これ買いました平成21年2月

 

21.2.28 今年も六分の一が終わったねぇ。

秋庭豊とアローナイツ

ちどり足

EP SMS SM064

アローナイツも集めてみる。アローナイツのレコードジャケットのセンスは普通のムードコーラスバンドと一線を画すところがある。SMS移籍第一弾のカントリー歌謡。演歌味はほとんどなく、フォークグループがやりそうな曲。ただしイメージは散漫か。B面も吉田拓郎らのメロディの影響が大きそう。ワーナー時代に比べてよくも悪くもスタイリッシュなサウンドで取りまとまっている。ナベプロ効果か。

秋庭豊とアローナイツ

あきらめないで

EP SMS SM0769

この辺りから後期のシングル。結局前作でオリコン100位以内に入るようなヒットは絶えてしまうわけだが、そんなことはこの時点では判らない。今度はサザンクロスの「前橋ブルース」の路線に挑戦。あちらが中性的なホスト系ボーカルで鳴らせば、こちらは炭鉱夫出身の男らしさで勝負するということで、曲の女々しさとボーカルの雄雄しさが拮抗してど真中に落ち着けるというアクロバテックなことをやり抜いているが、リターンが少ない。B面は前作の焼き直し。芸能界にありがちな二番煎じの思考を優先させるのであればこちらをA面にしたほうがよかったのでは。

秋庭豊とアローナイツ

背中をかして

EP SMS SM07206

 「中の島ブルース」の原点を志向しつつクールファイブのいいところも大胆に取り入れていこうということでこうなったと思われる作品。ワーナー時代風のA面に安定期クールファイブのさびをくっつけたような曲だがいかんせんフックがない。このグループは周りが何が武器なのかあまり理解が進まなかったことが印象を薄くさせた原因であろう。これが実はヒットが一つしかないにもかかわらず存在感のあるサザンクロスとの印象の濃淡に結びついていると思う。B面はクールファイブ路線で、これもおとなしい。なぜ木下の強烈なボーカルを生かしきった作品がなかったのかと誠に悔やまれる。

秋庭豊とアローナイツ

さだめ

EP SMS SM07222

「おれでよければ」のヒットよもう一度ということで再び四方章人作詞作曲のものを持ってきたのだが、これもなんとも割り切れない作品になってしまった。とばそうとしているのか収めようとしているのかよくわからない、中途半端な立ち位置で終わってしまっている。歌に対する感受性がむちゃくちゃ鋭いか全くなければどちらかに突っ走れたろうに、感覚の鋭さが仇になったか。ネット上ではこれのタイトルを「さだめ川」としているものが散見されるが、何故なんだぜ。B面は叙情フォークを演歌の人が歌っているという風情の作品。特にない。

秋庭豊とアローナイツ

流氷

EP SMS SM07231

北海道のイメージがあるようでないと言うか、そもそもこのバンド自体のイメージがあまりない。すごい経歴だったりするのに不思議だったが。シングルをまとめて聞くとバンドのイメージの固定化を嫌うあまりに淡白な歌をリリースし続けたことというかあまり楽曲に恵まれなかったことが大きいと思う。ただそれでもレコードのリリースは絶えることがなかったのだから自力だけで走っている自動車のようなものだ。これも穏やかな教習を誘うアダルトポップス路線だが、もっとラジオ歌謡的なら受けたかもしれない。B面は珍しくムード歌謡よりの作品。熱っぽいボーカルはこのバンドの個性なので、もっとこういうコアな曲を歌っていてくれれば色々と色がついてヒットに結びついたかもしれないと思うと無念だ。

秋庭豊とアローナイツ

おもかげ

EP ハミングバード 7HB13

後半にレコード会社を激しく移籍しているのもこのバンドがなかなかCD化されない原因。チョーヨンピルの日本語カバーで、ポールアンカを下敷きに韓国独特のGS歌謡が花開く作品。渋いテナーサックスとひずんだギターが情緒深い。B面は一転えらく軽い調子で歌われる酒場歌謡で「社長さんは涙だため息だ」を髣髴とさせる。コミックソングではなく強がり歌謡だが、強がりというよりも本当に未練も何にもないようにしか聞こえないのが木下あきらのサディスティックなボーカルの魅力。

内山田洋とクールファイブ

海鳴り

EP RCA JRT1385

ヒット曲。A面CD化済。B面は今までとは全く違った喫茶ロック的な曲。穏やかな凪の日に波が行き来しているのを見ているような気分になる。完全にニューミュージックとしての表情を見せているが、ベースラインなどにR&B的な要素が感じられる。

内山田洋とクールファイブ

二人の海峡

EP RCA RVS1075

この辺りになってくると大ヒットも中々出ない。A面CD化済。内やまだ作品。B面は展開のはっきりした歌い上げバラードで、コーラスもスリーシンガーズが担保するなど極めて前川ソロの色彩が強い楽曲。特に感想はない。

内山田洋とクールファイブ

港の忘れ草

EP RCA RVS1105

ムードコーラスに港のことを歌った歌は案外に少ないが、このクールファイブが多く取り上げているからイメージが結びついているのであろう。哀愁に満ちたスローテンポな歌謡バラードで、少し前に流行った韓流ドラマの主題歌に似合いそう。山本譲二の「みちのくひとり旅」を思わせる展開。浜圭介なので演歌臭が強い。B面は「雨」というタイトルにぴったりのメロウでライトな歌謡曲。所謂雨を歌うポップス系歌謡曲のイメージに忠実。リリース時期がもう少し早ければソフトロック扱いされていたかもしれない。尤も、前からのボーカルはいつもの調子なのだが。

内山田洋とクールファイブ

恋は終わったの

EP RCA RHS20

消え行く花の涙なりけり。チャーリー石黒・作詞作曲の初期作品のリメイク。演歌とムードコーラスの混同著しい編曲に不満はあるが、勢いのある時代の楽曲のリメイクだけあってよく整っている。B面はクールファイブは演歌ではない、ましてやニューミュージックでもないというところまでは行き着いたが、そこからどこへ持っていくかに苦労をしたと思われるボサ・ポップ。ウド・ユルゲンスなどの60年代の欧州ポップスから持ってきているのかもしれない。彼らにはこういう軽いポップス路線の曲をもっと歌って欲しかった。担当ディレクターの苗字が珍しいが、ボルテージの人と何か関係あるのだろうか。

内山田洋とクールファイブ

女・こぬか雨

EP RCA RHS39

よく考えるとメンバーチェンジが最後期までなかったのはすごい。「長崎は今日も雨だった」をアローナイツの長所を取り入れて縮小再生産をかけたような曲。確かにクールファイブには似合った曲なのではあるが・・・。B面はロス・インディオス辺りがやりそうな南米風の編曲が施された歌謡バラード。演歌の系統だがリズムはレゲェなので日本歌謡に珍しいレゲェ歌謡とも言えるか。

内山田洋とクールファイブ

夢酒場

EP RCA RHS56

鈴木邦彦の筆による初期の作品の曲調に近い三連歌い上げバラード。ただし荒木とよひさによる歌詞は完全に演歌の世界。非常に固定的な世界描写のような気がする。演歌とムードコーラスの同一視化はムードコーラスにとっては避けねばならぬ選択肢だったのだ。B面も同傾向の作品。この辺りだと新規開拓のファンというものがいたのかすごく気になる。

内山田洋とクールファイブ

おんなの愛はブルース

EP RCA RHS71

この辺りになるとチャートインもしていなかったりするが、やはりどういう客層を狙ったのか不明な作品が多く、こういうものは独自の世界観のあるバンドというものは一度スパイラルに陥るとなかなか回復も珍しい。これは久しぶりに派手にコーラスの入った本格的なブルース歌謡で、同じ会社のニックニューサ辺りがやりそうな感触がある。ライトな演歌路線ではあるが、演歌では表現のしようがないことをムードコーラスグループはやるべきだと思う。そういう意味では可。B面もうっすらとボサノバがかった純歌謡で、テレサテン辺りがやりそうな曲。ぴんからトリオのように割り切ったグループでない限りムードコーラスグループが演歌をやっても致し方ないと言うことは自分の奇妙なる観念なのだろうか。

けい子とエンディ・ルイス

中野・阿佐ヶ谷・高円寺

EP ミノルフォン KA563

A面CD化済。サードシングル。ニューキラーズもキラーズに入るという人はいるがこれをキラーズのうちに入れる人はおらない。けい子じゃなくてケイだったら演歌的な印象がないのになぁ・・・。ただ、オリコンチャート上のヒットはないがそれなりにレコードを見かけるので全くの失敗というわけではなかっただろうが・・・。と言っているそばからB面はド演歌だったりするから困る。アレンジはポップスだがそれ以外の要素がすべて演歌だ。

サンタクララ

逃げてしまえばパラダイス

EP ラジオシティ RD4028

近田春夫プロデュース。何故か一番売れたはずの一枚目だけが手に入らない。またソウル歌謡。このグループはルーツがよくわからないが、音自体はハコバン風味にまとめられているから、時代性というものは大概にすごい。二人とも下手な歌手ではないから後にしろ前にしろ何か名前が通っているのだろう。B面はシンセサイザーを駆使したチーク用のバラード。ラストシングルB面らしい終わりを感じさせる曲。こちらは近田作詞作曲、久保田晴男編曲。ジャズ系の人なのかなあ。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

旅路のひとよ

EP コロムビア X17

コロムビアでの再吹き込み盤。特にアレンジや歌唱に変化はないが、オーケストラ等がやや厚くなり、テイチク時代の何だかわからないスカスカさが解消されている。自分はこちらの方が好み。B面も同趣向で「北国の街」の再吹き込み。これもオーケストレーションが厚くなっている。

殿さまキングス

浮草の宿

EP ビクター SV6456

「浮草の宿」は二回シングルになっているが、これは再発盤。音源も全く同じ。CD化済。B面は今回初出のカラオケ。ガイドメロディー付き。

殿さまキングス

可愛いおまえ

EP ビクター SV9132

とりたてて書くこともない、典型的な市川昭介メロディーの演歌。演歌とはこれ即ち市川メロディーなり。B面の「雪国」はすぐ前にシングルで切っているのをまたすぐ出したと言うもので、その事情は図りえないが、新録音とわざわざ断りがついている。「浮世絵の街」のようなイントロから一気に演歌へ逆落とし。このあたりから宮路のソロデビューが戦略の念頭に置かれるようになってきているのであろう。アレンジとしてはこちらの方がよいが、どんぐりの背比べと言い切ってみる。

ぴんから兄弟

望郷新相馬

EP コロムビア AK131

戦国ジャケ。さすがにデビューから10年も経つと顔が変わる。中身はフォルクレーロ、フラメンコなど何故かラテン情緒のあるトラックの上に演歌と詩吟がのるという意欲的な作品。意欲的ではあるが、曲としてはまとまりにかけるか。兄弟になってからのシングルでは圧倒的に面白いとは思うが。B面も同じスタッフによる作品だが久しぶりに宮五郎のソロが復活、当世風の都会派歌謡。こちらも穏当だがよく取りまとまっている。奇をてらっていないという意味ではこちらの方がすっきりとしている。両面合わせてこのグループの最高傑作だろう。

ぴんから兄弟

寝がえり

EP コロムビア AH138

 B面に市川作品を配し、A面には猪俣作品を据えたシングル。A面は「釜が崎人情」を思わせるド演歌。B面は「大阪しぐれ」の系統の曲。ボーカルとトラックの方向性はあっているとはいえ、もうムードコーラスもへったくれも無い。特になし。

ぴんから兄弟

妻と呼ばれて

EP コロムビア AH264

 これがおそらくラストシングル。先祖返りで「女のみち」に近い純演歌路線だが、かつての灰汁はすっかり抜け、残ったのは形式としての存在するド演歌である。このグループがユニットとして存在した意義は何だったのであろうか。B面は上原敏の股旅歌謡長ながらもスタイリッシュな歌い方ではなくド演歌路線で歌い上げる。このバンドは今演歌と言われて思い浮かぶスタイルのイメージ形成に相当な影響を与えている。

三浦弘とハニー・シックス

お嫁にいけないわたし

EP ビクター SV5570

音は持っているけどね。B面は「モイザ・ソウル」のようなメロディーの陽性のコミックソング的な明るさで不幸や不満を吹き飛ばすポンチャック的な曲。しょうもないコーラスもあわせこのバンドの本来持つ明るさが前面に出てほっこり。

 

21.2.26 眼球に注射してきた。

ザ・ピーナッツ

ザ・ピーナッツの“ザ・ヒット・パレード”第3集

CD キング KICS1434

6thアルバムの復刻。実は初期シングル集。ステレオ盤と未発表曲一曲の音源を追加。カバー曲に混じってついにオリジナル作品が収録されたという重要作品というべきか。後にイメージされるザ・ピーナッツ像というものが既に確実に形成されている。聞き物は「ふりむかないで」か。ザ・ピーナッツは明るい歌であれば明るく、暗い歌であれば暗く、その歌の持つ宇宙を最大限に引き出してくるその絶妙な技量が心を濡れさせる。宮川泰のアレンジも甚だ快調。

ザ・ピーナッツ

ザ・ピーナッツの祇園小唄

CD キング KICS1435

7thアルバムの復刻。副題でムード民謡と言うが、端唄や唱歌などが中心。ロック誕生以前の洋楽化といえばポップスかラテンのアレンジにならざるを得なかったが、これもその時代の影響を引きずっている。しかしながらアレンジは非常に清新で古臭い感じはない。マンボ化された「お江戸日本橋」が取り分けすばらしく、ペレスブラード楽団の威力が現役で発揮されている時代の勢いを感じる。まだまだルンバという感じではあってもボッサノバ的な切り口の「宵待草」も、憂いを含みこの音源が一体いつの音源なのかわからなくなるほど秀逸。ステレオ盤及び後年の8トラ音源を追加。もう以前の民謡アルバムで見られたアレンジの歴然たる格差は見られない。

ザ・ピーナッツ

ザ・ピーナッツのポピュラー・スタンダード

CD キング KICS1436

「青いカナリア」などのポピュラー・スタンダードのカバーアルバム。これもステレオ盤ほかの音源を追加。ここからが所謂12インチのLPの音源だが、ビッグバンドサウンドによる音がやや前時代的なものを引きずっているが、むしろこれがコンテンポラリな音なのだろうから、むしろピーナッツのバッキングの先進的なアプローチにこそ賞賛が当たるべきか。解説にもあるとおり、ナベプロというよりもキングレコード的な選曲で、ペギー葉山、江利チエミらでヒットした曲をピーナッツがやったらどうなるかというアプローチで編まれたものであろう。すでにピーナッツの底抜けな歌いっぷりは確立されていて耳あたりが心地よい。

ザ・ピーナッツ

バカンスだよピーナッツ

CD キング KICS1437

ノン・コンセプトのアルバム。これはまた10インチで出たものだが、このアルバムからオリジナルが重視されてきており、10曲中4曲がオリジナル。しかも「恋のバカンス」という彼女たちの代表作がいきなり収録されており、我々の知るピーナッツのイメージが完成したと感じられる。バッキングも昭和40年代的なニュアンスが早くも見られ、このあたりも完成型という印象を我々に与える。

ザ・ピーナッツ

ザ・ピーナッツのザ・ヒット・パレード=第4集

CD キング KICS1438

前作にも「ザ・ピーナッツのザ・ヒット・パレード第4集」と副題が付いておって、いい加減というかなんと言うか。ここからはステレオのみの発売になる。これも前作と同じく4曲のオリジナルを含み、洋楽と区別のつかない「キャンディームーン」と「ウナセラディ東京」の初出「東京たそがれ」が注目だが、カバーの選曲も「ドミニク」や「悲しきカンガルー」あたりにカバーポップス全盛期らしい、この時期以外には考えられない選曲で時代性を感じる。未発表曲ほかを追加しているが、全く初出の「バラの乙女」は非常にいい曲だが、バスドラムなのか大太鼓なのか、その入り方が邪魔な感じがする。文京公会堂で取ったそうだが、ここは録音するのに都合がよくて、あとでアイドルズもここでアルバムを録音したと伝わっている。

小曽根実トリオ

11PM〜ハモンド・オルガンの魅力

CD コロムビア COCB53791

前半は洋楽ポップス、後半はGS他のカバーというハモンドオルガンをフィーチャーしたジャズ・インスト・アルバムだが、全くジャズの匂いがしない、イージーリスニング盤と言っていい一枚。比較的に素直なアレンジでやっていて、工夫がないこともないのだが淡々とやっている。関西臭いも全然しない。ギターが奥村英夫で、自身の作品「帰り道は遠かった」も取り上げている。筒美京平作品が二曲入っているのも整った印象を与えているように思える。「帰り道は遠かった」が藤本義一の作詞というのはこのトリオの絡みからなのだろうが、チコビー以外のジェノバとかサブアンドビートが何故取り上げたのかよくわからない。なお、「テーマ」とは11PMのテーマではなく、バンドテーマ。

ニュー・キラーズ

ゆらゆらと

EP キング BS1780

聴取中。このレコードの存在を知らなかった・・・。

 

21.2.24 調子悪い。

内山田洋とクールファイブ

わかれ雨

EP RCA JRT1027

デビュー曲のあおりを受けて全然売れなかった曲。この時期この曲だけが極端にチャートランキングが伸びにやんだ。なんとチャート圏外だった。(かずおさまの掲示板での指摘に基づき訂正しました。)海のものとも山のものともわからないグループなのでとりあえず、昭和30年代の発想でブルースを作ってみましたという曲。「噂の女」の雛がここにあるといえばよいが、前川清の心揺さぶる歌唱で何とか持っている曲で、とても人気絶頂で出たとは思えない勢いのなさを感じる。「イヤイヤ」というフックはあるのだが・・・。B面は前作の路線をそのまま踏襲した曲で、出身の九州を歌った曲でもあるし、完成度も高く、サビのハミングのフックも効いていて。何故こちらをA面にしなかったのかよくわからない。こちらであれば二番煎じとは思われたかもしれないがまさかチャート圏外とはならなかったろう。

内山田洋とクールファイブ

この愛に生きて

EP RCA JRT1225

A面CD化済。これはヒット曲。B面は青山ミチの「叱らないで」を髣髴とさせるワルツ。ピアノの音が心地よいが、このバンドの曲としては可も不可もなし。

内山田洋とクールファイブ

恋唄

EP RCA JRT1245

A面CD化済。これもヒット曲。B面は濃厚なボーカルが特徴的過ぎるけれども、基本的にはR&B系ソフトロックの佳作。思いビートに軽やかなホーンが絡み、さりげないコーラスが被さる。まるでキングトーンズがやりそうな曲。

内山田洋とクールファイブ

心がわり

EP RCA JRT1325

A面CD化済。ヒット曲。B面は妙にこった編曲でキーボードの使い方が気になる澄んだサウンドの中道歌謡だが、このバンドの楽曲としてはやや保守的に過ぎるか。なんとなくハプニングス・フォーを思い出させる。

内山田洋とクールファイブ

雨のしのび逢い

EP RCA JRT1345

これも。サザン系の穏やかな三連ロッカバラードでクールファイブというよりもコロ・ラティーノがやりそうな曲。平浩二の「バスストップ」などのムード歌謡よりももう少しポップスよりの作品。鈴木邦彦なのでずぶずぶな演歌精神とは全く異なる原理が働いているのだろう。B面はB面でダークダックスやデュークエイセスが歌いそうなわらべ歌風の作品だが、様々な表情をつけて歌う前川清のボーカルのセンスのよさに痺れる。

内山田洋とクールファイブ

うわさ

EP RCA JRT1405

これも。阿久、浜圭介作品で、何かしら洋風の部分があったクールファイブとしては珍しく純日本的で殆ど演歌に足を突っ込んでいるという作品。ただし曲としては起伏に富んでおりこの前の何枚かに比べるとキャッチー。B面は前作までの路線を踏襲した曲でメロトロンのような鍵盤楽器に先導された三連バラード。前川も絶叫調で歌っている。

内山田洋とクールファイブ

北ホテル

EP RCA JRT1425

A面CD化済。これも。B面はギターの鋭いカッティングがとにかく耳に残る16ビートを駆使したミドルテンポのバラード。このグループとしては淡白に歌い流しており、さほど取り立てて書く事項もない。

内山田洋とクールファイブ

あきらめワルツ

EP RCA RVS1175

内山田作曲、宮本編曲のバンドとしての方向性がはっきりと出ているはずの珍しい曲。タイトルの通りワルツだが、初期のヒット曲と同じようなメロディーが出てきて三つ子の魂百までという言葉が思い浮かぶ。B面はカラオケ。こういうつくりのシングルもクールファイブでは初めて。ガイドメロディーを入れていないハードな仕様。

内山田洋とクールファイブ

ひとりしずか

EP RCA RVS1175

もう末期。印象の薄い演歌より歌謡バラード。特になし。B面は更に演歌色を強めた歌謡バラード。のちの桂銀淑あたりの楽曲へ繋がっていく流れが見えるが、あまり練られていない。メロディー自体は昭和30年代風。両面とも藤田まさと・浜圭介・若草恵の作品。

内山田洋とクールファイブ

夏の花よ

EP RCA RHS101

クールファイブ整備。もったりと歌だが、山田真二、城卓矢、箱崎晋一郎といった辺りの古いムード歌謡歌手の楽曲を昭和50年代後半の感覚でリメイクするとこういう感じになるのかもしれない。B面は打って変わって岡晴夫の「上海の花売娘」を米米クラブが演奏しているかのような軽快なポップス歌謡。後藤次利の編曲が行き詰っていたこのバンドの活動に精気を与えている。阿久悠の詞も素晴らしい。ところがこれがB面に回ってしまった。これがこの時期のこのバンドの周辺状況を象徴しているような気がする。

和田弘とマヒナ・スターズ

我が恋よふたたび

EP ビクター VS611

聴取中。

和田弘とマヒナ・スターズ

色は匂へど

EP ビクター VS622

聴取中。B面は三原さと志、多摩幸子の「緑の星になるまで」。

和田弘とマヒナ・スターズ

恋のウクレレ

EP ビクター SV268

聴取中。佐々木貫一をフィーチャーしたシングル。

和田弘とマヒナ・スターズ

駆け込み寺

EP キング GK68

聴取中。後期。

和田弘とマヒナ・スターズ

鳳仙花

EP キング GK175

聴取中。

井筒大介、和田弘とマヒナ・スターズ

おんな・なみだ街

EP ビクター SV7079

聴取中。後年のシングル。

三浦弘とハニー・シックス

よせばいいのに

EP ビクター SV6004

重複入手。三年前に出した「愛に悩む女」をA面としたシングルを番号はそのまま表裏をひっくり返して再リリースしたもの。タイトルA面CD化済み。

三浦弘とハニー・シックス

今夜はオールナイトで

EP ビクター SV7202

かつてミノルフォンで飛ばしたヒット曲のビクターでの再吹き込み盤。ミノルフォンでのお祭り騒ぎ的なアレンジから一転してボサノバアレンジとして大人の恋愛に衣替え。アレンジ次第でこんなに印象が変わるのかとちょっと驚き。こちらのアレンジのほうが曲として正しい。B面はテレサテンあたりが歌いそうな装甲の厚いラテン歌謡。ヒット向きの曲ではないがよく手が込んでいる。「恋のブラックマジックウーマン」が根底のどこかにあるのだろう。

東京ロマンチカ 浜名ヒロシ&中原真理

恋の街神戸

EP ソニー 07SH961

A面CD化済み。B面は大阪をテーマにした、佐藤実のソロをフィーチャーしたホスト系のソフトタッチな曲。これもA面よりよく整っている。ロマンチカのシングルの中でもトップクラスに取りまとまった曲である。これもおそらく「別れても好きな人」ショックのあおりを受けて男女掛け合いものをやるというコンセプトが先にあって出発したシングルなのだろう。

ぴんから兄弟

ほろり酒

EP コロムビア AK206

 レッツゴー三匹の「新地ワルツ」を思わせるワルツ演歌。徳久広司作曲。思うにこのグループはムードコーラスとか歌謡グループという捉え方をするのがそもそも誤りなのだろう。宮史郎の一人ユニットとして取り扱った方が整理がつきやすい。B面は、久しぶりに宮史郎の自作。前の「女のみち」まがいの曲とは大分変わって、演歌とはいえちゃんとオリジナリティのある楽曲。やたらと迫力のある編曲も危機応え十分。売れ線ではないがB面のほうが出来がよい。

リッキー&960ポンド

新宿三文オペラ

EP ソニー SONA86185

聴取中。有名盤。

楊秋梅

さりげなく美しく

EP センチュリー 7AC0009

聴取中。うーむ二枚目があったとは・・・。

藤沼千美

六本木小唄

EP トリオ 3X103

A面CD化済み。「幻の名盤」。B面はA面と打って変わって美声のハイテンポのラテン・ムード歌謡。これは正直この人がこんなに上手い人だと思っていなかったので大変に驚いた。A面のグダグダぶりはぜんぶえんぎだったのか。こういうことはCDで一面だけを拡大されて提示されそれで全部知った気になってはならんといういい教訓になった。衝撃。

21.2.22 なんだちゃんと時間通りに着くじゃないか。珍しい。

津々美洋とオールスターズ・ワゴン

レッツ・ゴー・ヤング・ビート

LP ビクター SJV323

邦楽・洋楽入り混じった選曲。和製ポップスはちゃんと英題が定まっている曲が多いけれども、それとは全然違う英題がついていたりする。43年のオールスターズワゴンと言えばものすごいオルガンが特徴だが、これのオルガンは比較的におとなしく穂口雄右がすでに弾いているのかよくわからない。ただし「マリアの泉」のイントロ部分で一瞬だけだがとんでもないオルガンのアドリブが入るので遠慮して弾いているか一部参加に留まっているのかもしれない。41年からもうGS時代のエレキバンド化していた鋭いグループだが、ここでも原曲にないパートを加えたり凡百のポップスカバーに終わっていない。コロムビアの「ヒット速報」が穂口に頼って案外に捻りのないアレンジで料理されているのと好対照。聞いた中ではオールスターズワゴンの最高傑作といえそう。どんなバンドもまともに演奏できない「ブルーシャトウ」もそのロックな本質を見事に抉り出しているのはすごい。こんなにちゃんとこの曲とぶつかり合ったカバーと言うものをほかに知らない。「バラバラ」は改めて聞くとフラワーズが次の年辺りにやっていそうなサウンドでこれを「君だけに愛を」と同時期にやっているのだから先進的過ぎる。

21.2.21 意志薄弱。

アローナイツ

ぬれて大阪

EP ワーナー L19A

代表曲。A面はLPで所持済。B面は「そして神戸」を先取りしたようなイントロから始まる、いかにもアローナイツがやりそうなよれてディープな歌謡三連ロッカバラード。ただしややあくが足りないか。B面なのでそこはあまり問題ないが。

秋庭豊とアローナイツ

港です女です涙です

EP ワーナー L111A

ヒット曲。A面はLPで所持済。B面は彼らのイメージに相応しい、雄大な風格をもつ三連ロッカバラードの旅情歌謡。特徴のある歌い方なども堪能でき、実に彼ららしい一曲。ただし可も不可もなし。

秋庭豊とアローナイツ

おれでよければ

EP ソニー SM0647

これもヒット曲。しばらく地味な歌ばかりで低迷が続き試行錯誤が続いたがここでようやくヒットが出て一息つけたことだろう。四方章人作詞作曲の三連ロッカバラード歌謡で、結局ワーナー時代の路線へ逆戻り。イントロもワーナー時代によくやったオルガンからの始まりが取り入れられている。そうして大自然の雄大さを感じさせる謡上げでなく、生活のこまごまとしたことを技巧を利かせて表現する方が受けがいいということで落ち着いたのであろう。

内山田洋とクールファイブ

長崎は今日も雨だった

EP RCA JRT1015

A面CD化済。大ヒット。B面もA面と同じラインで作った曲で藤圭子の「新宿の女」との共通点が多く見出させられるミドルテンポの三連ブルース。ピアノの音が印象的。イントロは「中の島ブルース」を予言。彼らがジャズ系のグループだったことがよくわかる。こちらは城美好(チャーリー石黒)編曲。

内山田洋とクールファイブ

逢わずに愛して

EP RCA JRT1045

A面CD化済。これも。B面は日本歌謡史に残る名ボサノバ歌謡。歌謡とボサノバの混合具合が丁度よくサビでのコーラスの絡め方も素晴しいことこの上ない。ところが、これが話題になったことはない。けだしA面が藤本卓也作品で、某音楽グループの偉い人がA面ばかり好きだというから世間ではB面にまで気が回らないのだろう。私は言い切る。このB面「捨ててやりたい」こそクールファイブの最高傑作である。

内山田洋とクールファイブ

噂の女

EP RCA JRT1095

A面CD化済。これも。B面は「長崎は今日も雨だった」や「逢わず愛して」を再生産したようなワワワコーラスを和えたジャズ系三連ブルース。歌詞にはグループサウンズ時代の痕跡がある。

内山田洋とクールファイブ

すべてを愛して

EP RCA JRT1135

A面CD化済。これも。B面はフランシス・レイあたりがやりそうな上品なサックスとストリングスの絡みが面白い中道の幽かにビートの効いた歌謡曲で、バンド名どおりクールな感触が楽しめる。A面よりも自分はこちらが好み。

内山田洋とクールファイブ

女のくやしさ

EP RCA JRT1157

A面CD化済。これも。B面は水原弘の「黒い花びら」直系の作品だが、ストレートなロッカバラードに落とし込まず、サビまでに山場を何回か作って案外受身のようなサビを作っているところに水原の時代は遥かに遠く70年代の曲であることが思い致される。唸りまくる前川のボーカルの醍醐味がよく味わえるが、クールファイブというよりもジ・アーズのような曲である。

内山田洋とクールファイブ

港の別れ唄

EP RCA JRT1175

A面CD化済。これも。B面はよく出来た歌謡R&B。初期の和田アキ子あたりが歌ってもおかしくない曲で、快調なピアノを響かせながら力が適度に入ったボーカルが飛ばしていて、ポップなファンキーさがある。売れ線ではないだろうが非常にいい曲で、本場のR&Bバンドでなくて日本のジャズ系ムードコーラスバンドにしか出来ない表現であろう。

内山田洋とクールファイブ

悲恋

EP RCA JRT1195

これもまたヒット曲。ティンパニーから始まるのちの「東京砂漠」を先取りしたような悲劇的な三連バラード。ただしこちらは中村泰二の作品で「東京砂漠」ほど極端なドラマ性はない。B面は前川の濃厚なボーカルをフィーチャーした三連バラード。ややマンネリ的なシングル。クールファイブ整備。つか今日はその手ばかりである。両面ともおとなしい曲である。

内山田洋とクールファイブ

そして、神戸

EP RCA JRT1255

A面CD化済。これも。B面はクールファイブ版「逢いたくて逢いたくて」といった趣のある三連バラードで、「長崎は今日も雨だった」以来の伝統的な作り。ストリングスの間に見え隠れするハモンドオルガンの音が何とも印象的。籐椅子ジャケ。

内山田洋とクールファイブ

男泣き

EP RCA JRT1275

A面CD化済。これも。B面はキーボードの宮本の作品。上下するキーボードとレキントギターが幻想の世界を現出させる風変わりなウエスタン系青春歌謡。こちらの方がよく取りまとまっているような印象を受ける。

内山田洋とクールファイブ

出船

EP RCA JRT1295

 藤原義江の戦前の大ヒット曲とは別。カモメの鳴声から始まる悲壮感をこめて歌い上げるドラマティックなワルツ歌謡。ダイナミックな歌い方ではあるが曲調自体は唱歌風・フォルクレーロ風でノスタルジックな感触も強い。B面は久しぶりに三連ロッカバラードで「逢わずに愛して」の縮小再生産。ダイナミックではあるが既聴感が横溢している。もう一捻り欲しい。

内山田洋とクールファイブ

海鳥のなく日に

EP RCA JRT1305

 ビートが利いた、ぬめっとした導入部分と素早く鋭いサビの対象が見事な曲。風変わりなメロディーだが大きく分ければララバイ歌謡でしょ。B面は遅れてきた和風グルーヴ歌謡。さりげないR&Bで腰の強い歌唱と編曲が歌と現実に軋みを立てていてスリリング。売れ線ではないにしても佳曲。これは前川の作曲。このグループは各メンバーの自作能力が結構高い。

内山田洋とクールファイブ

中の島ブルース

EP RCA JRT1445

A面CD化済み。B面は、数作前にクールファイブの新境地をひらいた劉家昌の作品ながら、こちらは「長崎は今日も雨だった」の路線へ戻そうとしている楽曲であって、二つの曲間の対比が面白い。ただ曲単独としては特に何か引掛かりがあるかと言われるとそういうこともない。

内山田洋とクールファイブ

二人の御堂筋

EP RCA JRT1465

 クールファイブのここまでの楽曲は何かしら所謂ムード歌謡と違う味付けがなされてきたように思うが、このシングルはクールファイブがやらなければならなかった積極性が認められない。楽曲自体もさほど練りこまれた楽曲とも思えない。無理のあるフレーズが頻発し興をそぐ。B面はマヒナの有名曲とは別だが、まだしもクールファイブらしさのある悶えバラード。ただし、こちらもクールファイブの楽曲としては極めて凡庸である。この辺りから路線転換の模索がなされているのであろう。

内山田洋とクールファイブ

気まぐれ雨

EP RCA JRT1475

A面CD化済み。B面は前川清が自ら作曲したソウルフルなバラードでA面よりもよく取りまとまっているいるように思うが、何故かコーラスをすべてスリーシンガーズが担当している。結局このグループがやりたかったことというのは極めて固定されていたのであろう。

内山田洋とクールファイブ

東京砂漠

EP RCA RVS1005

A面CD化済み。このシングルで初めてメンバー作品がA面に取れたのである。B面は「青葉城恋歌」を思わせるフォーク、ニューミュージック系のバラードで、どうにも何処かで聞いた事のある曲という空気がぷんぷんしておってシングルB面というところにでも収まったこと自体が不思議な気がする。

内山田洋とクールファイブ

女の河

EP RCA RVS1025

 曲としては「愛の旅路を」路線の曲であるが、編曲が完全にニューミュージックのそれになっている。これもクールファイブの試行錯誤の時期に生まれた仇花のようなものか。B面は詞は面白いが、曲が根を詰めすぎていてややバランスが悪いミディアムバラード。ただし、デビュー曲以来の唸る前川清の威力の凄まじさは再認識できる。その必要性の全くないフェードアウトも意表をつく。

内山田洋とクールファイブ

西海ブルース

EP RCA RVS1045

A面CD化済み。B面は日本情緒を醸し出すや否や一気に盛り上がりまた一気に感情を抑えるという序破急がはっきりしたドラマチックなニューミュージック系歌謡曲。ビクター時代のロス・プリモスがやりそうな曲で、クールファイブではいささか過激な表現であるきらいがあるがまあ何とかなっている。通して聞くに、作曲の劉家昌(誰かの変名なのかしら)にはそういう志向があったのであろう。

内山田洋とクールファイブ

思い切り橋

EP RCA RVS1085

A面CD化済み。B面は穂口雄右作曲ののりのいいサルサ風ラテン歌謡の小品。今まで重厚な歌い上げバラードやR&Bの流れとは全然違ったはねるようなリズムを使っていて耳に新しい。そんな曲の法の軽快なリズムと対抗するように全く前作と代わらずに重厚に歌い上げる前川のボーカルとの対比が面白い効果を生んでいる。

内山田洋とクールファイブ

愛の扉

EP RCA RVS1115

 本格的に重厚な歌謡バラード。「津軽海峡冬景色」の影響が強く、ムードコーラスと演歌の同一化が最もそれから縁遠いところにいたこのバンドにも及んでしまった悲しい瞬間。B面はドラムの入り方がかっこいい泥臭いニューミュージック調のバラード。まるで河島英吾を聞いているような気持ちになる。まさしくクールな音はしているが、それまで。

内山田洋とクールファイブ

さようならの彼方に

EP RCA RVS1135

A面CD化済み。B面も筒美京平で、初期の雰囲気を持たせながらもムードコーラスに深入りしない作風を反映してバカラックのような作品に落ち着かせている。わざと70年前後の作風を復活させたものであろう。デビュー10年記念盤ということでの配慮だろう。

内山田洋とクールファイブ

昔があるから

EP RCA RVS1155

もうこの辺になると後期という感じ。もう少し前だったらウエスタン風にアレンジされていただろう荒んだバラード。前川の技量のすべてを使って体当たりで曲の作り出す世界を表現しようと大奮闘している。ただし、戦場悪し。B面は前川作曲のノスタルジックなバラード。これもスリーシンガーズがコーラスを担当している。前川の作品にはメンバーは参加しないというコンセンサスでもあったのだろうか。

内山田洋とクールファイブ

ラスト・ソング

EP RCA RVS1205

A面CD化済み。別に最後のシングルというわけではない。B面はトランペットから始まる歌い上げバラード。ルーツをたどっていけばウォーカーブラザーズの「孤独の太陽」に行き着くものだろう。A面と同じ伊達歩、戸倉俊一作品で音楽劇を見ているかの趣があるが、情緒が及ばず。人間は勢いがなくなると何をしても結果が出てこないことがあるが、これもその例か。

内山田洋とクールファイブ

恋さぐり夢さぐり

EP RCA RHS164

A面CD化済み。久々のヒットとなったニール・セダカ作曲の曲。B面は内山田作のスローバラード。この当たりにくると完全に前川のソロを前提にしたもので、コーラスは申し訳程度に入っているだけ。イントロの最初の部分は「東京砂漠」に似ている。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

旅路のひとよ

EP テイチク SN667

A面CD化済。大ヒット。B面は「小樽のひとよ」をそのまま縮小再生産したような作品で、鶴岡のギターと三條のボーカルの充実振りが十分に堪能できる。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

粉雪の町

EP コロムビア AA25x

コロムビア時代はかげが薄い。すごくゆるいマンボ歌謡で寂しげな歌詞を浜名が気の抜けたように軽妙に歌い上げる。B面は「小樽のひとよ」の続編的作品だが、演歌敵ではなく所謂ムードコーラス調の作品に仕上げていて浜名加入後の新しいバンドイメージを模索している様子が伝わってくる。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

別れてきました

EP コロムビア AA41x

同。得意のギターの速弾きは封印してサックス鳴り響く都会派のブルース歌謡に挑戦。グリーンシャンデリアや後期のサザンクロスがやりそうな曲。B面も今までの鶴岡ギターサウンドとはかけ離れた所謂ムード歌謡調に取りまとまっていて、世間のムードコーラスのイメージへバンドの方が接近していこうとしていたことがわかる。これが結局現在の路線に繋がっていくことになるのだ。両面とも曲としてはぼちぼち。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

君は心の妻だから

EP コロムビア AK8X

コロムビア時代のリメイク盤。原盤とほとんど変わらないアレンジとできばえ。おそらく既発のアルバムからとってきた音源だろう。B面は以前キットで出したシングルに収録されていたものと同じ。コロムビア・キットからユピテルへ移籍するに当たって乱発されたシングルの中の一枚。

殿さまキングス

女の純情

EP ビクター SV1251

A面CD化済。B面はチェンバロを使用し、彼らのド演歌路線の曲としては非常に歌謡的な曲。逆に言えば殿キンという素材の必要性があまりないとも言えてしまうが。B面としてはよくとりまとまっている。

殿さまキングス

わたしは新妻

EP ビクター SV1263

 イントロは古賀メロ風、女声のナレーションから始まる演歌路線の曲。いつも以上に宮路のビブラートがかかりまくっている。女心よりも泥臭さのほうが先立っているような気がしないでもない。単純な演歌路線の打破に向かってもがいているのが伝わってくる。トラックは妙に近代的。B面は前々作A面のエキセントリックさが引き継がれているが、汽車の汽笛を表現したオーケストレーションの奇襲攻撃に意表をつかれる。これも演歌路線で押し通そうという気概が見て取れる。

殿さまキングス

女のまごころ

EP ビクター SV6278

グリーンアイズとは別。古賀メロ風の作品だが譜割や曲展開が意表をつく。詞が先なのか曲が先なのかよくわからないがいずれにしてもどういう発想でこうなったのか。凝った曲の割りには灰汁があらず。B面は渥美二郎の「夢追い酒」を先取りした感のある曲。ただし「夢追い酒」よりは当たりが柔らかい。

殿さまキングス・高野恵子

ふたりのクラブ

EP ビクター SV6546

段々低空飛行に。A面はCD化済。B面もデュエットでタンゴ歌謡。土着的なこのバンドの曲の中ではトップクラスに都会派の楽曲である。この手の曲でも殿キンはしっかり歌いこなしており、この系統の曲をもっと聴きたかったところ。高野恵子は松尾和子事務所の所属でおそらくこれがデビュー曲。

ぴんからトリオ

女のゆめ

EP コロムビア SAS2051

このバンドとしてのラスト・シングル。前作はややソフトに行き過ぎたと思ったのか再びド演歌路線。ちりちりと焼け付くようなだみ声で女心をガツンと歌う。B面は演歌を通り越して上原敏のような戦前風股旅歌謡。並木の驚異のソングライティング能力にはただ腰を抜かさんばかり。

ぴんから兄弟

女のきず

EP コロムビア SAS2058

このグループとしてのデビュー盤。ぴんからトリオとしてのデビュー曲B面以来の全面的な外部作家の導入で、トリオ時代の楽曲傾向を踏襲し、宮史郎もこぶしを聞かせて熱唱しているが、なんとも物足りない。やはりバンドのメンバーが作っているかいないかというのはかなりモチベーションに関わるのだろう。B面は遠藤実作曲で、汽笛に見立てたオーボエ一発で始まる初期ミノルフォンを思わせる演歌だが、やはりこれも何か足りない。何であろうか。編曲がわざと古臭くしてあるのはグッド。

ぴんから兄弟

ひとり酒

EP コロムビア AA23

 「目ン無い千鳥」を思わせる特に工夫の無い演歌。宮史郎のボーカルで何とかしてくれという姿勢が見える。B面も演歌路線。宮五郎のソロで、新川二郎や大下八郎ら昭和30年代前半の田舎歌謡の旗手たちに通じる素朴さがあるが曲としては印象薄。せっかくボンゴも入っているのに。

ぴんから兄弟

夢を抱く女

EP コロムビア AA43

 村田英雄の「王将」のようなサウンドで薄倖の女の告白を歌い上げるド演歌路線の曲。サウンドの厚さと歌の内容のギャップが意表をつくが、今ひとつ。ボーカルの方は大分どうに入ってきた。遠藤実作品。B面は、例の如くで宮五郎のソロによる昭和30年代の土着歌謡的な作品。先鋭的ではないが安定感がものすごくよく取りまとまってはいる。

ぴんから兄弟

あなたが欲しい

EP コロムビア AA69

ハプニングス・フォーとは別曲。更に演歌化が進行。というより初期の殿さまキングスの路線へ鞍替えしたといったほうがいいかも。鈴木淳作曲。ボーカルの熱が曲に不伝。B面は二人のデュエットで、昭和30年代の香りは多少漂うが、A面との差別化が解消される傾向にあって。混迷が見て取れる。新たな段階に移ったと見るべきであろう。

ぴんから兄弟

女のちかい

EP コロムビア AA98

 宮史郎が自ら作詞作曲し、大正琴の鋭いリフを除けばぴんからトリオのデビュー曲辺りで聞いたようなメロディーを持つ曲。ここまで数曲のシングルの中では瑞々しさがあるが、これでいいのかという妙な戸惑いを感じさせる。B面は宮五郎のソロでギター演歌。松山時男か近江俊郎かという枯淡の曲だがこれも何だか釈然としない・・・。

ぴんから兄弟

おまえ

EP コロムビア AA126

 浪曲的夫婦演歌。のりのいい曲だが、もう少しがんばれば「佐久の鯉太郎」になれたのに、何とも惜しいアレンジだ。素直すぎる。B面は、ムードコーラス的な曲だが、念頭にあるのは「くちなしの花」辺りの楽曲であろう。意外に宮五郎のボーカルと上手く馴染んでいる。

ぴんから兄弟

くやし涙もでやしない

EP コロムビア AA166

 三木たかしを使って今まで演歌調からはっきりと目先をかえた股旅歌謡で、演歌を基調としながらも軽快なロック的なフィーリングを披露。コミックソング的なニュアンスもあるので、これが売れていれば彼らにとって偉大な一歩になるはずだったが、結果はトリオのデビュー以来ずっと続いていたオリコンチャート入りが途絶えてしまった。世の中上手くいかない。B面は昭和20年代後半の「カスバの女」や「ダンスパーティーの夜」といったチーク的なムードのある歌謡曲の後胤の曲。姫路の魚町という珍しい盛り場を取り上げた日本のブルース。

ぴんから兄弟

命ばらばら

EP コロムビア AK12

タイトル・・・。「西海ブルース」や「ぬれて大阪」を更に演歌よりにしたようなバラードだが、このグループの曲としてはムードコーラスの本道に近い。猪俣公章作曲。B面はシタール入りだが毒にも薬にもなっていない「北国の春」風ワルツ演歌。

ぴんから兄弟

あなたの苗字を名乗りたい

EP コロムビア AK161

 前作での弾けっぷりが嘘のようにまた保守的な演歌に。「女のみち」の縮小再生産だが、あれほどの灰汁が無いので引っかかりにかける。紺野章の作品は外枠から作っておってこのグループの個性に微妙に合っておらないように見受けられる。B面も余り攻撃的なところのない凡庸な演歌。このテーマならもっとコミカルにすべだと思うのだが・・・。再び宮五郎のソロはなくなっている。

ぴんから兄弟

あなたのすべて

EP コロムビア AK696

 演歌の代名詞たる市川昭介作品。純演歌。市川昭介作品なので演歌のメロディーに血が通っている。胡弓も入っているが、そこまで。B面も演歌路線だが、作家陣が割合に軽めの演歌を志向しているのにボーカルがド演歌路線を志向していて、この辺りの調整がついておらないということは、作家と歌手の意思疎通が取れていないということだから、この当時の制作体制がどういったものだったのか心配になってくる。

ぴんから兄弟

いろいろありました

EP コロムビア AH58

 前作に続き市川作品。しかも今度は両面。頭サビをつけた正統派の演歌で寧ろ平成の氷川きよしの作品に近いテイストを持っており、演歌としては相当にモダン。ただ当時の演歌の大洪水の中ではさほど目立つ要素もない。この辺りはもう天運に近いものがある。B面も純演歌と言ってよい作品だが、こちらは当世風の作品。当時の感覚で言えばこちらをA面にすれば多少は売れたのではなかろうか。

敏いとうとハッピー&ブルー

よせばいいのに

EP キング K07S482

両面ともテイチク時代のリメイク。A面はハニーシックスのバージョンに近いアレンジが施されており、ボーカルは森本よりも当たりが易しい一方でややまろやかさに欠ける。B面はややバックの音がボーカルに比して小さいが、リズムよりピアノを強調したアレンジ。コンパクトにまとまっている。

ロス・インディオス&シルヴィア

おもい手

EP ポリドール 7DX1204

ぱっと見て訳がわからないタイトル。CD化済み。B面はボーカルが上滑りしていることは否めないが、ニューミュージック志向を完全に払拭して純歌謡路線へ回帰。どうもボーカルの固さが言葉数の多い歌詞のせいもあってごてごてした印象もあり曲の割りに野暮ったく感じられる。アウトロが「別れても好きな人」とほぼ同じなのはこれで卒業となるシルビアへの手向けか。

並木ひろしとタッグ・マッチ

めぐり逢い

EP 東宝 AT1046

ものすごいジャケットなので有名盤。昭和20年代風の復古歌謡的なAメロと当時の主流歌謡曲風のサビを結びつけたハイブリッド演歌。B面はコメディアン時代の経験を生かしたほのぼのとしたコミックソング。小唄調だが、歌がかっきりとしていて聴きやすい。このバンドでは珍しくユニゾンながらコーラスが入っている。

森雄二とサザンクロス

足手まとい

EP クラウン CWA95

A面CD化済。この曲は二度A面にとられているが、通常ベスト盤などに収録されるのはこちらである。こちらの方が出来のほうがいい。B面はややまとまりには欠けるがこのグループのサウンドが典型的に出ているロッカバラード。サビが盛り上がらない「意気地なし」とでも言えば良いか。そういえば、オリコンチャート上はこのグループのヒットは一枚だけ。その一枚とは「意気地なし」で、しかも最高位は84位である。

平和勝次とダークホース

関門ブルース

EP クラウン CW1389

三連の日本のブルース。一箇所掛詞を使うところがあるがコミックソングではなく女心を切々と歌う典型的な作品。デビュー曲のイメージに反して楽曲としては演歌というよりもムードコーラス的な作品が多い。B面はシンセサイザー(?)を使った大下八郎当たりが歌いそうな昭和30年代テイスト溢れる豪放なブンガチャ演歌。何故かアラビアチックなメロディーを奏でるフルート。シングルとしてはこれがラストのはず。ただし後で既発音源を使った企画盤がある。

ロス・プリモス

亀田慕情

EP クラウン CWA185

山岸英樹・山岸一二三の作品だからもともとはサムソナイツの曲なのだろう。琴とオーボエを導入した殆ど演歌のような作品でフルセイルズの「涙化粧」を思わせるミドルテンポな楽曲。ラテン的アレンジをしてあるが本来はブルースとかサザンソウルとかいずれにしても黒人音楽系の発想で作られた曲のようだから、多少その辺りがしっくり行っていない。B面はカラオケ。

サンタクララ

にっぽんグラフィティー

EP ラジオシティ RD4013

二枚目のはず。ロックンロール。どうもこの人たちは何が根底にあってどういう立ち位置にいた人たちなのかどうもわからない。よくは出来ているが心底ロックの人たちではなさそう。B面もオールディーズ流れのブラスが派手に入ったディスコチューンだがこちらは歌謡味が高い。こちらのボーカルの唸りを聞くと洋楽系統の音楽をしていた人というにはウェットな部分があって何とも言いがたい。

本田理沙

レッスン

EP ソニー 07SH3079

聴取中。

 

21.2.20 DVDR1枚を頂く。確かに画像は粗いけれどもこんなものが残っていると言うこと自体が驚き。なるほどこの環境なら邦楽洋楽という区別なく皆が自由に楽しめたはずだ。

21.2.19 ロックの歴史はGSまで。取るに足りず。

ジャッキー吉川とブルー・コメッツ

ディスコ大作戦

LP ビクター SJX10148

ブルーコメッツのビクターでの最後のオリジナルアルバム。完全にディスコティックのアルバムで、もうGSも歌謡ポップスもくそもない徹底ぶり。シングルカットされた「キスミー」と「ピース・アンド・ラブ」を除き全曲バカラやKCサンシャインバンド、アラベスクといった人たちのディスコティック曲を中心としたカバーで固めている。選曲は小田啓義。小林克也の英語のMCを被せて曲間なく次から次へと曲がつながっているスタイルでスタジオ録音盤ながらそれなりに臨場感がある。ただし曲自体は上手くつながっていない。オリジナルの二曲はディスコと言うより踊れるポップスという感じの曲だが英詩によるさりげない流し方がよくアルバム全体の中で馴染んでいる。ベースのグルーヴィーさとドラムのビート感の鋭さは流石ブルーコメッツという風格があり、「ゲット・レディー」にはまっとうなソウルの風格があるが、これもブルーコメッツがひたすらハコ巡りをするようなバンドになってしまった成果なのかと感じる悲しさもあり。オリエンタルエキスプレスらでディスコ人気が最高潮だった時代の熱気がある。セックステープのような「セクシーレディー」には凄まじいまでの色物感も漂う。ただし、自分の持っているこれは針飛びがひどく「セクシーレディー」と「ザッツザウェイ」はほとんど聞けていないようなものである。ディスコものが好きなだけにすごく残念だ。何故「ディスコ歌謡」に一曲も取られなかったのか不思議。

ザ・ジョーカーズ

マックス・ア・ゴーゴー/荒木一郎作曲集

LP ビクター SVJ300

鈴木邦彦のバンドとは別とされる。タイトルどおり荒木一郎の初期の大ヒット曲をエレキインスト化したアルバム。エレキバンドとはいえサンダースらと同じくジャズ系ミュージシャンの匂いがぷんぷんとする。やたらと細かいサックスやギターの癖が気になるが、実力の程は確かで、たくさんあるこの当時の実体のないエレキバンドのアルバムの中でもトップクラスのものすごい出来のいいアルバムと言えよう。荒木一郎の音楽の根本にはフォークやロック等ではなくヨーロピアンポップスが据えられていることが判ったが、これはこの手の鋭意なアルバムを聞いているからこそ強烈にそれを感じられるのである。

ジャッキー吉川とブルー・コメッツ、尾藤イサオ、鈴木邦彦、井上忠夫、水谷公生、江藤勲

ロックンロールパーティーVol.1

LP ビクター SJX10118

オールディーズを「ナウで迫力あるサウンド」でカバーしたアルバム。実質はブルーコメッツのアルバムであってこれにゲストプレーヤーが全面的に参加しているというもの。編曲はオリジナルに近くもさほど凝っていないが、「ナウな」サウンドであるから音自体は70年代らしい乾いた音で、当時の音でオールディーズをさあカバーしましたという域に留まっている。もっとも、冒険しているものもないわけではないし、井上忠夫のライナーによればわざと乾いた音にしたそうだから初めからこの着地点を狙っていたのかもしれない。ジャッキー、小田以外のメンバーがそれぞれソロ・ボーカルを取るが、今ひとつ。こう聞くと山根宮子のボーカルは頭ひとつ出ていて、バッキングのよさもあってソロをとる「ビッグ・ハンク・オブ・ラブ」がピカイチの出来。「ロコモーション」もこのアルバムの中ではよくとりまとまっている。正直、本当にこれでよかったのだろうか。ああ、苦闘、苦闘。どうもこの辺りは何枚アルバムを作るという契約をこなすためにでっち上げたアルバムなのではないかという気がする。これも音飛びがひどい。

ジョニー誠

相馬ブルース

17cmLP ジョニー誠オフィス JMO8301

ピクチャーレコードだわどぎつい自分がやったデザインだわ町長は顔出ししているは、B面の曲名がA面の盤面にしか出てこないわとやりたい放題。ものすごく安いポンチャックで使うようなキーボードによる打ち込みをバックに歌われる侘しい日本のブルース。ここまでチープなバッキングは早々に聞けない。ボーカルはやや高音部分で不安定になるのと曲よりも歌唱が遅れるのが難か。メロディーを丁寧にキーボードで弾いたカラオケ付き。B面はニューミュージックの人がやりそうな哀愁のバラード。こちらは中々完成度が高いけれども、これもチープなシンセサイザー一本で纏め上げたバッキングがどうしても気になる。ちなみにB面の曲は「ほゝえみの涙」という。

ちなみにこの人は苗字が誠というらしいのでジョニー大倉とかジャッキー吉川とかと同じ系統の芸名なのだがどちらも名前で取れてしまうから奇異な印象があるのだろう。

原トシハル

眠狂四郎

EP ビクター SV583

同名ドラマ主題歌。尺八が全面にフィーチャーされた「佐武と市捕物控」の主題歌に似たバラードだが、フルートやハープなどが入って意外なアレンジ。B面は原トシハルとB&B7として「東京の雨」を披露。これはウエスタン歌謡だろう。どちらも特にこれと言う点はない。

21.2.17 CDR1枚とDVDR2枚を頂く。CDR。拙い歌唱が紡ぎだす魅力!その二つの柱は「外人が日本語で歌う。」と「子供が必死に歌う。」だが、それが複合すると更に見事な光が飛び出す。子供の外人が日本語の歌を歌うというのは不思議な魅力に溢れている。更にラテン系の歌手は母音が多いからなのか日本語によく嵌る。DVDは、やはりまだ全盛期からそれほど経っていない吉田メロディーの担い手たちも興味深かったが、それよりも当時とにかく勢いのあった童謡歌手の弾けっぷりが心地いい。ちゃんと音楽の素養が中心に据えられている歌手は聞きごたえがある。それと童謡というても世の流行歌の波を受けているのがよくわかる。貴重・珍重。

21.2.11 橿原の昔を想ふ朝の日に浮かび立ちたる明日の光は。

ザ・リンクス

走れ!SLG−57

EP 東芝 H4R8040

山口のフォークなんだかGSなんだかムードコーラスなんだかよくわからないバンドの自主盤。これが二枚目か。「山口の夜」から更に五年後に出されたシングル。

SLの効果音とシンセサイザーを大フィーチャーした牧歌的なアイドル歌謡的トレインソング。「イエローリバー」を彷彿とさせるが、発想の原点にあるのはウエスタンか。山口県内を走っているSLを歌ったもので、ローカル色満点。防長文化新聞で募集した詞に曲をつけたもの。トレインソングらしい情緒がある。

B面はプルートレインをテーマにしてはいるが、実際はサベージやスプートニクスを思わせるスペーシーなエレキインスト。中々スリリング。この人たちは根っこが一体どこあるのか、レコードを聴けば聞くほど判らなくなってくるが、所謂地方の営業バンドというものは皆こんなような感じのバンドだったのだろうということが偲べる。AB面ともに佳作。

鶴岡雅義と東京ロマンチカ

ああ北海道には雪が降る

EP コロムビア AA70X

長期低迷後、彼らの久々のヒットとなった曲。メインボーカルは浜名弘。まるでコミックソングのようなやけくそなコーラスが印象的なラテン歌謡。ギターサウンドではないがコンガの音が妙に陽気で、情緒をふっとばす得体の知れないパワーを感じる。B面はこのあともう一度シングルで取り上げる「リラの別れ」で、こちらは鶴岡のギターソロが終始鳴り響く彼らのイメージに忠実なしっとりとしたラテン・ブルース歌謡。両面とも自作。

殿さまキングス

なみだ心

EP ビクター SV1234

ヒット曲だがCD化されていない。殿キン整備。一連の殿キンのヒットを受け、彼ららしい曲という範囲の中で新奇な試みを取り入れようとしたら、メロディーがエキセントリックになってしまったというような作品で、袖口だけが長いシャツを思わせる。井上忠夫作曲だがロック志向がない。B面は宮路のボーカルの粘つきが曲に緊張感を与えている中道歌謡。流石に猪俣作品なので整ってはいる。

殿さまキングス

恋まくら

EP ビクター SV6231

 ノスタルジックなディキシー歌謡。ストレートなディキシージャズをバックにゲロゲロとした宮路のボーカルが暴れまくる毛色の変わった作品。コーラスも要所要所でさりげなく入るだけだが、ポイントが抑えられていて非常にきれい。B面は「大阪ラプソディー」を演歌よりにしたような作品で、非常に殿キンらしい過激な演歌表現が聞ける。

殿さまキングス

泪の波止場

EP ビクター SV6660

A面はCD化済で実は「釜山港に帰れ」である。後に番号は同じまま(釜山港に帰れ)として再発されている。B面はさりげなく、荒んだ北方演歌。このバンドとしては珍しく正統派のムードコーラスに近しい曲である。ボトムはボトム。

殿さまキングス

東京無情

EP ビクター SV7102

A面CD化済。B面はブンガチャ演歌。「目ンない千鳥」に似る。演歌情緒が高く、こちらの方をA面にすべきだったのではないかとも思えるが、このシングルが殿キンの最後のヒット曲になったことを考えると、プロデューサーの判断は正しかったのだろう。

殿さまキングス

火遊び蝶々

EP ビクター SV7286

A面CD化済。B面はこのグループとしては大変にソフトタッチなさんレンロッカバラードを基調にした純歌謡。この当たりになるとバンドの勢い不足というものがストレートに反映されてしまっていて、聞いていて落涙抑えがたい。

ロス・インディオス

知りすぎたのね

EP ポリドール DR1380

ヒット曲。A面CD化済。なぜか持っていなかったので、えいと購入。B面は路線の試行錯誤が見えるラテンよりはジャズ系と言ったほうがよい穏やかな夜のムードが濃厚な作品で、ハープや卓越したコーラスワークも満載でコンパクトながらも機器応えのある作品。

ロス・インディオス

コモエスタ赤坂

EP ポリドール DR6047

ヒット曲。これはリメイクしたシングルでベストCDなどにも収録されている。B面はラテンの曲を日本語でカバーしたものだが、歌詞の載り方が非常にしっくりとしていて言われないとカバーだと気がつかない。ただ妙な歌い回しがあるから、その辺りが僅かに外国曲たるの尻尾というべきか。特に曲としてはないが、テンポアップしながらフェードアウトしていくエンディングが面白い。

ロス・インディオス&シルヴィア

うそよ今夜も

EP ポリドール 7DX1105

A面CD化済み。ロス・インディオスで最後にチャートインした曲でもある。B面は東京ロマンチカと競作。この時代のロス・インディオスは競作ものがやたらに多い。彼らが巻き起こしたムードコーラスグループ+女性ボーカルのブームに乗って、各社で競作することがあったが、これもそう。自分はシルビアという人のボーカルについては厳しい見方をしているけれども、まあボツボツといったところか。

ロス・インディオス&フローレス

愛のなごり

EP ポリドール 7DX1306

ボーカルが二人組のフローレスに変った時代のシングル。フローレスのうちの一人は復古エレキ歌謡「シーサイド慕情」で有名な嵯峨聖子。といいつつこのシングルはほぼ完全に棚橋静雄のソロであって、フローレスは前間奏とサビでのコーラスに活躍するのに過ぎない。平尾昌章の曲であってシルビア時代のニューミュージック志向から本格的な歌謡曲路線へ転向したことを高らかに宣言している。B面は一転してアダルトな女性コーラスを従えて棚橋のソロがテクニカルに歌唱するラテン歌謡。ムードコーラスというよりはソロ歌手が歌っているような情緒だが、ハープやギターなどにはおそらくメンバーも参加しているのだろう。ヒットはさせるには渋すぎるだろうがいぶし銀。

ロス・インディオス

今夜だけは

EP ポリドール 7DX1371

ロス・インディオスは他のグループが殆ど壊滅している時代にヒット曲を叩き込んでいるので全貌が把握しづらい。A面はCD化済み。B面は棚橋のソロでケーナやハープを使って南米風味を出しながらもラテン「歌謡」の域から全く逸脱していないのが素晴らしい。

黒沢明とロス・プリモス

涙でしあわせを

EP クラウン CW587

CD購入により成果重複購入。

黒沢明とロス・プリモス

ぬれて横浜

EP クラウン CW1838

クラウンに復帰したあとのシングル。A面CD化済み。B面は所謂ムードコーラスらしいロック調のバラード。初期の楽曲のバックだけをロックコンポにしたような曲だが、埋め草気味。詞がむかつく。

黒沢明とロス・プリモス

長崎の夜はむらさき

EP クラウン CW1848

A面CD化済み。瀬川瑛子のカバー。コルゲン作曲。B面もハニーロマンのカバーか。ソフトタッチなミドルテンポの純歌謡で、このバンドの曲としては珍しくファルセットが効果的に使われている。B面的な曲。一般的に、この時分になるとバックがロックとか演歌ぽくてムードコーラスらしさが余り出ていない曲が多い。

ロス・プリモス

おんな虫

EP クラウン CWA251

A面CD化済み。B面は「ツンツン節」がシリアスになったようなワルツもの。やけにぶっといギターの音が無駄にかっこいいし、ボーカルも会長なのだが、パンチが足らぬ。B面だから別にそれでもいいのだが。

三浦弘とハニー・シックス

愛の果てまで

EP ビクター SV7249

ハニー・シックスにも手を出してみる。ソープオペラの主題歌にふさわしい沈鬱な男女掛け合いアダルトポップス。ドラマ本編への導入ということが第一に考えられているのか、楽曲としては極めておとなしい。B面はレキントギターに乗せて女声ボーカルを除けば東京ロマンチカと言っても通用しそうなミドルテンポの中道歌謡。

三浦弘とハニー・シックス

女でいたいのよ

EP ビクター SV9084

 「ああモンテンルパの夜は更けて」のようなイントロで始まりズブズブとそのままディープな演歌に突入していく昭和60年代の売れ線に乗ろうとして今ひとつ乗り切れていない歌。ここまで演歌臭い歌は、このバンドの、しかも三浦弘の自作曲としては余り例がないのでは。B面はこのバンドらしい跳ねるリズムを使った悲しげなロッカバラード。自作曲と作家の作った曲が両面になったときに自作曲のほうがそのバンドらしくない曲だったりすることは間々あるが、これもその例。

敏いとうとハッピー&ブルー

星降る街角

EP キャニオン 7A0050

三回目のリリースに当る。これもヒット。おなじみの歌い回しが完成したのはこのバージョンにおいてである。テイチク・トリオ時代よりも軽い一方でやや散漫なコーラスが気になる。リズムはやや鈍重。B面はこれが初出の曲でボトムらしい「意気地なし」路線のラテン歌謡。埋草的。イントロの数小節が「長い髪の少女」に似ている。

敏いとうとハッピー&ブルー

東京

EP キャニオン 7A0139

マイペースの大ヒット曲のカバー。ノスタルジックな編曲や、ジェントルな森本のボーカルもあって原曲よりは幾分かポップな印象。悲しみは減退しているが、これはこれでありで甲乙付けがたい。完全にムードコーラス化させているのは凄い。この歌は結構難しいのだが・・・。B面は岡本しょうじとハーモニーのカバー。サルサないしサンバのアレンジがなされて本編部分のコーラスは大分簡略化されている。これも原曲と甲乙付けがたいが、こちらの方がやや歌い方が硬いように思う。

宮史郎 ぴんからトリオ

女のみち

EP コロムビア SAS2035

大ヒット。A面CD化済み。B面はサックスのむせび泣く昭和30年代的な正統派ムード歌謡。こちらも宮史郎がソロを取っているが、A面ほど強烈な歌い回しではなく、寧ろ有職に忠実。A面のあの過激なこぶしは狙ってやっていたことがわかる。というか、これクレジット間違いで並木ひろしがソロを取っているのでは?こちらはプロ作家の手による作品。

宮史郎とぴんからトリオ

女のねがい

EP コロムビア SAS2045

上の勢いに乗ってリリースされた曲で、同じド演歌路線だが、いくらかソフト。前作に続き並木の作詞作曲だが、非常に要点を押さえたコンパクトでスリムな作品になっており、前作ほどの灰汁はない代わりに洗練されている。B面は宮五郎とその一味名義で。こちらも並木の作品で「軍隊小唄」を応用した兵隊節系のコミックソング。三味線のフレーズは「メイビーアイノウ」を引用。案、三島敏夫とそのグループのパロディーでコミックソングのためにこのグループ名を名乗ったものか。録音に参加しているメンバーはA面とおそらく変わらないものと思われる。このコミック路線を殿キンのようにA面に取り上げていたら違う展開があっただろうに・・・。

和田弘とマヒナ・スターズ 松平直樹 三原さと志

男の夜曲

EP ビクター TP1500

聴取中。東寺の五重塔のジャケットで有名な盤。

宮崎憲二とハーバーナイツ

おもいやり

EP キャニオン C31

克美しげるのカバー。これが恐らくセカンドシングル。A面は弓一矢のソロで、オリジナルと比べるとややごつごつとした歌い方で滑やかさにかけるか。シンセサイザーが目立つ編曲。B面は沢田のソロで軽快ながらもどこかで暖かい何ともひょうきんな雰囲気な歌だが、内容的には別にひょうきんでないから全て歌い方から出ている事なのだろう。

平川幸夫

東北本線

EP キング BS993

聴取中。ビート演歌の「あゝ青森」のヒットある人。

ファイズ

アイ・ドント・ライク・サマー

EP フォーライフ 7K67

前に買った物凄い出来のいいシングルで一挙に心を奪われてしまった、荒木和作関係のバンド。ヴァージンVsを思わせる簡易なテクノ歌謡。あまりにも簡易すぎてむしろポンチャックに近くなっている。このバンドは80年代のバンドでは一番好きということが確定した。B面は「雨に歩けば」と山下達郎を混ぜたようなシティポップス。

おさげ姉妹

ドンデン育ちのおけさっこ

EP クラウン CW13

「幻の名盤」。A面はCD化済。B面は本領発揮の馬子唄風民謡歌謡。本来のこまどり路線を突き進む。特になし。

ヒデとロザンナ

恋愛狂時代

EP コロムビア P367

コロムビア時代のラストシングル。スイートなハーモニーに載ったコミカルなソフトロック。デキシー風味ありブルース風味ありで曲調を次々と変え飽きさせない工夫を施している。コロムビア時代のラストシングルだから何がなんだかわからなくなって出てきたものだろう。B面は流麗なバラード。時代が少し違っていたらヒットをしたことだろう。AB面ともによし。

宮史郎

酔いざめ未練酒

EP コロムビア AH726

聴取中。

5カラット

ザ・サスケ

EP テイチク HD8

訳のわからないディスコグループによる有名盤。ある人曰く、ダウンタウンブギウギバンドの二代目のドラムの人が作ったバンドだという。尺八入りの高速ディスコチューンで胡散臭さは相変わらずだが、これも実はカバーものだったりする。確かジンギスカンの曲だったような気がするが自信が無い。ノーランズの周辺の楽曲であることは確か。それなりにこんなものなのだろうなという妙な納得感がある。B面もカバーもの。原曲は知らないがボニーMの周辺の曲のようだ。これもディスコ路線でノリが大変に素晴らしい。おそらく本当にハコバンをやっていたのだろう。同タイトルだが冠二郎とは別。

西田佐知子

あの人に逢ったら

EP ポリドール SDR1375

聴取中。ゴーゴー路線。

細川たかし

新宿情話

EP コロムビア AH397

聴取中。

純弘子

水いらず

EP ポリドール 7DX1010

聴取中。

高木麻早

忘れたいのに

EP キャニオン F211

 たかぎまさ、と読む女性のシンガーソングライター。自作の曲だがニューミュージックやフォークというより歌謡曲の色が大変に強い。デビュー曲では清純ブルーグラスだったのに、こちらではライトではあるが怨念を感じる。ただしこの人は歌い回しが達者でない。声もあまり腹の方から出てきておらないようで震えている。いかにシンガーソングライターといってもシンガーの素質とソングライターの素質は全然別のものだと思う。B面も同傾向だが更に歌謡度が高い。特になし。

セーラ&スタッズ

レイニーボーイ1013mb

EP フィリップス FS2141

 ハードロックのバンドに女性ボーカルという形態のアイドルロック。不安定なボーカルが泣きそうに必死で曲に食らいついてくドキュメント。「機嫌を直してもう一度」っぽいギターリフでアイドルロックとしては本格的なつくりと言ってよいか。馬飼野康二編曲。B面は更に激しいサウンドに主人公がどういう位置づけなのか判り難い歌詞が乗った曲で、こちらも歌手の必死さばかりが伝わってくる。

本田美緒

哀ダンサー

EP 東芝 ETP17445

聴取中。世界歌謡祭入賞曲。

21.2.10 前哨戦。

松沢のの

こころの部屋

EP ポリドール DR1636

A面植田嘉靖、B面は信楽潤。特撮とかに出ていた女優さん。タイトな哀愁がかったビート歌謡。奥村チヨを意識したロシア民謡路線とでも言うようなバランスの取れた佳曲。B面は花園で戯れるような感覚のキャンデー・フォーク。サビのメロディーラインが腰を折るような意表のつき方で面白い。鋭いA面とデタント的なB面の連なる歌謡曲らしい構成。

大形久仁子

すなおのブルース

EP 東芝 TP2346

意味がわからない。というか怖い。ドラムの腰がえらく入った、「骨まで愛して」をディープなままポップスへ近づけた作品だが、ボーカルは唸りまくりでポップスの歌手とはとてもいえないコブシが回ったワイルドな歌いまわしになっている。後の内田あかり時代のささやくような歌唱とも似ても似つかない。演奏はグルーヴ歌謡といって良い。B面はチェンバロは入っているが「逢わずに愛して」路線の曲で歌の世界もかなり近い。「すなお」を両面でフィーチャーしているから何かのタイアップものかもしれない。

21.2.9 CDR1枚を頂く。相変らず凝ってるなぁ・・・。一体ネオGSがグループサウンドから切り捨てたものは大情緒なり。ここではストリングス入りのGS歌謡の再現という大偉業に取り組んで半ばまで成功している。カップリングもGSの定石らしくすさんだガレージ歌謡が入っているのもこれも宜しい。紛れることはないけれどもGSに混ぜて違和感はない。彼らの前に道はなく彼らのあとの後に続くものもないが、ああその道は誤っておらない。激賞す。

21.2.5 今日のは廃盤CDディスカウントセールによる。

ザ・ノンダクレーヅ

呑まずにいられない

CDS キューン・ソニー KSD21153

よくわからない。ホストとホステスが居酒屋にいるような裏ジャケ。メタル系ムードコーラスと言えば良いか。ラップや台詞も存分に入ったコミックソング。演歌とメタル(というかヴィジュアル系の曲)が妙な混合を起こしているが、醤油だけで味付けした飯を食っているような印象が残る。ニックニューサーが続いていればこんな曲をやったかもしれない。カップリングはトランスバージョンだが単純にトラックを変えてラップ部分にエフェクトを加えたりしただけで、壷を押さえているというかなんと言うか。カラオケを聴くとリズムが変かもしれない。トラック4にはナレーションの東海林のり子とともに筋肉少女帯の橘高文彦が鶴岡雅義のようなアコギで参加しているので、メタル的なギターも彼が弾いているのかもしれない。あるいはボーカルもその人脈のうちの人なのだろう。(追記・ガーゴイルの人のバンドらしい。メタルのラインは判ったが、何故ムード歌謡なんだろう。)

ザ・キングトーンズ

夕焼けレッドで帰りましょう

CDS キューン・ソニー KSD21188

サントリーレッドのCMソング。内田の高音に頼りきったノスタルジックポップス。杉真理作曲でギターに中牟礼貞則が参加していたりするが、正直このグループの力を全部引き出した曲とも思われない。むしろカップリングの「ウインク100万%」の方がこのグループのドゥーワップやR&Bの素養を生かしていて聴き心地がよく、よく取りまとまっている。こちらの方がこのグループの正統的な楽曲といえよう。

イブニング親父。

「夜の街へレッツゴー。」

CDS ソニー SRDL4698

竹村健一、藤本義一、浜村淳、南方英二、川藤幸三、坂田利夫、クロードチアリという関西臭以上にはどういう面子なのかさっぱりわからないユニットのヒット曲。ユニット名やタイトルから受ける印象とはちょっと違うレゲエ歌謡。小品の歌のあとに各人らしいせりふが入って繋いで行くうた。冒頭の坂田利夫の台詞以外にはモーニング娘。を想起させるような要素はない。

21.2.1 止まれしません。

殿さまキングス

恋は紅いバラ

EP ビクター SV6099

A面CD化済。マンボ歌謡の傑作。B面はコミックソングではないが「新・東京行進曲」あたりに通じる、世紀の名曲であるA面のボトムに相応しい迫力のある行進曲演歌。なかなかよろしい。

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