同企画のCoCoの「モダンどうよう」には比べるまでもなし。
プッチモニ

ちょこっとLOVE

マキシ ソニー EPDE1063  思えば一番勢いのある頃だったな。エレキ(沖山優司)とスカ(スペシャルズ)を隠し味にした中庸なテクノ歌謡。今聴くと結構長閑。カップリングは完璧にクラフトワークを念頭に置いた胸キュンアイドル歌謡で通好み。この時期のつんくの才覚の鋭さは本当に凄い。歌唱技術は過不足なく、良い意味で平庸。

15.9.13 昨日(10日)夜10:30ごろ渋谷でステーキ食ってるときにたまたま隣に座ったロック系音楽誌の編集の兄ちゃんが言うには「外道もガクトも糞。ヒップホップだけが音楽。」らしい。でも「表紙は三週ごとにガクト」らしい。敢て言質を評せず。

ザ・レジデンツ

ザ・ビッグ・バブル

CD ボンバ BOM22078  ご存じ「踊る目玉」ザ・レジデンツの大河シリーズ「モール三部作」の4枚目。どういう話なのかは間違って理解している可能性があるので詳しいことは省略。大ざっぱに言えば民族史もの。というわけで、これはあくまで架空のバンド「ザ・ビッグ・バブル」のアルバムという設定。そのせいか彼らのアルバムの中では珍しく所謂音楽に近しい音との印象を受ける。後半の楽曲では最近のハリウッドの映画音楽を思わせる音の圧力があり、いつもの荒んだ霞に取り憑かれたようなレジデンツとはちょいと傾向が違い、重々しさが取れてやや軽く聴けた、というか、まあ劇中歌みたいなものでイレギュラーな位置づけなのだから当たり前なのだが。
V.A.

ロック・アラウンド・ザ・ワールド

CD オーディブック AB132  米製のリズムであるロックが世界の通俗音楽などにどのような影響を与えたかを検証した盤。有名どころではミーナ「砂に消えた涙」も収録されているが、殆どは普通の日本人なら一生触れることもないであろう作品。ロックをイギリス流に消化したスキッフルやプラターズ風の「ブンガワン・ソロ」、怒濤のフラメンコになったビートルズナンバーなどなど、ビックリする音源がずらり。中でも素晴らしいのがロックとアフリカ音楽ハチロクが交互に奏でられるベラ・ベロウ「ベム・ベム」とロックへの対抗と影響で形作られたというダンドゥット(倭朝の演歌も同じような成り立ちだな)によるO.M.ブルナマ「クレイジー野郎」。圧巻。アコーディオンを大胆に導入したレナートとブルーキャップス「オーケイ」のカバーも意表を突く出来。日本の歌謡曲の雑食性が別に歌謡曲独特のものではないことがよくわかる。怒濤のCD。

15.9.10 ロック・キャンデー=氷砂糖で別に音楽ジャンルが云々とのこっちゃないのだが。

つなき&みどり

愛の挽歌/つなき&みどりファーストアルバム

CD 東芝 TOCT25166  紙ジャケ。元ブルコメの三原綱木と当時の夫人・田代みどりのデュオ。このころの田代みどりは可愛いな。前半は橋本淳・筒美京平によるオリジナル。後半はソフトロックの流れを念頭に置いた洋楽カバー集。新婚のころの筈だがラブラブぶりがあまり伝わってこないのは何故。ややアッパー系に迫ってくるのは「ハロー・メリー・ルー」だけで、あとは曲にすきま風が吹いている印象がある。テーマソングらしき「ミュージック・イズ・マイ・ライフ」は自己宣伝のギャグかと思ったが本気みたいね。ジャケットはGS風だが中身はそんなこともなく、いかにもこの頃の筒美京平が好みそうなアレンジ。もっとも、楽曲自体のレベルはまずまず高いが、橋本魔術はもはや色褪せている時期でぱっとしない。三原綱木の後を引く絡みつくようなボーカルはやはり俺好み。
自切俳人とヒューマン・ズー

自切俳人のゴールデン・アルバム

CD 東芝 TOCT25173  探求十年。ようやく。北山修、ナターシャセブン、杉田二郎による覆面バンド。こういう良くできたトータル・コンセプト・コミック・アルバムは聴いてて楽しい。もちろん収録曲のいくつかは聴いたことがあったが。復刻された曲解説も併せて読むと楽しさ増大。悪かったなベタな笑いが好きなんだよ。脱力系の「テーマ」から始まり、「マイ・ウェイ」風の重厚な曲が徐々に血塗られていく「マイ・ソング」、思わず世界に引き入れられてしまう外道な青春歌謡「青春時代」、しょうもないことに気合いを入れまくる「涙の北海盆唄」、小ネタ一発で引っ張る「母恋岬」、不条理歌謡の魁「出家とその弟子」など良質のコミックソングが揃う。コミック味と感動が同居する「孤独のマラソンランナー」、「スター誕生」もききもの。「息もつかずに」は匿名のダウンタウンブギウギバンドの演奏が格好いいが、それ以上に豪快な歌いっぷりに感動。いや、むろんネタだがそれ以上のものがある。まあ、俺だったらあそこに咳こみは入れないけど。待ち続けた甲斐があったというもの。グッド。
ダイアナ・ロス&スプリームス

アルティメイト・コレクション

CD ユニバーサル UICL2527  「ストップ・イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ」が唐突に聴きたくなったから。彼女たちはジャンルとしてソウルになるのか、ふーん。昔音しか聞いたことのなかった頃白人だとばかり思っていたのは、率直な歌唱法のせいなのかな。あまりソウル的な理解は未だにしていない。もっともホーンとかが確かにモータウンの音をしているなというのはわかったが。解説もデータも何にもないのは流石に面食らったが、「恋のキラキラ星」やテンプテーションズとのコラボ曲など、自分の守備範囲の曲が多かったので取り敢ず安心して聴けた。・・・ポップスど真ん中だと思うけどな。
ザ・デルモナス

ドゥー・ザ・アンクル・ウィリー

CD ゲットヒップ GH1113CD  英オリジナル・ガール・フリーク・ビート。何かの前身グループだが忘れた。演奏粗ーい。教科書通りのガール・ガレージ。スカスカな音と強烈なスクリームがガレージ情緒を満足させるが、これというほど呆気にとられる曲がなかったのは何とも惜しい。「ジザベル」に似た未発表曲「ライ・ディレクター」がビートっぽくてぐっときた。

15.9.7 あるときに買え。

弘田三枝子

これくしょん マイ・メモリィ

6CD コロムビア COCP31461→66  これでやっとコロムビア時代のブルコメの音源を全部揃えられた。モージョの全音源もこれで揃い。さすがに才能爆裂。壺をついた歌唱は天才的。とくにうねりを必要とする楽曲での爆発力は中島そのみや笠置シヅ子をある面凌駕。演奏面も昭和45年前後の楽曲の音が個人的には好みだがそれぞれの時代、それぞれに良い。大編成ジャズを下敷きにした演奏には無条件に弱いのでそれは差し引くが、自分的には「ロダンの肖像」と自ら作詞した「『ドーベルマン刑事』のテーマ」がピカイチだった。カバーものもたまにあれというものもあるが納得の出来。もっともそのあれというのにブルコメ関係の二曲が含まれるのには、それ目当てで買った俺にはちょっと激震が走ったが。しかし、何度でも言うが歌の巧さには舌を巻く。

15.9.6 ヒップホップも歌謡曲だぜ。(買ったものと全然関係ないが。)

ザ・ラトルズ

四人はアイドル?

CD MSI MSIG0047  本体入手。ドイツの方じゃなくてエリック・アイドルの方。ビートルズ・パロディーの最高峰。音は持ってたけど、安かったし、最新再発だったのでようやく購入。これの扱いも何となく必要以上に神聖視されてるような、されてないような。よく出来た名盤なのは確かだが。
V.A.

アコーディオン古今東西

CD オーディブック AB131  勉強を兼ねて。蛇腹の光と称されるアコーディオンを使った民族/通俗音楽楽曲集。アメリカが中心だが中南米、欧羅巴ものも。もちろんこんな企画を通せるのは中村とうよう氏しかいない。のっけのルーマニアのネル・オリアン「スルバ・マリオアレイ」はその超絶テクにいきなり昇天。あとはナルシーソ・マルティーネス「真珠」が頭一つ抜け出しているのを除き、まあぼちぼちといった感じだったが、トリのシヴーカ「ヴァソウリーニャ」には仰天。東洋風、ロシア風、アラブ風と次々に表情を変えるアコーディオンに、その楽器としての無限の可能性を感じた。
V.A.

非西洋世界のポピュラー音楽

CD オーディブック AB109  題名そのまま。これも中村氏関係。ロック、ポップ、ヒップホップだけで世の中は動いてないな。よくぞ民謡発想の曲には7だの4.5だのとこうもプログレのような半端な拍子ばかり揃っているものだ。中でもベトナムのヴォンコのわざと外すような感覚には戦慄を覚えた。最後を飾るロマ・イラマ「戦いと祈り」は韓国演歌の羅勲児との共通点が多くて驚いた。
大橋利恵

愛って何?

CDS キング KIDS208  のちにELTの人がプロデューサーになるが、結局どうにもならなかったアイドルのキング時代のシングル。一応小ヒット。誤りて購入したるなり。どうってことのない平成六年ぐらいにありがちなアイドルもので別になし。カップリングの秋元康の「言い訳をしないで」の方が野心があり、完成度も高く、かつ売れ線なので完全にプロデューサーの判断ミス。

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