総てを奪われた先駆者

ザ・ワイルド・ワンズ

The Wild Ones

真のロックバンドとは俺たちだ。


 「想い出の渚」という曲は紛れもなく日本音楽史に残る名曲である。名曲ではあるがそれを歌ったワイルドワンズにとっては要ではあっても全てではない。彼らこそGS時代にオリジナルで海外のロックと同じ土俵でオリジナルで対抗することの出来た数少ないバンドのひとつである。過小評価されている彼らの全てをもう一度聞き直して貰いたい。そこになぜ彼ら程のセンス・実力がありながら海外進出どころか国内の人気「アイドル(もちろん悪い意味)」バンドに列せられる程度で終わってしまったのかという答えがある。これからバンドをやっていこうとしている方々にとって彼らの軌跡というものは実にいろいろなことを教えてくれることだろう。こう書いてもワイルドワンズのどこが凄いのと思う人が多いと思うがとにかく凄いんです。おそらく選択を間違えなければ充分日本ロックの始祖として崇め奉られるぐらいはされていただろう。

 ワイルド・ワンズは41年6月にブルー・ジーンズを脱退した加瀬邦彦が、スパイダースあたりに対抗するためフォークロックを目指して結成したグループである。41年7月から合宿に入り、翌月から本格的活動に入った。やがて渡辺プロに所属しテレビのレギュラーもとった。11月「想い出の渚」(B面「ユア・ベイビー」)で東芝/キャピトルからデビューした。当初レコード会社側ではブルージーンズ時代に加瀬が作ってヒットした馴染みの実績のある曲「ユア・ベイビー」をA面として発売する予定であったが「全く新しい音楽でないとダメだ」という加瀬が強硬に反対したため「想い出の渚」をA面にしたという。ちなみにこの盤2種類のジャケが存在する。はじめのジャケの写真が気に入らなかった加瀬が50万枚売れたら差し替えてくれという注文をしたからという。つまりそれだけこの曲に対する自身があったのである。この曲はバンドの清潔感などもあり特大ヒット。つづいて第二弾に「夕陽と共に」が予定された。「ワンズの全く違う面を見せて音楽の幅を広げる。」という目的があった。しかし「前譲歩したんだから」という会社側に押し切られ「小さな倖せ」が第二弾となった。が、はっきり言ってこの選択は失敗。続いて「夕陽と共に」が出されこれはヒットとなった。つまり完全に加瀬邦彦のセンスが会社側のセンスに勝っていたのである。さらに「青空のある限り」「愛するアニタ」のハード路線に向かい、ワンズは人気絶頂を迎える。しかしタイガース、テンプターズといったアイドル性のあるバンドが人気を博していく一方でサベージという彼らに近い存在のバンドが凋落していくのを見て彼らはアイドル路線に切り替える。16才の渡辺茂樹の加入である。そして正式加入第一弾「バラの恋人」がだされ、ヒット。しかしこの曲でワイルドワンズのハード路線は終わりを告げ、よりアイドル的、コーラスグループ的なところへ向かうのである。しかし渡辺という人は元来音楽的素養の高い人で「バラの恋人」でのお子さま路線というのはあくまでファンサービスと考えた方がいいように思う。以降は流行を取り入れソフト・ロックや歌謡曲に傾倒していくことになるが、そんな中にもたまにきらりと輝くような珠玉の曲が潜んでいるので油断できない。44年10月の「あの頃」以降は45年7月の「いいのかな」を除きヒットチャートに現れることはなかったが、地道に活動し46年「SOSコンサート」に参加したりした後、仕上げに「想い出の渚’71」を発表し10月解散。解散後はメンバーの加瀬は作曲家として一時代を築き、渡辺もセッションなどを経て作曲家、植田はZOOなどのバンドやバラエティで、鳥塚はソロ歌手としてそれぞれ活動した。

 やがて日劇最終公演で渡辺を除き再結成し、息長く現在まで作品を発表し続け、ヒットも放っている。

 どこで選択を間違えたか解りましたか。


パーソネル

加瀬邦彦 リードギター・ボーカル(元・ブルージーンズ)

鳥塚繁樹 ギター・ボーカル(元・カントリー・フレッシュメン)

島 英二 ベース・ボーカル(元・ロック・ビート)

植田芳暁 ドラムス・ボーカル(元・ザ・ディメンション←この時代はモンゴル人という設定だった。のちZOO)

渡辺茂樹 オルガン・ボーカル・フルート(元・ディメンション・ジュニア)43年1月から


ディスコグラフィー

シングル(全曲CD化済み)

発売日

カタログ番号

タイトル

作詞

作曲

編曲

オリコン順位

備考

41.11.5

キャピトルCR1616

想い出の渚

鳥塚繁樹

加瀬邦彦

森岡賢一郎

発足前

 日本人なら誰でも知っている永遠のスタンダード。12弦ギターとストリングスにのって美しいハーモニーで綴られるフォーク・ロックの傑作。初秋の誰もいない海岸。

ユア・ベイビー

安井かずみ

加瀬邦彦

加瀬邦彦 

 ブルージーンズ時代の名曲だが、ぐっと近代的になって復活。こちらもA面に劣らぬ名曲。ハーモニーに情緒があるグッド・ポップス。

42.2.5

キャピトルCR1666

小さな倖せ

ザ・ワイルド・ワンズ

加瀬邦彦

森岡賢一郎 

発足前

 「想い出の渚」を踏襲した小品。もっといえば二番煎じ。親しみやすさはあるが埋め草の印象は拭いきれない。

風よつたえて

ザ・ワイルド・ワンズ

加瀬邦彦

加瀬邦彦

 典型的なフォークロックでその手のファンには嬉しい小品の佳曲。

42.5.5

キャピトルCP1004

夕陽と共に

ザ・ワイルド・ワンズ

加瀬邦彦

森岡賢一郎

発足前

 センチメンタリズムのきわまる感情むき出しナンバーでなかなか荒んだロックの佳曲。はじめはシタールを入れるつもりだったらしいがなんのなんのこのままでも名曲。海外の海賊版にも収録された。お勧め曲。

可愛い恋人

加瀬邦彦

加瀬邦彦

宮川泰

 盛り上がりと勢いがあるフォークロックでストリングスとスチールギターにのって軽快に唄われる開放感溢れる小品ながら佳曲。音がなかなか粗く、特に間奏のオルガン(宮川泰)が暴力的。

42.9.9

キャピトルCP1007

青空のある限り

安井かずみ

加瀬邦彦

加瀬邦彦

72位

0.3万枚

 「想い出の渚」があそこまでヒットしてワンズのイメージが固定されていなかったならば永遠のロックの名曲として語り続けられたであろう、ファズ使用の大傑作。

あの人

岩谷時子

加瀬邦彦

森岡賢一郎

 ストリングスが先に立った清潔感溢れる回顧バラード。

43.1.10

キャピトルCP1013

愛するアニタ

山上路夫

加瀬邦彦

東海林修

7位

11.9万枚

 頭さびで聞くものを魅惑する急流のようなハードガレージチューン。島英二が叫ぶ。最初はタイガースに予定されていたが流れ、フラワーズに廻ったがまた流れ、結局本人たちが唄う羽目に。それがいい方に出た。オルガンは正式加入前の渡辺。

幸せの道

なかにし礼

加瀬邦彦

東海林修

 あまり何にも言われないのが不思議なファズが大暴れするガレージ・フォーク・ロックの大傑作。

43.4.10

キャピトルCP1026

バラの恋人

安井かずみ

加瀬邦彦

東海林修

6位

24.8万枚

 アイドル路線を狙った童謡調のローティーンポップス。ブレイク以外工夫なしの凡曲。

マーシー・アイ・ラブ

安井かずみ

加瀬邦彦

東海林修

 シャネル・ファイブの「信ずるほかにない」をポップにしたような曲でオルガンが主戦。ラストの展開はなかなか画期的。

43.7.10

キャピトルCP1029

花のヤングタウン

島田陽子

(補)山上路夫

加瀬邦彦

東海林修

18位

7.2万枚

 開放感溢れる明るい曲調でで充分世界に通用するハッピーポップの代表的快作。

あの雲といっしょに

岩谷時子

加瀬邦彦

東海林修

 優しさに溢れたバラード。一部に評判が非常に高いが俺はそこまででもない。

43.10.10

キャピトルCP1033

青い果実

山上路夫

加瀬邦彦

森岡賢一郎

21位

7.3万枚

 オルガンを全面に出したソフトロックよりのマイナーGS歌謡だがそれなりに情緒がある。

貝殻の夏

山上路夫

加瀬邦彦

森岡賢一郎

 ここからあとのシングルのB面というのは埋め草的な印象の薄い曲が多い。ヴィップスの「初恋の湖」を閉塞させたような歌。

44.2.1

キャピトルCP1041

赤い靴のマリア

山口あかり

加瀬邦彦

川口真

65位

1.5万枚

 深刻きわまるドラマチックな歌謡曲。いままでのシングルとは一線を画し重苦しい雰囲気が充満している。これだけで聞けばなかなか面白い。

すべてを捧げて

山口あかり

加瀬邦彦

川口真

 70年代のリバイバル調ニューミュージック系歌謡曲の先駆けと言ってよい三連ロッカ・バラード。激しいギタープレイが特徴。

44.5.1

キャピトルCP1046

昨日に逢いたい

里村ゆき子

加瀬邦彦

東海林修

80位

0.8万枚

 頼りない主唱に引っ張られるソフトロック調の透明感のあるポップス。

今日からの世界

里村ゆき子

加瀬邦彦

東海林修 

 ランチャーズの「教えておくれ」のフォークロック版といった感じの歌。

44.10.10

キャピトルCP1049

あの頃

安井かずみ

加瀬邦彦

東海林修

100位

0.2万枚

 郷愁を感じさせる2ビート・スローテンポのカレッジ・ポップスで情緒溢れる佳作中の佳作。ドラムの音が印象的。

この街のどこかに

安井かずみ

渡辺茂樹

東海林修 

 哀愁溢れる三拍子のクラシカル調歌謡曲。それにしても渡辺茂樹は歌が下手だ。

44.12.1

キャピトルCP1051

想い出は心の友

鳥塚繁樹

鳥塚繁樹

東海林修 

ランク外

 ワイルドワンズのA面では最も印象の薄い歌。ソフトロックに傾倒していたときの作品。

あとは知らない

植田芳暁

植田芳暁

東海林修 

 ・・・なんだろう。「ケメ子の歌」の線を狙っているのか?それにしては本格的で風刺的だし。対処に困るノスタルジー・ポップ。

45.4.5

キャピトルCP1054

若草萌えるころ

山上路夫

村井邦彦

ザ・ワイルド・ワンズ

ランク外

 コーラスが目立つソフト・ポップ。チューリップとかオフコースとかその辺の路線。

見知らぬ船

山上路夫

村井邦彦

ザ・ワイルド・ワンズ 

 オルガンが活躍する、正統的だが灰汁も何にもないポップス。

45.7.5

キャピトルCP1056

いいのかな

北山修

加瀬邦彦

加瀬邦彦

93位

0.7万枚

 ドゥーワップ調のコミック・ソング。女性コーラスがミス・ハワイを思わせる。当時としては充分ネタ的に面白い。

小犬をつれた女の子

北山修

加瀬邦彦

渡辺茂樹 

 悲しみ溢れるストリングスから始まる哀愁歌謡バラード。タイガースの「花の首飾り」と山本リンダの「白鳥の湖」を足して質を悪くしたような歌。最後だけ盛り上げてどうする。

45.12.1

キャピトルCP1064

オー・ビューティフル・デイ!

松原雅彦

加瀬邦彦

渡辺茂樹

ランク外

 「オーシャンゼリゼ」そのままだがそれなりに楽しめるコーラス主体の明朗ポップ。

幻の夏

安井かずみ

加瀬邦彦

渡辺茂樹 

 さびの一部を除きまるきり「夢のカリフォルニア」。しかし出来は悪くない。

46.5.5

キャピトルCTP2422

霧の中の少女

八坂裕子

加瀬邦彦

森岡賢一郎

ランク外

 マンドリンをフィーチャーしたロシア民謡を思わせる初期青春歌謡調の曲。それなりにスピード感や見るべき所があるが時代錯誤。もちろん久保浩の名曲とは同名異曲。

孤独な人生

安井かずみ

加瀬邦彦

小谷充 

 埋め草。

46.8.5

キャピトルCTP2498

想い出の渚’71

鳥塚繁樹

加瀬邦彦

川口真

ランク外

 島倉千代子の「愛のさざなみ」みたいに始まるがあとはいかにも70年代な演奏。絶えず絡むコーラスがGS的だが、演出過剰でオリジナルには遠く及ばない。

ジャスト・ワン・モア・タイム

ザ・ワイルド・ワンズ

加瀬邦彦

渡辺茂樹 

 これも近代的に。こっちはギミックが効いたりしていて趣向がはっきりしておりオリジナルとは好みの分かれるところ。

※再結成後も数多くのシングルがあるが省略。なお、その中でも56年に出した「白い水平線」(DSF214)がオリコン76位・2.0万枚のヒットとなっている。

17センチLP

何枚かあるが、アルバムのダイジェストとかばっかりなので省略。

アルバム(変色しているのはCD化済み)

発売日

カタログ番号

タイトル

収録曲

備考

42.6.15

キャピトルCP8157

ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム

A想い出の渚/可愛い恋人/帰らぬ船/オール・オブ・マイ・ライフ/ジャスト・ワンモア・タイム/風よつたえて B夕陽と共に/ひとりぼっちの渚/マイ・ファースト・ロマンス/トライ・アゲイン/太陽の海/小さな倖せ

 日本ロック史に燦然と輝くフォークロックの名作アルバム。シングルになった曲以外では「ハンキーパンキー」を思わせる「オール・オブ・マイ・ライフ」が特に素晴らしい。テープの逆回転操作の挿入などもこの時点での対応としては異常に早く、このバンドのサウンドに関する先見性をよく示している。

43.2.1

キャピトルCP8254

ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム第2集

A青空のある限り/愛するアニタ/幸せの道/シーズ・ア・ウィッチ/ラヴ・ユー、ラヴ・ユー/あの人 B花のサンフランシスコ/夢のカリフォルニア/イエスタディ/ラララ/サニーは恋人/ソー・ロング

 五指に入るGSの傑作アルバムのひとつでアウト・キャストの「君も僕も友達になろう」に匹敵するガレージ・アルバム。特にA面のテンションの高さは特筆もの。後半は無難にまとめたという感じが強いが、人気絶頂から来る訳の分からない磁場をひしひしと感じる。とにかく前半はファズの嵐。

43.8.1

キャピトルCP8444

バラの恋人/ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム第3集

Aバラの恋人/ハロー・グッバイ/ホリディ/すてきなバレリ/サイレンス・イズ・ゴールデン/マーシー・マイ・ラヴ B花のヤングタウン/ワールド/旅路/ノーノーノー/ホールド・オン/あの雲といっしょに

 前2作と比べると製作の時間が取れなかったため軟弱な印象のポップス色が強いアルバムだがその中できらりと光るのが「すてきなバレリ」。コーラスグループとしては「サイレンス・イズ・ゴールデン」が聞き物。「旅路」は重厚なオーケストラもので評判が高いが私あんまり好きじゃありません。なお、「マーシー・マイ・ラブ」はやや長尺なシングルとは別テイク。(ブルーカラーさまありがとうございました。)

43.12.20

キャピトルCPC8002

リサイタル’68

Aオープニング・メドレー:青空のある限り〜想い出の渚〜ノー・ノー・ノー〜バラの恋人〜シー・シー・シー/ハ・ハ・ハ/モニー・モニー/ベイビー・カムバック/サウンド・オブサイレンス〜サイモン・セッズ/バラの恋人/想い出の渚 Bハッピー・トゥギャザー/アンチェインド・メロディー/デボラ/ノック・オン・ウッド/初恋/青い果実/愛するアニタ/花のヤングタウン/フィナーレ:ソー・ロング

 名盤。この年のサンケイホールでの公演を音盤化したもの。鶴間エリの率いるスクールメイツの方が全然目立っている「オープニングメドレー」以降は切れのある演奏が炸裂しまくる。「ハハハ」「モニーモニー」は他のGSもやっているがワンズのバージョンは最高級の出来。特に「モニーモニー」はカーナビーツよりワイルド。渡辺茂樹の妹による歌・作文発表やフォー・セインツ、モダンフォークフェローズとの合同演奏などに続きB面後半のオリジナル曲ではシングルの出来を上回る熱演で楽しませてくれる。これは凄いです。まさに「ワイルド」ワンズ。

44.6.1

キャピトルCPC8007

ワイルド・ワンズの世界

A昨日に逢いたい/スカボロ・フェア/メイビー・トゥモロー/恋のフェニックス/愛の船出/ウィンディー B今日からの世界/振りかえった恋/あじさいの丘/明日に続く道/バック・イン・USSR/バイ・バイ・ラヴ

 穏やかな印象を受けるが特に出来がよいという歌がないのが残念。『バラの恋人』の延長戦。その中では「バック・イン・USSR」が聞き物。

44.10.10

キャピトルCPC8010

ファイブ/ワイルドワンズ愛をうたう

Aあの頃/川が海を見る日/あとは知らない/愛でつなごう/心の忘れもの/想い出の砂浜 Bやさしい人々/夢は流れても/この街のどこかに/ハロー・ミスター・レイン/若い世界/想い出は心の友

 ソフトロックが好きな人にはかなり食えるアルバムである意味ではこのバンドの最高傑作。その中でも「若い世界」が一番の聞き物か。このように様々な面に突出したセンスをみせるのがこのバンドの妙味。

44.12.1

キャピトルCPC8013

想い出の渚/ザ・ワイルド・ワンズのすべて

A想い出の渚/青空のある限り/夕陽と共に/バラの恋人/愛するアニタ/青い果実/明日に続く道 Bあの頃/花のヤングタウン/昨日に逢いたい/この街のどこかに/赤い靴のマリア/ハロー・ミスター・レイン/想い出は心の友

 ベスト盤。

45.2.5

キャピトルCPC8016

リサイタル’69

Aオープニング〜想い出の渚〜ザ・ワイルド・ワンズの挨拶/愛と光の中で/ホワット・カインド・オブ・フール・アイ・アム/想い出は心の友/愛の詩/現在童謡メドレー:象の子守唄〜キスしてみたい〜人生は楽にいこう/あの頃 B輝く星座/愛するあなたに/ビコーズ/動物園メドレー:動物園の春〜黒猫のタンゴ〜ひょっこりひょうたん島/レターメン・メドレー:涙のくちづけ〜ロメオとジュリエット〜恋は水色〜グリーンスリーブス/サンシャイン・オブ・ユア・ラブ

 またも毎年恒例のサンケイホールでのライヴを音盤化したもの。「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」は途中でいきなりジャズロックに突入する意外な会心作で、当時としては長時間な演奏を繰り広げる。バックはニュー・ハード。ただし平坦的で全体的には衰退がはっきりと見て取れる残念なアルバム。

45.8.5

キャピトルCPC8025

きかなくてもいいのかな

Aいいのかな/恋の日記/悲しき街角/夢を見るだけ/リトルダーリン/つのる想い Bシェリー/小さな悪魔/エブリナイト/グッド・バイ・ジミー・グッド・バイ/カレンダー・ガール/ビキニスタイルのお嬢さん/ひょっこりひょうたん島

 オールディーズをコーラススタイルで聞かせようと言う一種の企画盤。その中で異色な「ひょっこりひょうたん島」はハプニングスフォーとの競演ですざまじいニューロック演奏がかっこいい。他は・・・うーん・・・。「悲しき街角」はビートは利いてるけど。

45.11.5

キャピトルCPC8034〜5

ザ・ワイルド・ワンズ・ストーリー

曲名略

 二枚組ベストアルバム。

 そのほか、「SOSコンサート」というアルバムに参加していてモップスやオフコースに遜色ないナンバーを披露している。また、45年8月発売の8トラ「ダッシュ!カレッジ・ポップス」の参加曲もCD化された。また、当時ファンクラブだけに配られた解散コンサートの二枚組みもあるが、不完全ながら(というか別録音使用)でCD化された。

 13年7月にボックスが発売され、GS時代の殆どの作品が聞けるようになった。詳しくは、GSCDのコーナーを参照。

 また当時アポロンから出た「明治百年大全集」という4枚組みオムニバスカセットで「パイノパイノパイ」「空の神兵」を披露している。その他、コカコーラのCMソングであった「コークと叫べば」「楽しい旅に行こう」(こちらはボックスにも収録)もCD化されている。ワンズのハードな面とソフトな面をそれぞれ味わえる。また映画サントラ音源の「青空のある限り」がCD化されている。

 再結成後もいっぱいアルバムなどを出しているが省略。


カバース

「想い出の渚」ザ・シャドウズ、ジャッキー吉川とブルーコメッツ、アイランズ、モーニング娘。ほか、ザ・ハンダース、寺内タケシとブルージーンズ、ザ・キッパーズ

「夕陽と共に」アイランズ

「青空のある限り」ザ・ベンチャーズ、ザ・ジャイアンツ、ザ・カーナビーツ、ロイヤル・ロック・ビーツ、ジョーヤ増渕とアフロアミーゴス、アイランズ、ゴーグル・エース

「あの人」ザ・ベンチャーズ

「愛するアニタ」ザ・テンプターズ、ザ・タイガース(こっちの方がオリジナル)、ロイヤル・ロック・ビーツ

「バラの恋人」鈴木邦彦とザ・ジョーカーズ


参考リンク

ワイルドワンズファンサイト(公式)

植田芳暁(公式)

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