これ買いました14年4月

トマト/ジョージにお熱

このやる気のないジャケからは考えられない良質アイドルポップ

14.4.27 MD3枚頂く。

14.4.26 わーいヤケクソー!

V.A.

やまだかつてないCD

2CD ポニーキャニオン PCCA00252  「神様が降りて来る夜」めあて。単なる懐かしもの。とにかくこの辺の番組にどっぷり使っていたので客観的にどうのこうの言うことは出来ないが、不思議な安堵感があった。自分の原点はここなのだろうか。人によっては全部糞楽曲に映るだろう。おそらくもしこれらの曲に何の感慨も持っていなかったとしたら、自分の判断もそうなると思う。だが血となり肉となった楽曲はそういった理性を越えるものなのだ。ということで全曲思い出の歌なのだが二つ。一つやまかつウインク「さよならだけどさよならじゃない」はKANの作曲なのだが「愛は勝つ」臭の高いこと。普通はあまり気づかないと思うが何せほぼ並んでるから目立つ。二つ山田邦子「涙のスイカ日記」は本人自作。完成度が結構高いだけにちょっと驚いた。大人になってから見るとこの番組のメディア戦略うまかったな。
スピード・グルー&シンキ

イヴ 前夜

CD ワーナー WPC68452  GS狂いではっぴいえんどが大嫌い、何よりロックに限らず「70年代の音」それ自体が嫌いなので、この手のものは割り引いて読んでね。
 元ゴールデン・カップス加部を中心とした3ピースニューロックバンドの1枚目。俺にとって、ニューロックというと英語詩の(この点についてのこだわりはない)ハードロック/ブルースロックで奔放な演奏を繰り広げるものという印象が強いのだが、これはまさにそれ。いきなり終わる曲や一曲だけアコースティックな曲が入っていることを含めてイメージ通りの演奏。妙にまとまった点が鼻につくが、白熱のサウンドでこの手のものとしては珍しく疲れることなく聞き流せた。カップス時代のようなわかりやすい派手なプレイがなく、また破綻もないので自分の趣味にこそ入ってこないが正統的なロック好きにはかなり食えるはず。
フラワートラベリンバンド

SATORI

CD ワーナー WPC68425  片山のせいで買ってもうた。ニューロックの体現者FTBの通算2枚目のアルバム。東洋というものを全面的に押し出したサイケデリックアルバム。悟りの過程を組曲にしたものらしいがどうもこういう頭で聞く音楽は苦手だ。よくわからんし。東洋を全面的に出したアルバムとしては解説に反してシャープファイブの「春の海」の緻密さやスウィングウエストの「ゴーゴー勧進帳」のやけくそぶりにはちょっと及ばないかなと思った。ただいわゆるニューロックの代表的作品であるのは間違いない。ハードロックぶりには熱いものがあるが、やっぱりニューロック苦手。
フラワートラベリンバンド

メイド・イン・ジャパン

CD ワーナー WPC68426  同。通算3枚目のアルバム。まさに自分の思うニューロックというものの音。カナダ巡業中のバンドの全盛期に作られたものらしく、その充実振りには目を見張るものがある。石間秀樹のギターを中心とした東洋的ながらも無国籍な演奏に闇を切り裂くようなジョーのうめきとも叫びともつかないボーカル。音質が同時期の他のバンドとまるで違うような気がするがやはり海外録音ゆえだろうか。ただ自分の守備範囲外なのか今ひとつ突っ込みが浅く、物足りない印象を受けた。はっぴいえんどよりは全然いいけどさ。
フラワートラベリンバンド

MAKE UP

2CD ワーナー WPC68427〜28  同。ラストアルバム。いろいろあってライブとスタジオ録音がチャンポンになっている。出来自体は前作までとあまり大差はない。ライブもほとんどスタジオ録音と同じような音を出しているのは少し驚き。
 何と言っても「HIROSHIMA」の爆走振りが圧巻。ドラムス、ギターのアドリブの白熱振りはニューロック苦手の俺も手に汗握った。ところが続く「ブルースエードシューズ」がなんとも肩透かしで、一気に脱力してしまった。他が粒が揃っているだけに惜しい。
 ・・・三枚買ったら一枚キャンペーンってのは応募ハガキかかないかんのか。
ゴーバンズ

グレイテストビーナス

CD ポニーキャニオン PCCA00042  生まれて初めて聞いたCD。幼馴染のうちで。これも懐かしものにすぎないが、バンドブームにかぎらず過去自作でこれだけの質のポップソングを作れたギャルバンというのはあまりないのではないかと思っている。森若香織だけいたらいいんちゃうかという話もあるが。もっともこの辺は疎いので鼻で笑う人は笑っといてください。いずれにしても「無敵のビーナス」と「あいにきてアイ・ニード・ユー」は素直に長く残る名曲だと思う。「荒野のエピローグ」も初めて聞いたが「さらばシベリア鉄道」路線のなかなか荒んだ俺好みの退廃歌謡でよし。しかしこの頃のCDはやたら豪華だな。
ザ・タイガース

1982 十年ロマンス

CD ユニバーサル UPCH9024  これでタイガースのレコード全部売っ払える。タイガースの再結成時の唯一のスタジオ録音盤にシングルのみで出た2曲を加えたもの。再結成というととかく悪いイメージが付きまとうものだが、彼らに関して言えばそれは当てはまらない。ロック的な曲はGSというよりもアップデイトな感触に仕上がっている一方、タイガースにしか出来ないクラシカルな曲もあり全方位戦略をとっている。何だかんだいって実は全曲メンバーの作品なのはGS時代の悔しさを晴らしている。個人的にはヒューマンルネッサンスや「青い鳥」の正統的後裔である「新世界」が気に入った。全盛期に比べ沢田研二の力量の上がり方が半端でないのがわかり、逆に加橋かつみがやや苦しげ。
東京ドンパーズ

Hit!ヒット!Hit!

CD ビクター VICL718  エド山口・モト冬樹兄弟によるなつかしの歌謡カバー集。といってもひねった選曲。二人のパブリックイメージであるエレキの匂いはあまりなし。どちらかというとクラブ的な編曲。さすがにキャリアがある人だけあって歌がかなりうまい。なんと「恋はもうたくさん」のカバーあり。流石ビクター。全然違うロッキンなアレンジで合格レベルだが、それっぽい二番がついてるのが気になる。完全に橋本ワールド。本人が作ったとしたら今でも作れるんかい、だし、他人が作ったらこれはこれで出来がよすぎ。後半はコントな導入がついてるカラオケ。つーか「フルスロットル」欲しい。
V.A.

戦慄!!タコ少女

CD ポリスター PSCR5619  記憶の片隅にあった。アンソロジーということになっているがラジオCDの色が強い。ヒップホップとかいろんな音楽に色目を使っているが別にどうということもなかった。なんでこの企画が通ったのかわけわからん。そんな有名?
V.A.

ハンナ・バーベラ同窓会

CD ワーナー WPC610204  懐かしの米国製アニメの日本版主題歌集。基本的にすべてテレビサイズ。
 聞きたかった曲がかなり多かったのだが、アレー?別に普通だな。60年代ものには珍しい体の反応。自分でもびっくり。しかし、そうはいってもフォーリーヴスの歌う「電子鳥人Uバード」はかっこよくて素直に乗れた。また何故か阿波踊りを導入した大塚周夫「スカイキッドブラック魔王」はまさに意表をつくアレンジ。脱帽。「最後のボーイズ」灘康次とモダンカンカンや「世界の」小鳩くるみの歌も聴ける。事実上橋場清作品集。同封のカトゥーン・ティーヴィーのチラシの愛のなさに涙。
V.A.

軍歌戦時歌謡大全集2昭和の軍歌

CD コロムビア COCA12452  昔出た超本格派軍歌大全集の2枚目。主に昭和になってから制定された軍歌を集めたもの。軍歌もほんとのオリジナル録音を聞くと不思議なアレンジがしてあったりして油断ならない。(だからレビューで軍歌に音楽的価値がないといったり音楽的価値について触れない評論家は信用しない。)
 ほとんどは陸軍戸山学校軍楽隊による当時の録音だが、松方弘樹の「青年日本の歌」など明治百年のドサクサに吹き込んだ曲も混じる。それにしても大映男声合唱団はなんだって「関東軍の歌」だの「北支派遣軍の歌」(←こっちは前から知ってた歌だけど)だのこんなマイナーな軍歌ばっかり吹き込んだんだろう。ラストの「体当たり精神」は昭和19年ぐらいにありがちな暴走系一億玉砕歌謡。
V.A.

軍歌戦時歌謡大全集4戦時歌謡(二)

CD コロムビア COCA12454  なんだか作り飛ばしたような歌や今ひとつ練りこみの足らない歌が多い。その中で耳目を引いたのがやたらに臨場感のある「皇軍入城」とジャズ濃度が高い「日の丸数え唄」。特に後者はコロムビアナカノリズムシスターズによる服部メロディーで、スキャットなども飛び出す彼女らの代表作「おしゃれ娘」を凌駕する出来。うーん油断出来ない。この時期の戦時歌謡はまだまだ長閑さが先に立ったり英語が飛び出したりして大戦後半のような陰鬱さがあまりないのが特徴。
V.A.

軍歌戦時歌謡大全集10戦時少国民の歌

CD コロムビア COCA12460  今でいったらポンキッキものとかみんなのうたみたいな感じのうたで戦時色の強い歌を集めたもの。といいつつどう考えても子供用じゃない歌も混じってるけど。
 前半は素朴に兵隊さんを憧憬するのが多い。戦前という時代を考えれば子供用の歌として「ふさわしい」枠内にある歌といえるだろう。不覚にも「やさしい親鷲」はそののってりした曲調と歌詞内容に感動してしまった。部下を思いやり、敵の英霊にも敬意を忘れないという、ファンタジーとしての大和魂のある日本軍人の姿がここまで鮮やかに描かれた作品も珍しい。しかしニュアンス的には藤原義江の「討匪行」が発禁になったのと同じ文脈なのだがこちらは大丈夫だったのだろうか。でもこの感動は歴史とか実態を知識として持ってないと信じる危険があるな。最後の「勝ちぬく僕等少国民」は暴走する一億玉砕もので、死を強要する子供が自発的に歌いたくない内容の歌詞。いくらなんでもプロパガンダ歌謡としてこれはないわ。
V.A.

軍歌戦時歌謡大全集11国民歌謡〜われらのうた

CD コロムビア COCA12461  「『沈黙の凱旋』に寄す」を聞く機会がなかったから買った。
 俺の好きな歌が集中している。しかしもう知ってる歌以外はあまりぱっとした歌がなかったので肩透かし。そんな中レコードの両面が復刻された「空襲なんぞ恐るべき」と「なんだ空襲」は剛と柔の対比が面白い。特に後者は軍の要求に無理やりこたえて暴走しましたという風情のがらっぱちなというかここまで俗に走る曲も珍しいといううた。「突撃喇叭鳴り渡る」は私の言う暴走系一億玉砕歌謡の見本みたいな歌なので興味のある人はどうぞ。
hitomi

サムライ・ドライヴ

マキシ エイベックス AVCD30305  ええ歌やんけと思って買ったが、改めて聞いてみると別に如何というインパクトのない歌だった。あえて特筆することがあるとすればギターの音の録り方位かな。エイベックスは売らんかなという姿勢のは売れる代わりに救いようのない曲が多いが、適当な仕事やらせるといい意味でいいかげんな曲を出してくる気がする。これは前者だな。最近CDの売上が減っているらしいがカラオケが入ってないからなのでは。
フィール・ソー・バッド

バリバリ最強No.1

CDS ザイン ZADL1056  第九を枕にしたポップス。ただしトラックはハードロック調で結構かっこいいところもある。もっとも繋ぎが強引過ぎて、とても完成した曲とは思えない。アニメの曲だと思って色んな所で妥協したんだろうか。それとも納期に無理矢理間に合わせたか。歌だけ聴くと水前寺清子みたいな歌だな。B面も大した歌じゃないが、輪をかけてボーカルがぶち壊しにしている。しかし、どう考えてもどうしようもない歌の一発屋でも、ここまでだめっぷりが記憶に残れば立派だと思う。この曲もう6年も経つんか。
西田ひかる

ダンダン娘

CDS ポニーキャニオン PCDA01002  フィンガーファイブの「恋のダイヤル6700」の再構築もの。いかにも20世紀末の歌謡曲リバイバル的な、言ってみれば小西康陽的なバックトラック。要するに「慎吾ママのおはロック」の系統。ちなみに編曲は小西氏ではなく水島康貴なるひと。のりはよいが、中ヒット狙いといった感じの中途半端な臭いがする。カップリングも当時を偲ぶファンク調のクラブ歌謡。ハモンド主戦。なんだかボーカルが引っ込んでるのが気になる。出来はどっちもまずまず。
五木ひろし

科学万博音頭

EP 徳間 NCS2011  作編曲・寺内タケシ。ピンクレディーみたいなイントロでおおっと思うがさっさと単なるくそつまらん音頭に退行。エレキのエの字もなくテリーさんが編曲やってる意味が全然なし。工夫らしい工夫もなし。B面はブルージーンズがバックをつける。こっちはもと4.9.1石井薫がディレクター。まあ、言われてもまるで色がないのでわからないが。逆にいうとロックと演歌の違いなんてこんなもんという証左だが。
トマト

ジョージにお熱

EP キング K07D80208  もー見るからに駄目そうなジャケット。しかし意外にも素っ頓狂なボーカルだがイタリアンツイスト流れのかなり出来のいい80年代前半調の典型的アイドルポップス。イントロから勢いのよく飛び出し一気に聞かせてしまう素晴らしい歌。のりよし。かっこええ。これでルックスがなんとかなっていたら売れていた可能性も大きい。もっとも、とても平成に入ってるとは思えない古臭さはネックだが。しかし合格、すばらしい、びっくりした。文句なし。B面はいかにもB面といった歌だが哀愁いっぱいの純歌謡。これも外れるボーカルがいい。ただこっちは「襟裳岬」に似ててちょっと辛気臭い。
榎本明美

パチンコマーチ

EP ビクター SV7436  北島三郎の「ブンガチャ節」みたいな歌。無理に「軍艦」を意識しているせいで軍歌にも聞こえる。ナレーションとかも入るが、いずれにしてもミス・何とか(ここではパチンコ)という語感とはかけ離れている。お尻の囃子は脱力に止めを刺す。B面は玉川長太の歌だがコミックソング大全に載ってなかったぞ。こっちも昭和30年代的。とてもあと4年で平成とは思えん。

14.4.20

ジャックス

からっぽの世界

EP ソリッド SOLID1  昔ソリッドレコードが出来た時に出た第一弾で未発表だった「ピコの唄」が入ったやつ。早川義夫の声が比較的丸く、ギターがビンビンしているが、いくつもある他のバージョンと比べても特に出来不出来はない。初めて聞いた「ピコの唄」は別にどうということもない暗い当時の平均的なカレッジフォークグループが歌うような凄みがまるでない歌。あっさり終わる。「からっぽの世界」の別バージョンはやや急ぎ目のアコースティックバージョンで、これもすばらしい出来。
有限会社荒木組

正調土方おいわけ

EP キャニオン CA43  こういう曲名なんだからしゃあない。バンド名も変。
 手毬歌調のド下手な典型的後期カレッジフォークだが、中盤以降いきなり入ってきてしばらく狂ったように暴れるだけ暴れるファズギターがわりにかっこいい。B面も同じような路線だがより素朴なカレッジフォークの王道の歌。ちょっとよしだたくろうの「夏休み」に似てる。ストリングス入り。なんと作詞が荒木とよひさだ。まずまず。
キャッスル&ゲイツ

母からの便り

EP RCA JRT512  ジプシーフォーキー(ってリリースの割りに会社移りまくっただけだが)キャッスル&ゲイツの4人組時代のシングル。ディレクターがロビー和田。
 台詞入りの牧歌的ワルツ。町田義人在籍時の輝きには及ばないが努力は認める。B面はカントリーポップス流れでいかにも70年代な楽曲。しかしはっきりいって両方とも物足んない。

14.4.18

雪村いづみ

フジヤマ・ママ

3CD ビクター VICG60506〜8  三人娘のなかではよっちゃんであり野口五郎的な人っていうイメージがある。これはその雪村の全盛期の洋楽カバーを集めたもの。とにかく圧倒的な声量だが、バックを引っ張り込めていない楽曲が目立つ。とはいっても聴いたことのある曲だが国辱ロック「フジヤマ・ママ」でのフィーリングはアドレナリンが溢れる事必至。結局一番好きなのは「青いカナリア」で動かなかった。なんか聞いてて疲れた。
大西ユカリと新世界

実録大西ユカリ・ショウ

2CD Pヴァイン PCD5829〜30  そのまま、大西ユカリと新世界のライブ盤。はっきり言って上手い!あおり方も最高。
 で、終わってもいいのだが大雑把過ぎるのでもうちょっと。まず、目を引くのは演奏のすばらしさ。キャバレーロックというかまさにどっかの酒場にいるような錯覚に襲われる猥雑さと煽れるだけ煽るというバックバンドというものの壷がわかりきっているクールさの同居はなかなかこうは具現化しない。凄いとしか言葉が浮かばない。端々に現れる演奏技術の上手さもさりげないが素晴らしい。ジャズ的フィーリングもびんびん感じるしスカイライナーズあたりの残滓も感じる。・・・ハモンドに弱いだけなのかしら。「ナンキバウンド」のような哀愁ものもばっちりこ。
 本人の歌も実に上手い。圧倒的な声量!抜群のフィーリング!気になるところもあるがそんなもんは全体にあっては鼻くそに過ぎない。なにより声色がよい。この演奏とがっちり組んでうっちゃられないド迫力。朱里エイコの再来。平成の青山ミチ。しかも病み上がり。マイナーが偉いなんてこれっぽっちも思っちゃいないがこういう筆舌尽くしがたいすざまし過ぎる大歌手がいるので、なんだかんだいってマイナーなのも見限れない。MCも彼女のさばさばしたガラッパチな性格が伝わってくるし最高だ。それにしてもこんなに藤本卓也の影響が強い人とは思わなかった。
 曲構成やカバーのアイデアも唸りっぱなし。一番唸ったのはイントロの曲紹介なのだが、これも全体を前にしたら鼻くそに過ぎない(歌からまないし。)。どうでもいいがバンドメンバーによるMCが嘉門達夫に聞こえた。ファーストのボーナス付き復刻には蟠りがあるな・・・まあ、これで許す。
ザ・ファントム・サーファーズ

XXXパーティー

CD ルックアウト LK240CD  他で書いたが、GSを標榜したバンドを見に行くと気が滅入ってばかりだった。何でかというのは理屈で答えが出るものでは必ずしもないかもしれないが、とにかく最近ずっと悩んでいるところだった。単に自分のやりたいことをやっている人間に対するやっかみなんだろうか。もしそうなら、どんなに素晴らしい演奏をしていたとしても否定するだけになってしまう。現に周りの人間は彼らに対し一定の評価をてしているではないか。ということはその手のバンドに対して公平な見方が出来得ていないということだ。
 しかし、これを聞いて少なくとも感情的な部分でそういったバンドを自分の中で否定しているわけではないことが確信できた。曲自体はどうということもないが演奏には件のバンドたちにはない「何か」を確実に彼らは会得している。この曲自体云々というのも彼らが米国人である事ゆえの非歌謡曲性に大きな根本があるのは明らかなので、それをも自ら知覚し得た以上、全ての楽曲を公平に聞いているということに自らの確信を得ることができた。だから今度から遠慮なくそういったバンドに対する物足りなさも書き綴っていこうと思う。と思ったが、予想外にそういうバンドのメンバーがこのページを見てるみたいなので、ぶつぶつ言いながら一人で「安心して」怒ろうと思う。
 彼らを知って7年以上だが何故か機会がなく、今回初めて買った。書いたとおり、演奏には様々な面で素晴らしい物があるが曲自体の完成度の低さが残念無念。インストバンドだと思い込んでいたのでポーカル曲があったのは驚いたが、ボーカルは下手だけど味がある。英語わからないので、何やってるのかわかんないのが悔しい。和訳すると「デカチンクラブ」とかえらいタイトルの曲あり。

14.4.15ついに沈黙を破る

寺内タケシとブルージーンズ

3(←ほんとはローマ数字)

CD キング 194A22  結局は名盤の誉れ高い「ハロービートルズ」がCD化されたもの。もとGSの人がまだ結構いた頃の作品。バンド演奏オンリーのほか、オーケストラとかラッパを被せたトラックも目立つ。多分本当は「ビートルズなんて」別にどうにも思ってなさそうなテリーさんのギターが丁寧にメロディーを歌い上げる。アレンジには結構工夫がしてありへビィなものを基調としてストレートなもの、プログレ調、ブルーズ調、映画音楽調、ディスコティックと幅広い。しかし、バニーズ時代などのようなヤケクソ感はなく、テリーさんだからこそというプレイはあまり見られないのが残念。こういうのはやるにしても匿名のスタジオミュージシャンでやったらいいのです。ようするに普通の70年代の楽団もののビートルズカバー集の域を出ていないと思う。ただし、聞き流し用としてだったら、実に使い勝手がいいアルバムだと思われた。
森健二

猿乃惑星

CDS 森ドール MDR2201  寸劇ものの・・・コミック・ソングになるのですかこれは。録音が小さい。いきなりオウム真理教ねた。しかし、「猿のは臭え」というギャグのためだけにここまで引っ張るか。というかこんなもんでシングル作った度胸がパンク。ほとんど用を成してないカラオケもわけわからん。カップリングの「京都市バス201号系統の歌」はその名の通り、京都市バス201号系統の停留所名をただただ羅列する奇曲。なんか電波のにおいがぷんぷんと・・・。
カフカフドゴシコ

ほかほか京都

CDS ポニーキャニオン PCDA00648  「女ひとり」の線を狙ったらしいニューミュージック風のか細い女性独唱もの。救いがたいような歌だが、サビの下駄の音の部分がスパイダースの「クライ・アンド・クライ」に似てる。いずれにしても本来何を狙っていたのかよくわからない。カップリングはアレンジというか合いの手にまずまず頭を使ってるものの基本的には打ち込みのへこへこした思い入れも何にもないようなバッキングが作詞作曲の苦労をぶち壊しにしている自堕落なポップス。もちろんテキトウに歌われる。どっちもペケだ。
ペンギンフィルハーモニー寒厳楽団

ペンギン皆兄弟

CDS フリーフライト WDDN42  さだまさし作品。賛美歌風に始まるが本体はジョージ島袋の「ジャパニーズ・ルンバ」みたいな歌。ペンギン話なのにカプリソというのは並の人なら発想を褒める所だが結構そういうパターンの歌多いのであえて褒めない。まあ温暖化についての歌だから当然といえば当然なアレンジだし。コーラスに谷啓みたいな声が入ってるが気のせいか。緩いプロテスタント。さびの「CO2」が「指圧」に聞こえる。金を全然かけていないのが露骨にわかる。これもテイチクだ。松本コンチータ↓といい、本当に慈善団体みたいなレコード会社だ。
山内賢

明日なんかいらない

EP 東芝 TP2352  マカロニウエスタン調の暑苦しいロックより青春歌謡。山内賢なので当然名曲。とっかかりはないがかっこいい。曲が短いわりに情報量がやけに多い。しかしどう聞いても70年代の声を聞いているとはとても思えない60年代的楽曲。B面はさらに時代錯誤著しいある意味むちゃくちゃチャレンジブルな楽曲。ジャケットがとってもアイアンキングっぽい。今日はブルージーンズ以外怪しさで買った。

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