これ買いました16年9月

16.9.27 久し振りにうちのページが批判されたスレ覗いたら寂れてた。というかずっとだが。

 CDR4枚を頂く。うわっ、感涙!有り難うございました。涼川真理ってすごいなぁ。

16.9.25 三軒茶屋のツタヤでオッサン扱いしやがったどう見てもお前の方がオッサンの男に祟れ。

ロリータ18号/ノンストップ・ボディ

ハングルボン

CD ベンテン BNTN059  投げ売りされてた。日韓ギャルパンクバンドのミーツアルバム。ロリータ18号の「衝動ブレイク」はこの手のリズムチェンジものに弱いということを差し引いても名曲。「翼を下さい」風のバラードとして始まるがラモーンズ風の爆裂パンクへ軋みながら雪崩れ込む。「タコチはツムジカゼ」もリフ風のメロディーの妙な譜割が印象に残るキャッチーな曲。このバンドは楽器としてのボーカルという点を見るとどの曲もよく活かされており何とも愉しい。演奏が破天荒の域に達しそうで達さないのがもどかしかれども。韓国のノンストップ・ボディは可憐なれども何とも淡く、堅し。どの曲も折り目正しさが裏目に出ている。両バンド通して全般的に印象が薄い。
ダーク・ダックス

赤いサラファン

CD ポリドール EJS6016  同。ロシア民謡集。情緒はあるが特になし。

16.9.24 休むと本が来る。

V.A.

さのさづくし

CD コロムビア COCJ32475  名前のとおり「さのさ」とそのアレンジ及びこれを織り込んだ歌謡曲を一堂に会したもの。ただしあまり変なアレンジがされたものがないため全般的にはのっぺりとした印象。さのさの地方バージョンである「薩摩さのさ」「郡上さのさ」とかはともかく、さのさと題名に入っている歌謡曲は何処が「さのさ」なのかよく解らないものばかり。正統派の「さのさ」を歌っているものに関して言えばどれ一つ全く同じ歌詞で歌われているものがないのが驚き。特に北原謙二「さのさロック」はポール・アンカ風のバック演奏が面白い。是非オリジナルである「民謡ロック」をCD化していただきたい。さのさ歌謡ものでは村田英雄の「さのさ太鼓」がなんともお茶目で意表を衝かれた。美空ひばりが3曲も収録されているがめぼしいものはなし。というかこの人の場合歌が上手すぎてバックの演奏が追いつかずバランスを欠いたように感じてしまうのは悲劇だ。その辺の小学生の草サッカーチームにセリエAの選手が入ってプレーしても、個人技はともかく調和のあるチームプレーがほぼ不可能なのと同じようなものか。それ以外に花村菊江、赤坂小梅、五月みどり、都はるみ(←やはり上手い)、ザ・シャデラックス、本條秀太郎、井上宗孝とシャープ・ファイブ他の楽曲を収録。

16.9.23 帰ってきた。ばたばたしてるが。

神楽坂はん子

SP盤復刻による懐かしのメロディー こんな私じゃなかったに

CD コロムビア COCA11430  戦後コロムビアを代表する芸者歌手。この人の曲はタイトルがいいんだよな。表題曲とか「好きなアンタハン」とか「見ないで頂戴お月様」とか「こんな私じゃなかったに」とか「恋のシュンガシュンガ」とか。引退後はディレクターとして活躍されていたが亡くなったときのあの悲惨さは何なんだろう。みんな薄情だよな。何かあったのかも知れないが。なんにせよボーカルの達者さは流石で、低音でややしびれの入った魅力的な声で難曲を歌っている。一般的には何故か朝鮮風歌謡なので気になっていた「ゲイシャ・ワルツ」で知られるが、あの哀愁味が「アリラン」の歌い込みにルーツがあってのデビューということで納得。もっとも基本的にはコミカルな曲の方が声が生きているようで、こちらも定番「こんなベッピンみたことない」での壊れた掛け合いに朝鮮特需時代の酒場の幻が目に浮かぶ。「博多ワルツ」は難曲だがエキセントリックな気がある。ちなみに女性歌手で最初にステージングがすげぇと思ったのがこの人だったりする。
小畑実

全曲集

CD キング KICX2932  津村謙、岡晴夫と並ぶ歌謡史最高のビロードの声。(この3人は共通点も何故か多い。)音源がビクター、キング、コロムビア、旧マーキュリー、テイチクなど各社に散在しているので今までまともにアンソロジーが編まれてこなかったが、この人は間違いなく歌に関しては天才だと思う。在日韓国人歌手の成功例の奔りとして知られるが、惜しくも早くに亡くなられた。ちなみにプロフィールに出身地・秋田とされているのは朝鮮生まれとするのが憚られたため尊敬する東海林太郎(だったと思う)をなぞったからという。この人が一味違うのは韓国そのものの建国に大貢献したこと(李承晩大統領のパトロンだった)。この人はバックに洋楽的なものがあるという感じではないが、ジェントルにそしてソフトに包み込む歌声は「星影の小径」で顕著なようにジャズ楽曲が何故かよく似合う。(ただ「星影の小径」は12チャンネル「なつかしの歌声」で披露したものがこの比でないぐらい素晴らしい。)そして当時の歌謡曲調の楽曲群でも、時には愉しげに朗々と時には哀愁を持って淡々と、天才の名に相応しい名唱の数々。やはり、これだけの逸材を与えられて江口夜詩、利根一郎、上原げんとら職人作曲家が発憤しないわけがない。いい。ビクターも当時の音源を使ったベストを出して欲しい。
ウィルソン・ピケット

グレイテスト・ヒッツ

CD ライノ R271212  ちょっとやりたいことがあって。言わずと知れた六十年代後半から七十年代にかけて米ビルボードR&Bチャートに君臨した名歌手の一人。目当ての「ダンス天国」始め「ミッドナイト・アワー」「ファンキー・ブロードウェイ」「ムスタング・サリー」等まさにグレイテスト・ヒッツの名に相応しい黒人R&Bの名曲の数々。ホーンに栄えるシャウトも情あり。しかし所謂本物よりも倭朝の音源の方がやはり吾耳に馴染む。特にボルテージの黒さとセンスの良さを再認識。そういえばボルテージ橘の歌唱をして「無茶苦茶な発音の上歌も覚えておらず演歌みたいな小節まで聞かせて下手糞の極み」(大意)と紹介している自称「GSに理解あるサイト」があるが、はっきり言ってGSに関して言えばそんな耳の穴はただ空いているだけの節穴だ。ぼちぼち。
ウォーカーブラザーズ

ベスト・セレクション ダンス天国

CD ユニヴァーサル UI8016  同上。六十年代日本で異常なほど高い人気があったアメリカ出身英国3人組ポップバンドのベスト。通して聞くとフィル・スペクター風サウンドに硬質の歌唱をどう載せるかということに血道を上げていたバンドという感じ。代表曲「孤独の太陽」からしてカンツォーネの改変ものであるなどロックのフィーリングは皆無。唯一の例外は「ダンス天国」で本当にこれだけがロックしていて浮きまくっている。歌入りのイージーリスニング盤を聞いていると思えば真に心地良い。なお「太陽はもう輝かない」はGSのリードのカバーの方が緊張感があって出来がいいように思う。

16.9.16 少しいなくなる也。

 CDR1枚とビデオテープ一本を頂く。レインジャースは当然だがザ・スパッツが思いの外格好いいグループだったのでビックリ。メンバーにめがねの人がいるというのは静止画では不利かも知れない。スウィングウエストがバンドテーマにメリー・フォードの「世界は日の出を待っている」を選ぶなど結局解散直前までウエスタン魂を持っていたことと完全にニューロックの選択肢を放棄していたことがわかったが、こういう音楽を聴くためにそこにいるわけじゃない客の前でのステージングというのは興味深い。中でもカサノバセッテのカバー及びジェイ・ガールズの未発表曲(当時)「黄色の世界」のバッキングは驚異の音源と言わざるを得ない。有馬竜之介「土曜日に集まれ」は曲の出来だけならB面(「ハートを狙い撃ち」)を完全に凌駕しており、まるでホリーズを思わせる上質なブリティッシュビートを上手く消化できた台詞入りのむちゃくちゃ格好いいグッドチューン。CD化が望まれる。

16.9.8 係長が涙目になっていた。昨日忙しかったらしい。

美樹克彦

ゴールデン・ベスト

2CD クラウン CRCN20309/10  パンキー青春歌謡の旗手、ビクターの少年カバーポップス歌手時代の楽曲を含めた画期的なベスト。五十年代末〜六十年代中頃までのロックに精神的な面で一番本質に近づいたのはこの人のような気がする。若さを燃料にして過剰に燃え上がるバーニングタイガー。いまやおかしみにしか感ぜられない情熱が行動を飛び越えるような燃えるような言葉にはロック系青春歌謡にしか綴れない真というものがここに確かにあったのだ。「花はおそかった」「6番のロック」などヒット曲の過剰な世界はよく知られた所だが初めて聞くアルバム収録曲などもとにかく熱い。お勧め。なお、ここでは殆ど伺うことは出来ないが、氏の作曲の才能も小林幸子の「もしかして」などでわかるとおりこちらもキラリと光るので必聴事。筒美作品有。
山田太郎

ゴールデン・ベスト

CD クラウン CRCN20312  菊池桃子の義父上。所謂正統派というよりもかなり泥臭いところを狙っているようにも思うが、取り敢ず官製パンクという面とは表裏とも言えるぬめっとした青春歌謡の一面でのコアな所を極めた楽曲群であることは確かだ。ブームには勝てずエレキや一人GS(当然ながらクラウンの女性ひとりGS陣と音が近い。)を大胆に導入しても美樹のような鋭さや西郷のような洗練されたものとは全く異なる、人柄の良さがそのまま反映されたような素っ頓狂さが前面に出てくるのは業が深い。なお、解説に「戦え!オスパー」が未CD化云々とあるが誤り。例によって「あの人がこんな歌を」シリーズでCD化済み。
北原ミレイ

ゴールデン・ベスト

CD 東芝 TOCT109532  いつの間にこういうリズムがロックとは全く関係のないリズムによる歌謡曲は滅んでしまったのであろう。阿久悠の衝撃的三部作を中心にシャンソン、ジャズを基底としつつ絶望や悲哀など人間の緻密な心情を構築、聴くものを「世界」に招待し滅多差しにする銃剣で突き刺してくるようなボーカルが聴くものを涙させる。なお、カバーでは「女の意地」の出来が特に素晴らしい。というわけでマガロマはこういう非ロックを基底とした情念路線を目指せ。

16.9.4 パチンコ台のCMは税金対策以外にどういう意味があるんだろう。

V.A.

徳間ジャパン35周年記念歌謡大全集

10CD 徳間 TKCA71860  三船和子、千昌夫、五木ひろし、吉幾三、山川ユキ、ザ・プレイズメン、水森かおりほか。演歌の流れをメインにしつつヒット曲と話題曲を集めた十枚組みボックス。演歌というのは和歌に似ている。和歌は万葉調から近世へと進むにしたがって素朴な歌いこみから戯れ、或いは技巧とか教養を背景にしたものに進んで「生」の感覚を失っていったが、演歌もそれに近い部分があり、徐々に歌謡の持つ大衆性を耽美に転換させていったというのが演歌の歴史の大流なのかも知れない。したがって初期の演歌は歌謡曲とは未分化な部分をもって好んでいるのであるし、中期は自分が新古今和歌集が好きなのと同じように耽美と素朴が丁度混じり合っている部分が好きなのであり、そして最近の演歌にあまりいい気がしないのは血潮よりも演歌の型を重視しているからかも知れない。個々に見ていくとのっけの三船和子「ベトナムの赤い月」が素晴らしい。歌謡曲に対するフォーク・ロックの反体制、政治性の伝説を鼻で笑う反戦歌謡。僧侶の反戦焼身自殺事件を中心に当時の騒然たるベトナム情勢を活写する。田端義夫は再吹き込みものが多いが中でも「玄海ブルース」の名曲ぶりを再確認。千、五木、吉の徳間を支えた演歌3人集も黄金期の超絶的な歌唱(とジャンル自体が落ち目になったときの割り切れなさ)が鑑賞できた。長年聴きたかった山川ユキ「新宿ダダ」、黒田武士「甦れ!俺の西鉄ライオンズ」が聴けたのも有難いが、前者は言われているよりも普通のブルース歌謡だったのでヴィジュアルの問題なのかな。後者はもっと悶えていた方がいいとも思うが、一方で適度な悲壮感であるという気もする。
原みつるとシャネルファイブ

ハッキリ小唄

EP キング BS1757  編曲の竜崎先生が誤植されている。何と言うこともない普通の小唄歌謡。歌自体は軽快。B面はぬめっとした演歌系の作品で特徴らしい特徴無し。両面ともリーダーが作ってはいるもののダイナミック演法を冠するシャネルファイブらしくない、別にシャネルファイブがやらなくても良いような凡庸な作品。

16.9.1 俺の周りで広がる人間交友。但し、俺抜きで。

スコッチ・ファイブ

とけた水割り

EP フィリップス FS1837  多分セカンド。むちゃくちゃ正統派のムードコーラスで上手いけれども、前作のディスコティックの似合うファンキーさは何処へ。ボーカルにいたっては前作の野獣のようなソウル色は消えまるっきり夜の女を歌い上げるホスト系へ。五木ひろしの「契り」あたりに感触が近い。B面はハッピー&ブルー系のルンバ系ラテン歌謡。さり気ないコーラスに好感を持て、さびの盛り上げ方も素晴らしいが、全体的にはこぢんまりとしている

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