これ買いました平成17年4月

 


17.4.23 何だ、市丸のは再録盤なのか。ほないらね。

美空ひばり

作詞作品集

CD コロムビア COCP32208  名前の通り。本人歌唱曲の他、弘田三枝子、島倉千代子の楽曲も。なお、松浦亜弥は入っていない。やはりこういうものを聞くとわかるのは美空ひばりは演歌の人ではないということ。一番凄いのは冒頭の「泣き笑いのマンボ」。当に熱演という言葉がピッタリの情熱的なバックバンドと煽り合いながら一気に燃え上がってそのままテンションを維持して笑い声を交えながら疾走していく美空ひばりの歌唱はやはり尋常ではない。ところが盤が先に進むにつれてどんどんとどうでもいいような楽曲に単なる人生応援歌と化していく自作詞がのるというパターンに陥っていくのに、天からの贈り物を全く生かし切れなかった歌謡界への怨みが募る。GS屋には「太陽と私」が典型的な井上忠夫メロディーであるので注目。ただオールスターズワゴンのインスト版の方がかっこいい。
V.A.

昭和ダンス・パーティー@池ノ上・こあん

CD ビクター VICL61619  小西康陽らが主催している「和モノ」パーティーで掛かっている曲集。いくつかの和製ジャズ・バンドによるインスト曲を除けば、ほぼハイパノラミックシリーズの編集盤といったところ。同じ意図で「池中くんの昭和歌謡」という企画があったので、復刻の企画としては意義はかなり薄い。歌詞カードはなく、解説も一曲につき一行程度で同シリーズよりも更に不親切に。こういうのを聞くと復刻コンピのあり方というものを考えてしまう。この手の音楽に触れたことのないひとには入門用と成り得るとは思うが・・・。

17.4.9 明日を考えない生き方。

坂本九

わかるだろう

EP 東芝 TP2364  ジャケット中央で若き日のマジョリーさんが微笑む。もっとも曲の方には参加していないそうだが、何にせよ貴重。「ダイアナ」風アメリカン・ポップス。正直時代遅れの感は否めない。B面は優等生的というかみんなのうた的なというかおとなしいスローバラード。別にどうというところはない。
三浦正弘とハニー・ロマン

おもいでの東京

EP クラウン CW1135  A面は諸種のコンピに収録済み。アロハブラザーズの後身でハニーシックスの前身。クラウンのバンドというイメージが全くない。B面はムードコーラスクールなラテン歌謡。グルーヴィー歌謡全盛期の影響が随所に見え、特にサビでは水森英夫の「たった二年と二ヶ月で」との共通性が見て取れる。
緑川アコ

女の運命

EP クラウン CW618  この人大好きなのに、レコード屋の札の名前が間違ってた・・・。ジャケットがいかにも「昭和歌謡」。ハニーナイツのコーラスを従えて、いかにもこの人らしいディープな歌声が爆発する歌謡バラード。青山ミチに先行する演歌R&Bの片鱗が見える。B面はさらに青山ミチっぽいこの人にしては軽めの演歌ブルース。でも真っ黒。
ポピーズ

恋は気分

EP 東芝 TP20043  A面は某コンピに収録済み。B面はなんとジャクソン・ファィブを下敷きにしたイイ女ディスコ歌謡。ちょっとボーカルが引っ込んでいるのが惜しいが、グルーヴィーで、掛け合いもしっかりしており井上忠夫節がよく生きている。これほどのフィーリングを備えたグループが成功と言えるほどの活躍が出来なかったのは誠に惜しい。聞いたところでは全く出来の悪い曲がないのだが一体何が悪かったのか。
藤本房子

返してタンゴ

EP クラウン CW1692  職人的大歌手の歌謡仕事。ジャケットがかわいい。さいたまんぞう「なぜか埼玉」にポピーズの「仮面舞踏会」を足して2で割ったような曲をお澄まし声が可憐に唄う。まあ、タンゴだ。B面は浪曲演歌のパロディーになっており、藤本の可愛らしいボーカルとお色気に傾いた台詞の両方が聞けるのは珍しい。ブルージーンズの「涙の壷坂霊験記」のAメロに似ている。

17.4.3 泊まり明けでむしゃくしゃして購入した。面白そうなCDなら何でもよかった。今は反省している。

奥村チヨ

ナイト・クラブの奥村チヨ

CD 東芝 TOCT16020  定期的に再発される定番の一枚。全盛期に京都ベラミで行ったライヴの様子を収めたもので前半は外国曲を含むカバー曲、後半はオリジナル曲で固めている。奥村チヨの雰囲気にこれ程あったレコードもない。マガロマもこれを聞いて研究すること。
 北野タダオとアロージャズオーケストラの演奏が快調かつグルーヴィーなのも手伝って、小唄風味から小粋なポップまで茶目っ気と色気たっぷりな歌唱が良く生える。客にマイクを渡して一節歌わせる場面が多々収録されているが、渡した相手は誰も彼も無茶苦茶なボーカルで、カラオケ時代到来までは歌を歌うことがある意味で特殊な芸当であったことが偲ばれ、これをちゃんと処理する奥村チヨのクールぶりも良い。
 ところで「昭和レジデンス」収録の渚ようことザ・ヤング「木遣りくずし」はこれに入っているバージョンのカバーなのだが、カバーバージョンの演奏が全然まとまっておらずはっきり言ってショボいということはおいておくとしても、あのアレンジは「ラブ・ミー・トゥナイト」から雪崩れ込むからこそ意味のあるアレンジであって、単独で提示されても訳が分からないのでどういう意図のカバーだったのか未だに掴みかねている。
シンガーズ・スリー、池野成明とプレイ8

乙女の祈り〜クラシック・イン・ボサノバ

CD ビクター DG14  クラシックをボッサ化した昭和43年の幻の名盤の復刻。もうシンガーズ・スリーは出来が良いとか悪いとかというレベルではないが、ここでも圧倒的な実力を見せる。クラシックという素材を扱いながらも、素材選びで満足するでなく、原曲の生命力に押し切られない流麗な編曲が見事。とりわけ「エリーゼのために」ではジャズがベースとなっている演奏陣が冴えに冴えており、これをがっちり受け止めるスキャットとの相性も抜群。世に聞こえるボッサの名演に優るとも絶対に劣らない。これに続く「シューベルトのセレナーデ」も速射砲のようなスキャットと愁いを含んだ演奏の対比が見事。
V.A.

トーキョーエレキ合戦

CD テイチク TECH25036  六〇年代エレキ名演集。ロータスの「ウォーク・ドント・ラン」のみが初CD化でこの為に買った。その「ウォーク・ドント・ラン」はとろい典型的な日本の無名のエレキバンド演奏といったところ。こういう水増し的なコンピよりもサンダースの完全CDの方が価値があると思うけどなぁ・・・。解説には珍しく誤りがあったが面倒なので指摘しない。
V.A.

キング・ツイスト・キカンボ

CD キング KBZ002  「東京ビートニクス」の増補版といったところのシリーズものの一枚。紀本ヨシオ、フランツ・フリーデルら。解説どころか歌詞もないという挑戦的な姿勢。その割に江利チエミ「ロック・アラウンド・ザ・クロック」のクレジットが間違っているらしい。確かにこのバージョン聞いたことねぇや。持ってる曲が多いが、ほりまさゆき「リバティ・バランスを射った男」が文句なしの出来。ほりまさゆきは全部集めてみたい。
V.A.

愛しのキャラうた伝説

CD テイチク TECH25518  キャラクターをフィーチャーした楽曲を集めたコンピ。この前新宿のタワーレコードで買おうとしたが見つからず、店員に尋ねたら四十分待たされた挙げ句どこにあるか判らないと言われた。ジャンル不明の一枚。六〇年代の楽曲は金がかかっていて聴きごたえがある。世の中はやはり景気がよい方がよい。「ぼくらのガメラ」を聞いていると特に思いが強くなる。どうでもいいがピンクレディーは他のアニメのキャラクターと一緒にしちゃいけないと思う。

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