これ買いました平成18年7月

18.7.29 出来なんだ・・・。

松尾和子

夜のためいき

CD シンク! THCD022

松尾和子(大女優と書いてあるが、自分には圧倒的に歌手のイメージが強いなあ。)のジャズボーカル盤の復刻。日本語を導入したところが新味らしい。しっとりとした曲にも劇場的な曲にもどちらにも対応しているのには高い歌唱能力を感じさせる。

水谷良重&白木秀雄クインテット

真夜中の恋のムード〜お休み前の恋人に〜+2

CD シンク! THCD023

今代の水谷八重子が21の時に当時の夫である白木秀雄と組んでハスキーボイスを披露するレア盤の復刻。普通。お色気とかといっている人の気が知れないが、そういうアルバムらしい。

ジミー荒木

ミッドナイト・ジャズ・セッション

CD シンク! THCD030

恥ずかしながらこの方は知らなかった。もとは米軍の将校で多彩な楽器を扱えるアルトサックスプレーヤーとして有名であったそうだ。これは日本初の多重録音に挑戦した重要盤の復刻で、アルトサックスを多重録音した作品のほかにピアノトリオやカルテット編成の作品もあり。慎んで聴くあれば、演奏は実に古風であるが、そこに何か新しいことをやってやろうという息吹が流れ込んできており、それが思いの外瑞々しい。過渡期ならではの妙作の趣。「ハーレム・ノクターン」「巴里の空の下」などいわゆるスタンダード曲が多いが、演奏のセンスが並外れによく、改めて曲自体のよさを引き出しており感涙させられた。

原信夫とシャープス&フラッツ

オールウェイズ ビッグ・バンド・ビッグ・ファイブ

CD ウェブクウ WKCL3020

ビッグバンドの代名詞的存在5バンドによる、共同企画。昭和57年度の第37回文化庁芸術祭参加作品。それぞれ課題曲として「A列車で行こう」を吹き込んで、それからデューク・エリントンほかのスタンダード作品を並べるという大掛かりな聞き比べができる。同じ曲を扱いながらそれぞれのバンドで切り口が違うのが楽しいが、個人的にはブルーコーツのフックのある編曲が一番印象に残った。各バンドともに強烈な灰汁がある演奏はないので入門用などにはいいのかもしれない。

宮間利之とニューハード

オールウェイズ ビッグ・バンド・ビッグ・ファイブ

CD ウェブクウ WKCL3021

高橋達也と東京ユニオン

オールウェイズ ビッグ・バンド・ビッグ・ファイブ

CD ウェブクウ WKCL3022

森寿男とブルーコーツ

オールウェイズ ビッグ・バンド・ビッグ・ファイブ

CD ウェブクウ WKCL3023

岡本章生とゲイスターズ

オールウェイズ ビッグ・バンド・ビッグ・ファイブ

CD ウェブクウ WKCL3024

V.A.

激!帝国華撃団全集

CD エイベックス WWCE31123

平成に入ってから作られた曲の中でも屈指の名曲である「激!帝国華撃団」は、ゲームが出るたびごとなど何度と無く録音が重ねられ多くのバージョンを生み出すに至ったが、これはそれらを一枚に集めたものである。いわば、アメリカで出た「ルイルイ」や「サニー」のバリエーション集の日本的企画である。まあ、この場合はゲーム、アニメの周辺の再生産ばかりで広さはないが、それでもこういう企画が成立してしまうこと自体が快挙。後半のキャラクターの出身地の現地語で歌うバージョンがずらっと並んでいるが、これがもうどうしようもないぐらいグダグダだが、まあ、苦笑しながらも許せる。

シスターQフィーチャリング・フジサワ

愛と夢

マキシ+DVD 東芝 TOCT40010

一度PVをみて、あまりの投げやりさに呆れてしまい、えらく気になっていた一枚。なんかプッチーニのオペラ曲の「誰も寝てはならぬ」のカバーらしい。いや、そこまでものすごくペナペナなユーロっぽい地味な展開なのに、さびで突然(本当に突然)本職のオペラ歌手みたいな人がリードを掻っ攫って行くというものすごい成り行きで、予想の付かない歌謡曲というのはこういうものを言うのかもしれない。通常盤を買おうと思ったが売り切れていたため仕方なくDVD付きを購入。中をひらくとシスターQは「バッキングボーカル」という扱いでクレジットされていた。まあ、まとまってはいるけどもえらく地味で、この人たちの前作の「ワーキングガール」も雰囲気はあるけれども楽曲自体はてんで駄目という曲だったし、売り方を変えたら何とかなりそうな気もするし、何か一本歯車がかち合っていないのだろう。ちょっとAメロは「グリーン・ホーネット」っぽい。

18.7.28 明日、いよいよ更新復活!(出来たらいいなぁ。)

V.A.

続々々々・テレビまんが主題歌のあゆみ

CD コロムビア COCX33635→36

シリーズの最初の一枚を買ってから全部揃えるのに丸十年かかった。それだけの期間廃盤にならずずっと生き続けているCDは珍しい。アニメの主題歌集で昭和50年代の後半から60年代にかけてぐらいのもの。このジャンルの歌手四天王即ち子門、水木、堀江、こおろぎの勢力は完全に後退し、僅かに堀江美都子だけが気を吐いているが、代わって宮内タカユキ、橋本潮、山野さと子らの台頭が著しい。その割りにいつもながらやたらに詳しいブックレットによれば声優陣は10〜20年前の布陣とそれほど代わっていないのが興味深い。岡田斗司夫氏がアニメにおける五七調の衰退について或る本で分析してあったが、完全にこの時代には五七調の作品はなし。前代からぼちぼちと見られてはいたが、渡辺宙明ら特撮、アニメというイメージが前面にある人たちが消えていき、阿久悠、秋元康といったバリバリな流行作家が作品を手がけるようになっているのが感慨深い。
 もっとも、このあたりの番組は小さいころ実際に見ているので公正な判断ではないのかもしれないが、売れたアニメの主題歌はそうでないアニメの主題歌よりも心が寄せやすい。「こてんぐテン丸」とか「宇宙船サジタリウス」とかよくみていたものだ。

V.A.

俺たちのフォーク!旅情編

CD ビクター VICL62017〜8

レーベル横断のフォークのご当地ソング、「旅」をテーマにした曲集だが、ノンノン、葛城ゆきなどSFレーベルの音源等比較的珍しい選曲がなされている一枚。大ヒット曲とカルトな曲が平然と並んでいたり、佐良直美などやや異質な歌手が混じっているのが特徴といえば特徴なのかもしれない。

V.A.

夏だ!エレキだ!GO!GO!GO!

CD ビクター THCD013

大体はテイチクから出ている通販用和製エレキバンド・ボックスから抽出した選曲にベンチャーズの平成12年に出した再録音のベストアルバムから何曲かを加えたものだが、スペイスメン、オールスター・ワゴンには初CD化曲もあり。特に音楽性の高さの割にまったく評価がなされていないザ・スペイスメンの名盤「エレキギター万才」から何曲か選曲されているのは嬉しい次第。スペイスメンを知らずしてエレキインストを語る事なかれ。惜しむらくはザ・ギャラクシーズ、ジュピターズといったあたりのバンドがばっさりと切られて他社のバンドの音源がいくつか入ったこと。
 なおライナーの記述がえらく混乱しているが、何かあったのだろうか。

エンニオ・モリコーネ

メチ、ウナ・セラ・ア・セナ

CD デルタ CDMDF610

なんだかわからないが映画のサントラ盤。今日レコード屋に行ったら架かっていてえらくかっこよかったので衝動買いしてしまいました。うちで聞くとそうでもなかった・・・。

スターボー

タンポポ畑でつかまえて

CD ヴィヴィド VSCD3743

いまなお語り継がれる伝説の宇宙系アイドル唯一のアルバム、奇跡の再復刻。宇宙人路線が途中で頓挫させられた怨念的なものが本来のA面の終わりで「エピローグ」がつけられるのに感じられる。宇宙人時代はジェノバあたりに通じる気合を入れまくった低音ユニゾンを多用していたので、本来そういうことしか出来ないグループなのかとも思っていたが、アイドル時代は別に普通にアイドルしており、いろいろと考えた結果出てきたのがあれだったんだな、というのを再確認。しかし、普通のアイドル時代は例えばキャンディーズあたりと比べてみても、コーラスに切れがなく、そもそも基礎的に怪しい部分もあり、またルックスもプラス方向には取り立ててどうこう言うような部分がないので「普通の」アイドルとして世を渡っていくのはやはり厳しかったことであろう。細野作品ではない宇宙人サイドの楽曲も「月世界ナイト」を始め一生懸命テクノテクノしていて情趣が深い。裏ジャケの宇宙人時代のユニフォームが顔のないマネキンに着せられて打ち捨てられたようになっている絵柄がまことに悲しい。

V.A.

時にまかせて〜SFレーベル・カルト・コレクションVOL.1

CD ウルトラ・ヴァイヴ CDSOL1129

ビクター系のフォーク・レーベル、SFの隠れた名曲を集めたアンソロジー、前編。とは言え、実は違うレーベルから出た作品も混じっていたり。寺山修司が深く関っていたレーベルであって、このCDでも3作品が聞ける。概して聞くと、このあたりのフォークやロックの持つ鈍鬱さがあまり感じられず意外にからっとした作品が多い。こちらは先行するコンピで既に聞いている作品も多かった。メープル・リーフの「午前中の時間割り」は何回聞いても名曲だな。多分70年代の歌謡曲全てを通じて一番好きな曲かもしれない。

V.A.

海賊キッドの冒険〜SFレーベル・カルト・コレクションVOL.2

CD ウルトラ・ヴァイヴ CDSOL1130

同、後編。上の奴よりも音楽的な方向性がバラエティーに富んでいる。中でも驚いたのは黒い河「レディーレディー」。この時期のロックにありがちな「女々しさ」「踏ん切りのつかなさ」が全くない。これを含めて色々と聞いていると、いままで紹介されてきた70年代の日本のロックというのはある一つの視点からの俯瞰に過ぎず、それには当てはまらない特にソフトロックやポップス、歌謡ポップスの系譜のバンドが山ほどいて須らく不遇を囲っていたことがよくわかった。いずみたくシンガーズは大洋の孤島ではなく、海面まで出てこないが遥かに海底よりそそり立つ海山やギョーのような連中がぞこぞことおるのだ。ラブストーリー、ブルコメその他あたりと一緒にして一堂に会して聞き比べてみたい。いまさらながら俺には合わなかろうと(はっぴいえんどのなにがいいのかさっぱりわからないから)「喫茶ロック」を敬遠してきたが、中古屋などを巡って揃えようかと思い出した。
 黒い河以外では有名曲だがフリーランサーの「わたしたちの夢は」が毒があってよい。こういう皮肉な曲というのは案外自分の好むところである。岡本正「北鎌倉」(ただし収録されているのはPART2)はやたらに中古レコード屋でみかけたが手が出るところまでいかなかったので、意外な骨太なサウンドにびっくり。なぎらけんいち「万年床」は、なるほど本来のなぎらけんいちの味をよく示した作品かも知れない。

V.A.

日本の夏オモシロ音頭大集合!

CD ビクター VICL62016

コミカルな音頭歌謡を集めたオムニバスだが、殿さまキングス「ブラジル音頭」を収録するという思い切った選曲に驚き。はっきり言ってカルト歌謡です。これと「ハワイ音頭」をCDで欲しかったという楽しみだけで買ったわけで、ほとんどの作品は過去にCD化されていたりして乗り気薄。

V.A.

ガールズ・イット・エイント・イージー

CD ビクター VICL61825

半分ぐらい過去にCD化されてはいるが、珍しいっぽい選曲のアイドルソング集。特にないが、ベイシンガーズファイブの「エンドレス・ラブ」の原曲、友永順子の「愛は永遠に」が聞けたのが有難い。他にあとでギャルへいく目黒ひとみの「スイートポテト42キロ」を聞くとやはり阿久悠の詞の発想と言うのは出発点がおかしいということがよくわかる。スイーツをテーマにした連作というのはわかるが、恋人が彼女のことを42キロのスイートポテトに喩えるのかね。阿久悠と言う人は、凄い。井上忠夫作曲のしのづかまゆみ「嫁入り前」は、解説にはロックであることを前面に出して記してあるが、井上作品としてはそれほどロック濃度が高くないので、むしろしのづかの異能な経歴のほうを特筆すればいいのにと思った。

V.A.

やけっぱちロック

CD ウルトラ・ヴァイヴ CDSOL1128

こっちの選曲のほうがやさぐれ歌謡にふさわしいのでは?既CD化作品多く、初めて聞いた山川ユキ「ケリ」もカルーセル麻紀「新宿ふらふら」も思ったよりもパンチが効いていなくてあれという感じ。正直言って「お色気」とか「やさぐれ」とかそういう感覚がさっぱりわからない。

 

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